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第93話 魔力と魂の力

 神様から主人公の考えが間違っているとの指摘が。

 その意味を順次教わって行きます。


 ここまで来て、面倒な説明が。

 繰り返し説明している部分も多いのですけど、多分皆さん忘れているでしょうから。

 少知少能の使用可能回数が増える為に必要な期間が10日になり、これ以上は短くならない。


 なので「もう少能の使用可能回数が増える迄の期間は幾ら転職しても減らせないから、生産を頑張るのも良いのか」と思わず呟いたら。


 【その認識は間違いです】と少知が知らせて来た。


 そして、【神様から情報提供があります。それをそのまま伝えますか】


 そう魔物の跋扈する平原で言われたので、とりあえず比較的安全地帯であろう街道に戻り、更に都市の城壁まで戻って来た。


 考え込む余裕が欲しいからね。


 都市に入っても良かったのだけど、早く情報が知りたいので門を使う手間を省く為、ここで妥協する事とした。


 「念のために聞くけど、生産を頑張ると強くなれるのは間違いではないよね?」


 と、城壁を背に座り込んで聞いてみると。


 【はい】


 「じゃあ、神様からの情報を聞かせて」


 【はい。攻略情報も無く常識すら持たない世界で、色々と試行錯誤しながら頑張っている姿に感動したから、追加の情報を渡す事にしたよ】


 う~ん。


 間違いを指摘してくる訳だから、感動したのではなく、このままだと使える下僕になりそうにないから追加の情報をくれる気がするけど、まあいいか。


 と言うか、初めて少知少能スキルを渡したサンプルとして、ずっと観察されている可能性があるのか。


 それはそれで嫌だけどな。


 そう思っていると、少知が話し始める。


 【少知少能スキルだけど、あれは君だけの為に作られたスキルでは無い。

  つまり、魂を持つモノ全体に向けて設計され、この世界及び人族に合わせてカスタマイズされたスキルだから、実は色々と面倒な仕様になっていてね】


 面倒な仕様か。


 嫌な言葉だ。


 と少し前世を思い出してしまう。


 【前にも少し言ったけど、魂の力って人によって全然違うんだ。

  なのに、最大限鍛えても本人の力だけでは10日に1回しか使用可能回数が増えないと言う仕様は、人が使う力と言う枠に入る様に決めた事なんだ。

  でも、君の魂の力ならもっと短い期間で増やせるんだ。

  少知少能スキルを限界まで鍛えると】


 う~ん。どういうことなのだろうか。


 【少知少能スキルの使用可能回数が増える期間と言うと長いから、呼び名を『充填時間』に統一しようか】


 「あ。はい」


 【具体的に言うと、君はこの世界に生まれ出た状態で充填時間が100日だったでしょ。

  だけど、この世界に転生して来た普通の人だと充填時間は500日から2000日くらいなんだ。

  しかも、君を含め普通じゃない人も結構いて、酷い人だと充填時間が1万日なんて人も居る】


 俺ってそんなに魂の力が強いんだ。


 でも、何でだろう?


 まあ、理由なんてない。


 ただのブレとかズレとかかな。


 【でも、魂の力が弱い人も前提としてスキルの力の設定をしなければならないでしょ。

  だから、充填時間が2000日の人でも10日になるまで鍛えられるんだ。少知少能スキルは】


 「少知少能スキルを鍛えるって意味が、良く解からなのですが」


 と、細かく理解出来る様に説明して欲しいとの思いを込めて言うと。


 【少知少能スキルは、君達が感じられない魂から放出され世界に紛れていく超強力な力を確保し、蓄え、それを使うスキルだ。

  で、少知少能スキルを鍛えると言う事の意味は、その『魂の力を集める部分』と『行使する部分』なのだけど】


 と言って、俺が理解しているかどうか確認した感じの後、まだまだ話は続く。


 【力を集める部分を鍛えると言う意味が、少知少能スキルの充填時間を100日から10日まで減らす事。

  力を行使する部分を鍛えると言う意味が、少知少能スキルのレベルを上げ高いレベルのスキルを付与できるようになると言う事、と2種類あると言うのがまず前提だよ。それは分かるでしょ】


 「はい。転職すれば充填時間が短くなると言う仕様と、レベルが11になればユニークスキルが、21になればアルティメットスキルすら身に付けられる力に強化されると言う仕様でしたね。

  力の行使の方は、物なんかも良い物が造れる様になるとか色々ありましたが、混乱するので省略して説明してくれているんですね」


 【そうだよ。

  そして少知少能スキルのレベルアップには、少知少能スキルの力又は力を行使した後に残るエネルギーを使うしかない、と言うのも知っているでしょ】


 「はい。そう言う仕組みだと聞いて、ハマる処だったと思いましたから。

  正直、この世界のスキルと同様に、スキルを使うと同時に別取りした力を経験値としてスキルに貯め込む理で良かったのでは、とも思いましたけど」


 【まあ、その方がスキルの経験値の理としては統一できたんだけどね。

  でも、その理だとその分の力をスキル使用時に必要とするから、1回の小能に必要な力が増える事になるでしょ。

  だから、仕様次第ではあるのだけど、充填時間が数割から倍程度長くなってしまうから、魂の力の弱い人では益々使えないスキルになってしまう。

  だから、こういう仕様にしたんだよ】


 なる程ね。


 充填時間が2000日の人なんて、0歳から16歳の5760日では2回の使用可能回数にならない。


 それが、1.5倍になったら、1回になってしまうんだもんな。


 そう、少し絶望的な気持ちになったので、


 「そうなんですね」


 と言ったのだけど、気になった事が出て来た。


 スキル追加の宝珠は、錬金術師技スキルとMP(支配下に置き蓄えている魔力)で造れ、それでスキルを取得できるんだよな。


 だとしたら、魔力と魂の力って、この世界で行使できる力としてみた場合、それ程違いが無いのだろうか。

 魂の力とMP(支配し所持している魔力)

 主人公は、良く分からなくなったようです。

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