第3話 ??は対話を求める
のんびり歩くこと数分
目的地にだいぶ近付いてきた
それに連れてなんか血の匂いがしてきたけど、気の所為だよね
よし、拠点っぽいのがあるぞ
思ったよりも街らしくないけど、こういうのもあるのかな?
まぁ、門番っぽいのも居るし、街ではあるのだろう
まずは話し掛けてみようか
「こんにちはー」
「ヒッ、なんだお前!!ここに何の用だ!」
あれ?なんか怯えられてる?
まだ何もしてないのに……
僕が疑問符を浮かべているのをどう捉えたのか
門番?の男が強気に出る
「死んだような目をしてないで、何とか言ったらどうなんだ!」
あぁ、この眼か
友達にも言われたんだけど、どうも僕の眼は死んでいるらしい
なんでも、活力が見当たらないのだとか
だから慣れていない人には、話を聞いていないとか、舐められているとか感じるらしいね
僕じゃどうしようも出来ないから気にしないけど
それにしても、何だか不穏だね
「えーと?ここって街で合っているよね?」
「……は?何言ってんだお前」
思いっきり怪しまれてるッ!?
て、やっぱりここは街じゃないのかぁ
えー、ショック。
『探』で調べるものを街にすればよかった
これじゃ二度手間だよ……
「はぁ……なるほどね。ありがと、じゃまた」
「あ、あぁ…………って帰すわけねぇだろうがァ!」
おぉ、凄い剣幕
でも一体どうしたというのだろう?
「マグレだがなんだが知らねぇが……お前は俺らのアジトを知っちまった。生かしちゃおけねぇ!」
アジト、アジト……
あ、もしかしてここって盗賊のアジトだったりする?
「あぁー、そっかそっか。これは凡ミスしちゃったなぁ……」
「何をごちゃごちゃ言ってやがる……まぁいい。とっとと死にやがれッ!」