第43話 市場調査へ
色々と考えた後の次の日を朝を迎えました。
先の事を考えて、買い物や市場調査に行くようですが。
宿での朝食を食べ終えてから、宿を出る。
都市内の広場で朝市が行われていたので品目や相場を確認。
今日も、調味料や食材などを購入しながら冒険者ギルドへ。
購入したのは、塩、油、唐辛子、砂糖、酢、魔物の骨、山椒、胡椒等だ。
お金もないし、人前で亜空間収納も格納箱スキルも見せたくないので、どれも少量だけどね。
残念ながら、未だ味噌や醤油やソースや鰹節には出会っていない。
せめて煮干しや昆布等の馴染みのある調味料があれば良いなと思いつつ、市場を後にして冒険者ギルドへ。
掲示板にある依頼を一通り確認。
その後、受付嬢の処に行き受け取りを渡して、昨日買取依頼した戦利品の査定が終わっているかどうか聞くと終わっているようだ。
魔アリ2匹は、魔石Fだけしか売れず、2個で100GAU。
安いな。
魔狼12匹は、皮7000GAUが12枚、牙1000GAUが48個、魔石E250GAUが12個で135000GAU。
皮は高いし、牙はそれなりの値段か。
魔大トカゲは、魔石Eだけで500GAU。
魔イノシシは、足毎に切り分けた肉4つと皮と魔石Fの値段が1万GAU4つと5000GAUと100GAU。
皮や肉の値段は高いが、魔石の値段は安い。
全部で、18万700GAU。
180万円相当とそれなりの収入だ。
これで市場調査と買い物に行ける。
最初に行ったのは、奴隷商。
「この都市で一番真っ当な商売をしている奴隷商は?」と少知スキルに聞いたドレリア奴隷商に向かう。
正直、『真っ当な』なんて聞き方だと返事がもらえないかとも思ったのだけど、奴隷商の数が少ないからか返事はあった。
なんて言うか、少し裏通りにある大きくて立派な石造りの建物で入り辛かったけど、入り口に入ると、
「御予約の方ですか?」
そう20代の外見をした受付らしき男性の人間に聞かれる。
「いや」
「では、どういったご用件でしょうか?」
との返事を聞き、この感じは門前払いかなと思いつつも、こちらの要望を伝えてみる。
「将来、奴隷の従者が欲しいのだけど、相場など知らない事が多いから今の内に相場を確認できるのであれば知っておきたいと思ってね」
そう言うと、更に受付の表情が険しくなり、
「では、今回購入と言う事では無いのですね」
そう聞かれたの、直ぐにバレル嘘は付くべきでは無いと、
「ああ。予算不足だ」
とハッキリ言っておく。
「冷やかしならば、おかえり願いたいのですが」
そう嫌そうに言われたので、今日は諦めるかと思っていると、後ろから黒いスーツに身を包んだ曲者っぽい40代の外見をした男性が出てきた。
脅されるのかなと思っていると。
「将来のお客様と言う事であれば、こちらに」
と、店の中に誘われる。
受付の男は驚いているけど、良いのかな。
察知スキルも先読みスキルも何も言ってこないし、表情分析スキルを使ったが害意は無いようだ。
なので、その男について行くと応接間に通された。
豪華な調度品があるので接客室か何かだなと思っていると、彼に豪華なソファーに座る様に勧められたので座ると向こうもソファーに座って話始めた。
「私は、この奴隷商の主のムスクと申します」
「ああ、俺はダイスケだ」
「失礼ですが、今出せるとしたら、ご予算は御幾ら位ですか?」
こちらの様子を探る感じを出さずに親切心で聞いていると言う感じで来るところが怖い。
そう、話術スキルや詐術スキルに教わりながら応対する。
「15~20万GAUくらいだね」
「そうですか。
それならば、ご用意できますが」
安。
奴隷と言っても、様々な状態の奴隷が居るので。




