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第94話 チートなんだから

 少知少能に蓄えられる経験値と言う名のエネルギーは魂の力。

 その他のスキルや職業毎に蓄えられる経験値と言う名のエネルギーは、魔力とか生命力。

 魂の力の方が強力だけど、人には認識できない程の高エネルギー。

 だけど、主人公は、それらの違いが分からなくなってきたようです。

 少知少能は、魂の力を蓄え使う事で『魔力で実現する為には膨大な魔力が必要な為に容易には実現できない事も実現できるスキル』だったかな。


 でも、宝箱から入手したり錬金術師技とMP(支配下に置き蓄えられている魔力)で作成できるスキル追加の宝珠でも、スキルって追加取得出来るんだよな。 


 そう考えると、魔力と魂の力って、この世界で行使できる力としてみた場合、それ程違いが無いのかな。


 そんな事を俺が考えていると神様が俺の思考を読み取った様で、前に聞いた説明をもう一度少知を通じて細かめにしてくれる。


 【いや。少知から聞いている筈だけど、例えば魂の力はこの世界の力の一つである魔力になっているんだ。

  もっと細かく言えば、君の魂の力は君の支配下にある魔力であるMPに変換されて蓄えられ使われている。

  だけど、その変換効率は100万分の1すらなく、その多くが有効に使えず無駄になる。

  まあ、その人の魂の力とか所持しているスキルとかステータスとか祝福とか加護とか恩恵とかアイテムとか装備とかで、その数値はもの凄く変化するんだけど。

  そして、そのMPもスキルに使われこの世界の事象等になる時に、100万分の1すら有効に使われず無駄になっているんだ。

  だからこそ、経験値増加スキルとか、魔力回復スキルとか、魔力節減スキルとかが、数十倍とか数万倍といった効果を出せるんだよ

  まあ、そんな感じでMPの変換効率も状況によって全然変わるんだけどさ】


 と、少し呆れた感じで神様からの情報提供がある。


 だけど、その呆れた感じは無視し、聞きたい事を聞いておく。


 「つまり、魂の力は、魔力より何ランクも上の高エネルギーなんですね。

  しかし、そんな高エネルギーを内包していたり、周りに満ちているなんて考えると、そのエネルギーを影響を受け死にそうな気もします」


 そう言うと、ああ、そんなエネルギーもあったなと言う感じで。


 【君の前に居た世界のエネルギーだと、そんな感じだったのか。

  まあ、確かに誰にも制御されていない魔力だと、魔物の暴走と言った事の原因にはなるから毒になるとも言えるけど。

  でも魂の力になると、また変わってくる。

  つまり、魂の力は人には感知できない高エネルギーなんだけど、それは魂の力を利用できる特別な理・力が無いと周りに影響しないエネルギーにした結果だ。

  また魔力の方は、人の制御下にある魔力なら、人に対して攻撃に使われない限り害になったりしないから】


 「そう言う理なんですね」


 【自分及び自分達が内包しているモノに悪影響を受けて滅びるって、最初から破綻しているからね。

  まあ、魂の力だって、100%君の世界に影響がない訳では無いけど、今君が心配している放射線を浴びて死ぬとか、高圧電線の近くで影響を受けるとか、そう言うレベルの事は無いから。

  で、話を元に戻すよ】


 まあ、実感できないエネルギーだから、ピンと来ない部分もあるけど、しょうがないんだろうな。


 そんな事も考えていたのだけど、少知を通じ神様からの説明は続く。


 【つまり、少知少能スキルの力の行使の部分については言うと、使用可能回数と言う名称で貯められた魂の力を少知少能スキルのレベルアップに使うと、小知少能スキルのレベルアップの為の経験値として蓄えられる。

  その他に、少能の力を行使した後に使われずに残ったエネルギーも小知少能スキルのレベルアップに使える仕様になっているから、使われずに残ったエネルギーも少知少能スキルに経験値と言う名称で蓄えられる。

  そして、その経験値を使い小知少能スキルがレベルアップする事により、蓄えてある魂の力を使う部分を強化・効率化して、より強い力を行使できるような仕様になっている】


 俺が転生してきた時に、99.99%を経験値取得に使えと指定して使ったので、小能スキルを使った後に残ったエネルギーが経験値になる事はよく覚えているけど、それらが力の行使の部分の強化と言う事で良いのだろう。


 そう理解すると、最後の確認と言う感じで、


 【そして、それとは別に転職時に職業経験値として貯まっている生命力・魔力といったエネルギーの一部を使って強化する部分が、魂より放出されて無管理に虚空に広がって行く魂の力を、より多く集める部分。

