表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

58/190

第58話 研修開始

 常識不足のまま、冒険者ギルドの新人研修を受ける事にしました。

 主人公は、複数の職業に転職し器用貧乏になろうとしている問題児と思われているようですが、本当にそうなのでしょうか。

 俺が金を払い指導を受ける相手。


 アインは、人族の人間族だ。


 俺が人間族なので、今回はパーティリーダーになったそうだ。


 40歳後半まで冒険者をやっていて体の衰えは未だだったらしいが、家庭を持ったためギルド職員になったそうだ。


 村人から戦士、戦闘士を経由して4級職の達人LV35。


 剣と盾を使った近接戦闘タイプらしい。


 ダイは、ドワーフ。


 この人は60才代だそうだが。


 村人、木こり、信者、狩人を経由して4級職のレンジャーLV37らしい。


 武器は、斧を使うそうだ。


 ハリーは、狼人族。


 この人も50才代だそうだ。

 

 村人、斥候、木こり、隠密を経由して4級職の忍びLV35だそうだ。


 武器は、少し短めの剣と金属製の小手を使うらしい。


 「しかし、薬も用意していないとは」


 と、今もアインさんのお小言をもらっている。


 なんて言うか、ずっと叱られている感じだ。


 まあ、常識が無いから変な事をしている変人だと思われても、仕方がないんだけどさ。


 そんな風に自分に言い訳しながら、転生者とバレない様に注意しながら、


 「最悪、祈願で何とかならないかなと」


 等と会話を続けている。


 「あれは、5~10回に一回しか成功しないぞ」


 と信者もなった事があるダイさんが指摘してくる。


 「そうなのですけど、逆に20回に1回は必ず成功するとも聞いているので」


 「そうだが、MPが持たないだろう」


 そうアインさんは冷静に指摘してくるけど。


 「俺は、転職を繰り返しているので、ステータスだけは高いんですよ」

 

 転職時に、その職業のレベルアップで得たステータスの1%が半永久的にボーナスとして加算される事を指摘する。


 するとアインさんは、


 「ん。そんなに違わないだろう?」


 と、不思議そうに聞いて来る。


 「いえ。村人とか戦士とかレベル上限が低かった職業は、実は数えきれないほどなっていますから」


 と、未だ実際には行っていないけど、これから行うつもりの方法を言ってみる。


 「そ。そんな方法が」


 俺とアインさんの話をしっかり聞いていた様で、周りを警戒していた筈のハリーさんが驚いて声を上げている。


 それに対し「複数の職業になる事はデメリットばかりではないと言う事か」


 と、ダイさんは感心している。


 「はい」とは言ったものの、実際にやってみたら出来なかったとかありそうだけどね。


 だけど、少能の使用可能回数が増えるのに必要な日数を減らす為にやってみるつもりだし、同じ場所に長くは居られないだろうと言う予測からすれば、彼らとはそれ程長い付き合いになるとも思えないし、多少の嘘は、まあ良いよね。


 「その辺は、ダイさんもハリーさんも少しは経験されているのですよね」


 「いや。俺達でも寄り道は1つだけだから、殆ど違わない」


 と、ダイさんは首を横に振りながら言ってくる。


 まあ、所詮転職時までにレベルアップで上がっていたステータスの1%だからね。


 「でも、確かに数十回も転職していれば、違ってくるか」


 そうハリーさんは少し考え込んだまま聞いて来る。


 「はい。数十回も転職すると、結構違ってきますよ」


 「とは言っても、スキルが喧嘩するのだろう?」


 とハリーさんは、そこが気になるようだ。


 「ええ。近接戦闘のスキルと長距離戦闘・回復のスキルとの相性は悪いですね」


 「やはり、そうなんだ」


 そう『やっぱりか』と言う感じのハリーさん。


 「でも、ダイさんも経験しているのですよね?」


 と、近接戦闘をメインにし、更に信者技と祈願を持つダイさんに聞いてみる。


 「いや。俺は信者技スキルの声はあまり聞こえないな」


 「あれ?

  怪我した状態のまま接近戦をしていると信者技に『離れて祈願せよ』って言われません?」


 「ああ、言われるが無視だ。

  もう慣れたので何とも思わんし」


 「と、こんな感じですよ。俺も」


 「そうなのか」


 とハリーさんは少し納得した感じに。


 「ええ。明確に意思を持って戦うと、それ程でもないんですよ。

  まあ、魔法使い技は、かなりうるさいですけどね」


 「そうなのか?」


 と、合いの手をうってくれるハリーさんだけでなく、他の2人も攻撃魔法は持っていないのでピンと来ないようだ。


 「ええ。戦士技と魔法使い技は、どちらも敵を倒すスキルなので、戦士技と信者技とは頻度と言うか、五月蠅さが違います」


 「それは困るだろう」


 と、言うアインさんも複数スキルを持つ事に反対派のようだ。


 「だから、どちらかに聞くと言うか、どちらかのスキルやどちらかの戦闘方法を強く意識していると、相反する方のスキルの声の頻度は下がるみたいですから。

  だから、後は無視すれば良いだけです」


 「そうなんだ」


 と、ハリーさんはカルチャーショックを受けたと言うか、知らなかったと言う感じ。


 「ええ。だから近接戦闘をする意思を固めていると、余程危険な場合以外を除くと信者技はあまり声をかけてきませんよね」


 「そう言われれば、そんな感じか」


 とダイさんも俺と同じ感覚のようだ。


 「後、師匠は魔法戦士への転職で魔法戦士技を取れば、声は統合されるって言っていましたから」


 「ああ。そうなのか。

  それはそうなるのか」


 と、ハリーさんは納得した感じに。


 「ええ。だから、信者と騎士の上位職の白騎士になれば近接系と信者技の声も統合されるそうですし、4級職や5級職まで行くと、器用貧乏とか言われませんよね」


 「そうか。4級職とか5級職には、複数の職業を極めて行く必要がある職業も多いのに、器用貧乏等と問題にならないのだから、そう言う考え方もあるのか」


 とアインさんはかなり納得した感じに


 「ええ。転生者だけの特技と思っている地域もあるようですけど、そうではないと俺は聞いています」


 「……」


 あれ?


 アインさんが黙り込んじゃったけど、大丈夫かな?

 アイン達さんの常識が壊れ始めたかもしれませんね。



 本作は、1話1500字~3000字目安なので、ここで切りました。

 3000字を超えている話もあるのですが、それは投稿後の推敲で増えたり、どうしても切れなかったりした話です。

 中途半端で申し訳ないと思っている話が彼方此方にあるのですが、私の文章は読み難いと自認しているので、一話を長くしたくないので。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