表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

14/30

14.行商人ギドー

「いいね」やブックマーク登録ありがとうございます!

継続してお読みくださり、力になっています!

今後も頑張ります。



「おはようございます、タクトさん。昨日は眠れましたか?」

「ミオさん・・・。おはようございます。」

 

朝、目を覚ました俺はぼーっとする頭を無理やり覚醒させる。緊張して眠れなかったものの、結局最後は身体の方が勝り、強制的にシャットダウンされたらしい。

睡眠が足りていない不快感の中で、ちらりと隣を見てみる。

 無防備な隣人の姿がベッドにない。

 普段は基本的に、俺の方が早起きである。元々目覚めのいい方だったし、現世にいたころから起床で困ったことはほとんどなかった。大抵、朝食の準備をしようと行動を開始すると、こちらの物音で彼女も目覚めるのだ。だから、今日は初めて朝のあいさつで先を越されてしまった。

 ミオはすでに身支度を済ませている。頭上の耳がぴくっ動く。

「初めてじゃないですか? 私から言うの。ふふっ。」

 こんな些細なことでも、ミオは嬉しそうだ。

「ははは・・・あれ、ミオさん、袖口が・・・。」

 よく見ると、ミオの袖口がほんの少し濡れていた。

「あ、ホントですね。川を見に行ったら小さいお魚がいたんですよ! 今日もいい天気ですね。さ、お顔を洗ったら、朝食にいきましょ。」

 ミオは旅先で朝から元気なタイプのようだ。俺はどちらかというと、2日目はゆっくりスタート派である。

 とはいえ、ミオの言う通り、早速朝食を済ませることにした。ギトーさんの取り引きは何時ごろから始まるのだろうか。




 朝食を済ませ、チェックアウトをすると、俺たちは店の外に出る。往来にはすでにキーオの村の人々が出歩いていた。思ったよりも寝坊してしまったようだ。人々の流れは村の中央へ向かっている。昨日出店を出したあたりで、取り引きが行われるようだ。みなさん思い思いの物を手に持ったり、荷車に載せて運んだりしている。

「おう嬢ちゃん! 昨日の串、うまかったぜ! 次はいつ来るんだい?」

「次来るときは言っといてくれよな! 小遣い貯めとくからよ。」

 昨日の出店ですっかり顔が売れたのか、俺たちが広場に着くと、たくさんの人から声をかけてもらった。

 しばらく村の人たちと談笑していると、ギトーさんとカーゴさんがやってきた。どうやら昨晩は村長の家に泊まったらしい。村は行商人の存在無くして生活はできない。商人はそれだけもてなすべきお客様なのだ。ギトーさんは馬に似ているが背の少し低くてずっしりとした生き物を引いている。騾馬と呼ばれる、馬と驢馬の交雑種だ。鐙の左右に荷物を満載している。ギトーさんはこの騾馬とともに、各地を回っているのだろう。

 部外者である俺たちは、黙って様子を見学させてもらった。といっても、ミオはいらぬトラブルを避けるため、より隅の方で待機している。俺は初めて見る生の物々交換に興味深々で、最前列付近で見学だ。

初めは生活物資の交換が行われる。この村ではなのか、各世帯の代表、ここでも男性は少なく女性が多いようだ、がそれぞれ物品を持ち寄り、個別にギトーさんと交渉していく。

生活必需品が終わると次は嗜好品となる。酒やお菓子、珍しい品々が並んでいる。商品がカーペットのような物に並べられ、気に入ったものを個別に交渉していくのだ。俺も酒らしき瓶には興味が惹かれた。しばらくウイスキーを飲んでいない。似たような風味の物はないかと思ったが、こればかり飲んでみないとわからないし、説明も難しかったので、泣く泣く諦めることにした。

最後は武器防具など、冒険者が好むような品物だ。ギトーさんもよくわかっていて、この村で需要があまりないからか、数は少なかった。

人々の交換が落ち着いたのを見計らい、俺はギトーさんに質問することにした。

「お疲れ様です。昨日はありがとうございました。ギトーさん、素材や魔物からのドロップ品の買い取りはやっていますか?」

「おー、タクトさん。おはようございます。ミオさんは・・・あぁ、あちらにいらっしゃるんですね。素材ですか、うーん、すみませんが、この辺りで需要のある物に限らせてもらっています。騾馬に積める量も限られますし、あまり高額な物や金銭は行商で扱うと危険ですからね。何をお持ちでしょうかね? 可能な限り、お手伝いしますよ?」

