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第39話 市場原理

 スキルのレベル上限を解放する、等して都市に帰ってきました。

 今日も宿を取るようですが。

 今日の魔物狩りを終えて都市に戻り、冒険者ギルドへ。


 途中、食材や調味料なども買いながら。


 冒険者ギルドでは「素材の買取を御願いしたいのだけど」と以前からお世話になっている猫人族の受付嬢に言って、裏に倉庫の様な処理場に案内してもらう。


 倉庫に魔狼12匹、魔イノシシ1匹、魔大トカゲ1匹、魔アリ2匹を出して受付嬢の反応を見ていたのだけど、それ程驚いていないから、この程度の獲物を出す分には不審に思われない様だ。


 そんな確認をしていると「代金の受け取りは、今日にしますか。明日にしますか?」と前回と同じく聞かれたので。


 「明日の何時ぐらいに受け取れるの?」


 「夜作業しますので、朝か昼には受け取れますが」


 「分かった。じゃあ明日で良い」


 そう言うと、


 「21日には、ギルド登録の為の講習会がありますから是非受けて下さい」


 と、今度は改まった感じで言われる。


 上司に誘えと言われている感じだろうか。


 「俺は、流れ者だけどね」


 「それでも、ギルド証を受け取れば違ってきますから、その説明もしますので」


 「わかった。朝の9時からだっけ」


 「はい」


 ギルドの入り口まで戻ると「大物ぶるんじゃね~よ」と言う声が聞こえてくる。


 察知スキルによると、俺に向けた言葉らしいけど。


 ああ。


 買い取り様の建屋のある裏にいちいち行っているからな。


 格納箱スキル持ちとバレルし、大物を気取っているみたいになるのか。


 裏に行っている間、受付嬢を占有している感じになるし。


 普通の店の下取りに出した方が良いかも。


 後は、時間をずらすか。


 そんな、目立たなくて済む方法を考えながら冒険者ギルドを後にした。



 とりあえず、お金の算段は出来たので、今日の宿は昨日5000GAU程度と教えてもらった宿の内の一つに行く事に。


 犬人族の老夫婦がやっている宿で5000GAUの前払い。


 だけど、昨日より冒険者ギルドやメインの通りから離れていると思ったら、その分食事が美味しかった。


 パンとポテトサラダと野菜のスープだけなのだけど、パンの質も、スープの材料もポテトサラダの味付けも良い感じ。


 料理スキルによると、手間を掛けているらしい。


 多少不便でも、これはこれでありだね。


 異世界でも、市場原理みたいなものが働いているのを感じて、少しホッとする感覚だ。


 しかし、この部屋のクオリティで前世のお金に換算すると5万円相当か。


 高いよな。


 そう言えば、宿は全て一階が食堂又は飲み屋で、宿は副業みたいな感じだった。


 魔物が跋扈する世界では、簡単に旅と言うか都市間の移動が出来ないから、宿と言う業種はあまり流行らないと言うか必要ない業種で、利益率を高くしないと維持できない職業とかなのかな。


 なら、必然的に値段が高くなるのだろうけど。


 まあ、今迄の生活だけで断言出来る訳も無いが。


 生活魔法及び料理スキル持ちとしては、家を借りた方が良い気もするが、もう少しこの世界の事を知ってからにするか。

 この世界だと、宿屋はあまり必要とされない職種で、一泊の値段が高い。

 主人公はそう思っていますが、相部屋とか食事なしとかだと安くなる気がしますが。

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