  すなわち充填時間を減らす部分を強化している、と言うのも理解しているだろう】


 と、少知を通じて神様が出来の悪い生徒に教える感じで言って来る。


 まあ、確かに神ほど頭は良くないだろうしな。


 そう思いつつ、


 「転職すると、少知少能スキルの充填時間が数日ずつ減る部分ですね。

  ですが、その部分は魂の力でなくていいのですね」


 と、また不思議に思った事を聞くと。


 【ああ。さっきも説明したけど、魂の力をMPに換える部分の強化とかは、普通のスキルですらやっている事だからね。

  他にも、転職時に職業経験値と言う名称で貯めてある魔力や生命力等のエネルギーを使い、魂の力を利用した転職による半永久的なステータス強化と言った部分の効率化・強化にも使われているしね】


 そうだ。


 前にも、転職時にステータスが半永久的に強化されるのは、魂の力を集め利用する部分を強化して、魂の力を半永久的にステータスアップに使っているとも聞いていたな。


 何と言うか、他にも転職とかレベルアップとかでの強化もあるし、結構面倒で良く解からなくなってくるけど、まあ拘ってもしょうがないか。


 そんな風に思っていると、


 【後は、職業経験値と言うエネルギーだけを使うのではなく、世界の理により周りに満ちている様々なエネルギーなんかも使っているのだけど、それは雑学程度にして横に置いておこう】


 雑学なんだ。


 魂の力みたいな、害のない高エネルギーは他にもあるのか。


 となると、真面目に考えても俺なんかには分からないんだろうな、と思っていると軽くお叱りを受ける事に。


 【はぁ。

  君はあまり実感していない様だけど、小知少能スキルの少能は凄い力なんだ。

  アルティメットスキルを付与するスキル追加の宝珠が宝箱から出る事もあるけど、それを造る時にはマナ(空間に満ちて言える魔力)程度じゃ力不足だから一部神の力で補助しているんだよ。

  錬金術師技でアルティメットスキルのスキル追加の宝珠を造る時も、訓練や経験でアルティメットスキルを身に付ける時も、同じく私達の力で補助している。

  それ程の力を自分の魂の力で作り出し思う様に付与できるなんて、本当のチートなんだから自覚しておいてね。

  そんなチートな力を行使できるスキルを、それが出来る次元にまで強化するには魔力じゃ力不足。

  だから、小知少能スキルの力の行使部分の強化レベルアップには、魂の力レベルが必要なんだよ】


 「……。

  そうなんですね。

  自分自身がアルティメットスキルどころか、ユニークスキルすら身に付けていない現状ですし、周りでこれらのスキルを使われた事が無いから、正直分かっていません。

  ノーマルスキルですら此れ程の力だから多分凄い力だろうな、くらいですね」


 【現状だと、そんな感じなんだ。

  ただ、規格外の力だから、注意はしておいてよ】


 「そうですね。

  クトリアやカトレインにノーマルスキルを付与できないかなと思っていたのですが、それも不味いですかね?」


 【少能を使って直接付与するだけでなく、スキル追加の宝珠も造れるから、上手くやれば大丈夫だと思うよ】


 「そっか。

  情報提供ありがとうございます」


 【いや。ちゃんと、小知少能スキルの強化に付いては理解したの?】


 「少知少能の強化に付いては、二度目の説明ですから、ある程度理解できたと思います。

  ですが、正直色々と強化される部分があってややこしいですね。

  職業に就く事及び転職による強化、職業レベルのレベルアップによる強化、各種スキルの強化、少知少能スキルの強化。

  それに、それぞれの強化も『エネルギーを集める部分の強化』とか『使う部分の強化』とかで、面倒な仕様になっているんですよね」


 【まあ、今は小知少能の強化に付いて分かってくれれば問題は無いか。

  小知少能スキルのレベル上限を10から20、更に30に上げるのも、鍛える部分とも言えるんだけど、今回は必要ないから説明から省いたし。

  それに、各種強化に付いては、説明できない部分も理解する必要のない部分もあるし。

  それで、本題に戻ると、本来人によっては2000日あった充填期間を10日まで短縮できるほど、少知少能の魂の力を集める部分は強化できるんだ。

  でも、君の魂の力は強かったものだから、100日を10日にする程度しか、その部分を効率化・強化していない。

  それ以上鍛えても、人の枠を超えない様に、10日に頭打ちにされるからね】


 「俺もそんな風に思っていたから、もう転職を繰り返すのは止めようと思っていましたけど。

  まあ、転職によるステータス強化は半永久なので、その為にもう一度転職を繰り返すのもやろうかなとも思っていましたけど、優先順位は低かったか」


 【でも、それは間違いだから】

 次回、やっと主人公の認識の間違い部分まで辿り着く様です。

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