「うーん、薬草や毒消し草、それから作ったポーションですね。あとは魔物ドロップで、ホーンラビから取れる角、スライムゼリー、ゴブリン種の武器が何本か、フォレストスパイダーの糸、あとはそいつらの魔石がいくつあります。そうだ、ポイズンスネークの素材もありました。」

「ポイズンスネークと、すごい。このあたりではかなり危険な魔物ですよ。タクトさんはお強いんですねぇ・・・。ですが、一般の需要は難しいですね。素材は基本的に、ギルドの受付で買い取ってもらうことになるでしょう。」

 まぁそうだよなとも思う。普通のご家庭で毒蛇の皮が必要とは考えにくい。魔石に至っても、冒険者でもなければステータスの向上は急務ではないだろう。

「そうですね。まず、薬草は1つ10ギル、毒消し草は50ギル、スライムゼリーは1つ15ギルで買い取ります。これらは薬の基本素材ですから、どこに行っても売れますからね。見せてもらえますか?」

「ええ、こちらです。薬草が3、毒消し草が5あります。スライムゼリーは8ですね。」

 本格的に買い取りで稼ごうとは思っていなかったため、あまり数がないのですぐに準備することができた。これらは需要が高いというので、今度もっと採集しなくては。

「お、この薬草や毒消し草はいいですね! どれも良い品ですよ。これなら薬草は20ギル、毒消し草の方は120ギルです。」

「え、ホントですか!? 助かるなぁ・・・。そしたら、このポーションはどうですか? こっちが初級ポーションで、こっちが良い質の薬草で作った中級ポーションです。」

「中級ポーション!? それはすごい! タクトさんは薬師なんですね。やや、この性能、すばらしい! 最近は冒険者の数も増えていますし、嫌な話ですが魔物や盗賊も多いですから、各村で回復剤の需要が上がっていますよ。この初級ポーションが1つ350ギル。中級ポーションは1つ1000ギルで如何でしょう?」

「1つ1000ギル!? は、はい! それでお願いします!」

 なんとも驚きである。薬草とスライムゼリーで作ったポーションで素材の何倍もの稼ぎになるのだ。薬師ウハウハすぎる・・・。

「あのー・・・申し上げにくいんですが、解毒ポーションもありまして・・・。」

「見せてください! お願いします!」

 解毒ポーションの方は、これまた驚きの価格で、初級が500ギル、中級に至っては2500ギルらしかった。品質も褒めて頂いたが、冒険者が増えた分、回復職が引く手あまたとなり、低・中級のかけだしくらいのランクのパーティはポーションで凌がなければならない現状だからだそうだ。ゲームのように魔法は簡単に会得できるものではなく、自ら魔物を狩ることのできない回復職は立場が弱くなりがちでもあり、なかなか増えないのだそうだ。ゆえに、解毒の魔法の価値があがり、代用品としてポーションが出回っているとのことだ。

「これだけの物を作れるとは・・・タクトさんとは今後とも懇意にさせて頂ければ幸いですね。すみません、今回はあまり持ち合わせがないので、薬草と毒消し草、スライムゼリー、ポーション類の買い取りとさせてください。中級解毒ポーションは諦めます。しめて7680ギルです。」

 袋にずっしりとした重みを感じる。この世界に来て初めて見る大金である。素材や魔石類の買い取りはできなかったが、当座をしのぐどころかとんでもない大金が手に入ってしまった。

 しきりに中級解毒ポーションを悔しがるギトーさんを見て、俺はある提案を持ちかけた。

「ギトーさん、実はさっき見せて頂いた物の中に、服がありましたよね?」

 そう、俺もまた気になっていた商品があったのだ。先ほど最後に並んでいた武器防具の中にこれは、という物があったのだ。

「服・・・あー、こちらですね。『フロンティアドレス』ですね。旅人の服がベースになっているそうですが、針子が女性物を意識したもので、ほら、最近女性の冒険者も増えてますからね。魔物の素材を随所に使っているので、軽い割に防御力は高いです。追加効果で素早も上昇しますよ。・・・きっと奥様にお似合いですよ。」

