表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

82/190

第82話 休息日に付いて

 この世界の常識を得る為に、倒した魔物の処理方法の研修を受けました。

 それが午前中に終わったので、午後狩りに行こうかと二人に聞いてみるようです。

 倒した魔物の処理方法の研修を終えて家に戻る途中に「今日も狩りへ行くかい?」と聞くと、二人とも行くそうだ。


 家に、予備の手袋などを置いてから、今日は東門を出て東へ。


 30分ほど走った後、街道をそれて南下する。


 さて、どうなるか。


 最初に会ったのは、魔大イノシシ。


 こちらを見つけて、突っ込んできたところに火壁で牽制し、火矢で首を取りに行く。


 魔大イノシシは、火壁を多重化して進行方向を塞いでも、突撃してくるタイプの様だ。


 喉の方から首を取りに行くとダメージが入りやすいようなので、火矢をそう誘導してみると一撃で倒れ込み動かなくなった。


 「どうする。解体してみる?」と聞くと。


 二人で顔を見合わせた後、


 「流石に大きすぎます」とクトリアから言われたので、そのまま格納箱に。


 次は、魔蛙。


 これは、何の工夫も無く火矢で倒せそうなので、倒してみた。


 「これって、何が売れるのだっけ?」


 と早速もらった冊子で調べてもらう。


 幸いと言うか、不幸にもと言うか、肉は食べられないそうなので、そのまま格納箱に収納。


 次は魔狼9匹が襲ってきたので、これは火壁で動きを妨害しながら火矢で倒す。


 「研修代わりに、解体してみる?」


 と聞くと。


 「必要なのですか?」とカトレインの方が聞いて来た。


 う~ん。解体の研修を受けたのは、俺への付き合いで納得はしていなかったのか。


 「一生俺の傍にいてくれるなら必要ないだろうけど」


 と言うと、二人とも解体を始める。


 シクシク。


 俺も解体の練習をしたいなと思いつつ7匹は格納箱に入れ、彼女達の作業を横目に周りの警戒をしていると、そろそろ帰る時間に。


 帰り路は魔物に会わずに無事に都市に戻りつけた。



 彼女達が食事を準備してくれている間、俺は裏庭で魔狼の解体の練習。


 うん。面倒だ。


 皮は奇麗に剥ぎ取れなかった。


 しかも、庭が汚れるし。


 生活魔法の家洗浄で奇麗に出来るけどさ。


 まあ、機会があれば練習しよう。


 でも、今日みたいに狩りの途中に練習するのは止めた方が良いかもな。


 狩りをする時間は減るし、危険だし。



 彼女達が作ってくれた食事を終えて、彼女達に提案をしてみる事に。


 「明日は休息日にしよう」

 

 そう言うと「どういう事でしょうか?」とカトレインが喧嘩腰に聞いて来る。


 「正直に言って、俺が甘かった」


 そう言うと、二人とも黙り込んでしまう。


 「二人には、もっと強くなってもらう」


 「わ、私達が足手まといと言う話ではないのですか?」


 と、クトリアが苦い表情をしながら言ってくる。


 「それは最初から分かっていた事だから関係ない」


 そう言うと、二人とも悔しそうだ。


 だから、誤解の無いように、理由の説明を続ける。


 「まず、俺と違って二人は張りつめている感じがあるから、休養日も必要だと思った。

  君らは君らで、人生を楽しむ日を作った方が良い」


 と言うと、二人はよく理解できない様だ。


 まあ、一刻も早く強くなりたいのだろう。


 それ自体は、悪い事では無いのだけど。


 「次に、俺も俺自身を鍛える日が欲しい」


 そう言うと、


 「足手まといと言う事ですよね」


 と、相変わらず喧嘩腰でカトレインが言ってくる。


 なので「ある意味そうだね」と言うと、悔しそうに下を向いてしまった。


 でも、それは誤解なので説明を続ける。


 「つまり俺が強くなれば、その分、安全に強い魔物を狩れるようになるだろう。

  だから、俺を強くする事も意識しておいた方が、君達が強くなるまでの期間を早められるかもしれない」


 そう言うと、二人は本当だろうか、と言う感じのようだ。


 まあ、俺が信頼されていないのだからしょうがないだろう。


 普通、数日でそんなに強くなるなんて事は通常無いか。


 いや。


 火魔法スキルがLV16になれば火矢が多弾頭化する。


 そうなると、魔物に対する攻撃力が全然変わってくるから、彼女達に確認されたらそう説明する方向で行こう。


 「次に、君らの指導方法だけど。指導書を集めて、それに従って君らを鍛えようと思っている」


 そう言うと「えっ」と何故か驚いている二人。


 「魔法使い、斥候は、転職条件が厳しいからね。

  騎士なんかもそうか。

  だから、そう言う職業に就く為の指導書、スキルを得るための指導書を探してこようと思う」


 そう二人に提案してみたのだけど。

 二人に休息日について提案してみました。

 更に今後の指導の為の指導書に付いても。


 指導書、手引書、教科書、参考書。

 最初、手引書としていたのを訂正しているのですが、それぞれ微妙に違うようですね。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