「奥様」という表現に心の中でお詫びしつつ、改めてその服を見る。追加効果付きは今後の戦闘を考えてもとてもありがたい。デザインもドレスというだけあって、ダボっと余裕のある部分と反対にシャープな部分とがあり、女性的である。きっと・・・ミオによく似合うだろう。

「どうですかね? きっといい効果もついているし高いんでしょうけど、さっきの中級ポーションを付けますので、差額で頂けませんか?」

 ギトーさんの目がきらりと光る。

「なるほど・・・わかりました。ではありがたく中級ポーションは頂きます。それで結構ですよ。」

「え、それじゃあ安すぎませんか? 明らかにもっとする装備じゃないですか?」

 俺の感想にちょっと驚いたように片方の眉を吊り上げたギトーさんだったが、愉快そうに笑いながら商人の顔で答えた。

「タクトさんは正直な方のようだ。ええ、まぁ確かにその服の方が高価です。ですが、我々商人、とりわけ私は人族からすれば異種族です。我々としては、信用と人脈は得難い財産なんですよ。タクトさんとはこれからもいい関係でありたいですな。それに、私も所帯持ちですからね。時々甲斐性のある旦那をやらないと、好きなことをして生きていけませんよ。」

「ぜひこれからもよろしくお願いします、ギトーさん。」



 こうしてフロンティアドレスとともに、ギトーという商人との人脈を得ることに成功したのだった。

 ギトーは将来、王都に拠点を構え、各国の流通の中心を担うようになり、タクト達の経済基盤を支えるようになるのだが、今はまだ2人ともそれを知る由もないのだった。



 広場でギトーと一旦別れ、1時間後に準備をして入り口で再会することとなった。

「ミオさん、お待たせしてすみません。1時間後に村を出発するそうです。」

「そうですか。じゃあ先に軽く何か食べましょうか。」

 といっても、この村には軽食を出す店などはないので、宿に戻り店主に相談することにした。幸い、パンと卵があるということだったので、割安で買い取らせてもらった。ついでに、塩と酢と植物油を分けてもらう。

「何を作るんですか?」

 ミオが興味津々といった様子で見ている。俺はいつも通り木の器を取り出し、卵と塩、酢、油をかき混ぜていく。確かこれであの国民的調味料になるはずだ。かき混ぜ続けていくと、次第にトロミが増し、色合いもまさにアレになってきた。そこに昨日の残りのトマトと宿に向かう途中で購入した干し肉を合わせていく。ホーンラビの肉を炙っていれたいところだが、時間の節約である。最後に、パンに切り込みを入れ、食材を合わせていった。簡単なサンドイッチの完成である。

「はい、ミオさん。どうぞ。」

 そう言ってパンを差し出す。コンビニでよく見るサンドイッチパンは生憎ないので、バゲット風のサンドイッチである。

 ミオは大きな口を開け、パンにぱくりとかぶりついた。

「ん!! おいしい! この黄色いソース、美味しいですね! ちょっと酸味があって、すごくパンにも合いますね。」

 俺も同じようにかじってみる。卵が新鮮だからか、よりうま味が濃い感じがする。味わいとしては、イメージ通りのサンドイッチだ。


バゲットサンドのレシピを編み出しました。

素材を組み合わせることで多様な追加効果を得ることができます。


「これはマヨネーズっていうんですよ。美味いですよね。いろんな食材に合うんで、今度色々な試してみましょうか。」

 サンドイッチに使用したパンが大きかったので、結構食べるのに時間差ができてしまった。ミオがおいしそうに食べている。自分の作ったものを誰かが喜んで食べているのは気持ちのいいものだ。

 ミオが食べ終わったところで、先ほどギトーさんから買わせてもらったフロンティアドレスを手渡した。

「すごい・・・! 防御力も今の物より高いですし、追加効果も・・・。それに可愛いですね。これ、どうされたんですか?」

「ギトーさんに譲ってもらったんですよ。中級解毒ポーションを持ってきてよかったです。」

 ミオは申し訳なさそうにしているが、デザインに目を奪われている。

「俺よりもミオさんが前衛になる機会が多いじゃないですか。少しでも防御力が高いにこしたことはないですしね。」

 これは実際にそうで、基本は弓での遠距離攻撃が多い俺よりも、剣での直接戦闘が多いミオの方が被弾機会が多いのだ。それに、この間普段着を渡したものの、旅の装備は出会ったころのままで、所々ほつれているのが気になっていたのだ。

「ありがとうございます。早速着てきてもいいですか?」

 ミオも申し訳なさよりも、新しい服への興味が勝ったようだ。両手で服を抱え、ひらりと身を翻すと、宿屋に戻っていく。

しばらくすると、新たな装備に身を包んで戻ってきた。旅装なので目立たない色合いではあるものの、所々体のラインが出るデザインで、彼女によく似合っている。その場でくるりと一回転する。

「すてきですよ。よく似合っていますね。」

「ありがとうございます。後ろ、変じゃないですか?」

 嬉しそうなミオとともに、集合場所へと急ぐのだった。



 村の入り口に着くと、すでにギドーは準備を終え、騾馬に飼い葉を与えているところだった。俺たちに気づくと、手を挙げてくれた。

「タクトさん、どうもどうも。おや、奥様、すてきですねぇ。」

「ギドーさん。ルドン村まで、よろしくお願いします。」

 ミオは嬉しそうに笑っている。

 道中は、探索者であるミオが先導した。続いてギドーが騾馬を引き、俺は最後尾についた。平野は見通しがいいので、いつでも矢を射ることができる。あまり攻撃的な魔物もいないのでありがたい。騾馬が水を求めて動きを止めたので、3人も小休止することになった。旅程はとてもスムーズだ。あと15分もあればルドンの村に戻ることができるだろう。



 ところが事件が起きた。


 盗賊たちに襲撃されたのである。




 俺は川の水で顔を洗い、噴き出す汗をぬぐっているところだった。

 すると、ミオが静かに、3人にだけ聞こえる声で声をかけてきた。

「そのまま。身構えずに聞いてください。これより前方から2人組の、おそらく人間がきます。初めは2人だったのに、少し前に1人が分かれてこちらから見て左手の林の中に入りました。そのままゆっくりと近づいてきます。念のため、いつでも構えられるようにしてください。ギトーさん、間にタクトさんを位置へ・・・そうです。タクトさん、林の中の人物は私が動きを止めます。すみませんが前方方を、時間稼ぎをお願いします。」

 ミオはそうつぶやくと、さりげなく近くの木の方へ移動した。ギトーさんも立ち上がり、人影の反対側へ座りなおした。

 俺の気配察知スキルにも反応があった。ミオの言う通り、前方と、左手の林の中に不自然な気配があり、すこしずつ近づいてくる。前方から男が近づいてきた。がっしりとしていて、風体は山の男のようだ。腰には曲刀をさしている。

「悪いね。喉が渇いちまった・・・。ご一緒させてもらっていいかい?」

「どうぞどうぞ。今日も暑いですね。」

 男は喉が渇いたと言うわりに、川の水にも、腰の水筒にも手を伸ばさない。俺に向けていた視線を外すと、ギトーさん、そして、商品の載った騾馬に油断なく目を向けた。

「商人の方で? 最近は物騒ですからね。良かったらあっしが近くの村までご案内しやすよ。」

「いえいえ、お構いなく。あともう少しでルドンの村です。お気遣いには及びませんよ。」

「まぁまぁそう言わずに・・・黙って金目のもん、出しやがれ!」

 言うが早いか腰の曲刀を抜き、俺に突き付けてきた。

 ミオにお願いしますと言われたものの、俺自身はかなりビビっている。ゴブリン達魔物とは違う、生の人間からの暴力の匂いと、殺気を当てられているからだ。自慢じゃないが、現世でけんかなど全く経験が無い。

「イヤだと言ったら? どうなりますかね?」

「ハン、安心しな。細切れにして、森蜘蛛の餌にしてやるよ。」

 俺は恐怖と戦いながら、腹に精いっぱい力を込めて冷静を装う。

「それは困ります。まだ死にたくありませんので。」

「つべこべうるせえ! 命が惜しかったら身ぐるみ置いてさっさと失せろ! おい、そこのお前もだ! フードで隠してんじゃねぇ! 面ぁ見せろ! 怪しい動きすんじゃねぇぞ。そこの林から弓で狙ってんだ、少しでも動いたらブスリだぜ?」

 ミオは言われた通り、左手でゆっくりフードを上げ、さりげなく右手を腰に回した。

 怪しい風体の男は、突然フードの中から現れた美女に驚いているようだった。そして舌なめずりしながら、鼻息荒くがなり立てる。

「なんでぇ女じゃねぇか! しかもこいつぁ久々の上玉だ。獣人なのが気に入らねぇが、まぁいいさ。へへへっ、よーし、お前もこっちへ来い。いいか、怪しい動きすんじゃねぇぞ! ふふふ、今夜が楽しみだぜ・・・。」

「怪しい動きとは・・・こんな感じですかね!?」

 突然、ミオが跳躍したかと思うと、近くの木を蹴り、そのまま宙返りをして奥の木に着地した。手にはダガーが握られ、隠れていたもう一人の男の弓弦を一瞬のうちに切断してしまった。そしてそのまま、切っ先を男の首筋に当てる。男は何が起きたのかわからない様子であった。気づいた時には首に当たる刃の冷たさに顔を青くしている。

 俺の目の前の男も似たような反応だったが、距離があったため少々早く状況を呑み込んだ。不利を悟ると、油断なく曲刀を構えて距離を取ると、そのまま仲間を見捨てて逃げようと背中を向けた。俺はすかさず弓を構えた。師匠の姿をイメージし、ぎゅっと弦を引き絞る。そして、矢の軌道がイメージできた時、ビシュッと音を立て、矢を放った。

「ぎゃぁ!」

 矢はイメージ通り、まっすぐ男の左肩に命中した。そのままどうと勢いのままに倒れた男に肉薄すると、ドワーフの斧を突き付けた。男ははじめ、肩の痛みに怒りの視線をぶつけてきたが、目の前の大ぶりの斧の切っ先を見て戦意を喪失したのか、なんとか大人しくなった。



 盗賊たちは後ろ手に縛りあげられた。2人とも、ミオがいとも簡単にやってしまった。

「昔、何度かこういう経験をしたので・・・。」

 事も無げに言う彼女の意外な一面に驚きつつ、ギドーさんにこういう場合の対処を聞いてみた。

「大体はその場で処刑ですよ。襲ってきた以上、それは当然の対処です。あとは、懸賞金がかけられている場合もありますから、ギルドに引き渡すのも手ですね。町の衛兵たちに引き渡す場合もありますね。」

 盗賊たちは襲ってきた時の態度とは打って変わって大人しくしている。聞けば、北の森の更に北方のトランドという町から流れてきたらしい。元々は農業を営んでいたが、貴族たちの増税や度重なる徴発に耐えきれなくなり、冒険者となった。しかし、冒険者として食べていくのも簡単ではなく、野盗に身をやつしたそうだ。ルドンの村付近まで賊がいるのは大変危険な事態である。この国の治安は悪化の一途をたどっているようだ。

 俺たちはひとまず、旅を再開することにした。男2人は武器を取り上げ、縄で繋いで歩いてもらうことにした。もちろん抵抗したのだが、とりあえず村までくれば食べることはできると伝えるとだいぶぐらついた。大柄な男の方はまだ抵抗を示したのだが、ミオがダガーをちらつかせ、耳元で何か囁くと急にしおらしくなった。


・・・ミオって強いんだな。


こうして、俺たちはギドーさんと盗賊2人を加え、ルドンの村に帰還したのだった。


ミオの外観イメージは「雪桜姫乃」というキャラクターです。

大分古いゲームなので年がばれますね(笑)


書いている間に想像した中のイメージと一番近いですね。

他にも近いキャラクターはたくさんいそうですけど・・・。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