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第33話 禁忌の力?、供物少能

 死にかけたので、死なずに済むように反省をし、現状を把握し、今後の予定を立てる事としました。

 でも、死ぬくらいなら使っておきたい力の事を思い出します。

 ある意味、禁忌の力(使ってはならない力)なのですが。

 宿での食事の後、部屋に戻ってに色々と反省して来たけど、後は死なない為に・強くなる為に少知少能スキルの少能をいかに有効につかうか、が考えておくべき事だよな。


 現在、少能は後8回使える。


 でも、実は使用可能回数が0になっても、又は回数を減らさずに使う事も出来ると少知スキルに教わっている。


 それを知ったきっかけは、魔虎戦の後の移動中にユニーク(特別な)スキルやアルティメット(究極の)スキルについて聞いた事に起因する。


 「ユニークスキルやアルティメットスキルを出来るだけ早く取得したいのだけど当分手に入らないな」


 そう少知に愚痴ったのだけど。


 それに対する返事が【供物少能により取得する事が出来ます】と言う事だった。


 供物少能。


 それは、俺の寿命を神に奉納する事で、強力な少能を使える能力。


 厄介なのは、1歳と言った年齢ではなく、寿命の10分の1を捧げると言う条件。


 この世界には、若返りの雫と言う消費マジックアイテムがあり、それを消費する事により肉体の年齢を1歳若返らせ寿命を延ばす事ができる。


 しかも、戦える期間を長くする為かステータスが上がると若い期間が延び、寿命が2倍以上も伸びるらしい。


 勿論、そこまで寿命が延びる為には5級職や6級職で高レベルになる必要があるし、4級職でも、3級職でも、2級職でも、1級職でもステータスに応じ数歳から数十歳程度寿命は延びる、と転生者が神様から聞いていると少知から聞いている。


 だから、自分の寿命を奉納し自分を強化するのも一つの手、と言いたいのだけど、そうはなり難い。


 それは、決まった期間を捧げるのではなく、供物少能で短くなる前の寿命の10分の1を捧げると言う行為だから。


 という事は、寿命80歳と考えて推測すると、俺はもう16歳だし、8回寿命を捧げたら、いつ死んでもおかしくない状態になる。


 せめて2回目以降は、供物少能で短くなった寿命の10分の1だったら良かったんだけどね。


 勿論、5級職以上を目指し、強くなる為にステータスを向上させ、結果として三百年程度の寿命になるように頑張るつもりだけどさ。


 それにしたって、こんな力は迂闊に使えないでしょ。


 だから、寿命を捧げない少能だけで頑張っていけば良いだろう、と思うけど。


 でも、今回の様に死にかけた場合に、供物少能に対処を願わずにいられるだろうか。


 まあ、今回は存在を忘れていたけどね。


 でも、魔物に生きたまま食われて死ぬくらいなら10分の1の寿命くらい捧げるでしょ。


 もし、それが繰り返されたら……。


 それに、使用可能回数が0の時に、どうしても少能スキルの力が必要な事態になったらどうする?


 そうなるのを恐れて、時間をかけて取得するスキルを精査出来るようになった魔虎戦後も、10回程度は使用可能回数が常時ある様にすると言う方向で自分を鍛えている訳だけど。


 やはり、供物少能は安易に依存する事が怖い力だ。


 だから、出来るだけ使いたくない。


 本来、供物少能は俺より魂の力が弱く少能の使用可能回数が貯まらない人や、このスキルを持った人が弱い時点で絶体絶命の状況になった時、それを救う為の能力らしいのだけど。


 でも、使った方が早く強くなれるから、逆に使用可能回数を減らさずに済むかも。


 何故なら、神に寿命を捧げる供物少能は強力。


 少知少能スキルLV30と同等の力を行使できるそうなのだ。


 まあ、代償とするのが寿命なのだから、それくらい強力なのが当たり前の気もする。


 結果、ノーマルスキルならLV30、ユニークスキルでもLV20、アルティメットスキルでもLV10を取得できる。


 また、エネルギーを全て少知少能のレベルアップに使うと、経験値がLV30と言う前提で手に入ると言う事なので、LV11以上に簡単にする事が可能なようだ。


 正直、魔虎と戦う前に知っていたら、1回は寿命を捧げるタイプの少知を使って少知少能のレベルを上げていた可能性もあった。


 まあ、少知少能スキルのレベル上限を開放していなかったから、少知少能はレベルが10までしか上がらないので勿体ない、と考え多分しなかったとも思うが。


 なら、力を無駄にしない為にユニークスキルやアルティメットスキルを手に入れよう。


 なんて考えたとしても、魔虎戦までの時間では全てのユニークスキルやアルティメットスキルについて聞いて、どれを取得すべきか考える時間も無かったしね。


 だけど、今なら色々と調べ計算し、必要で強力な力を得て、少知少能スキルのレベル上げも出来る。


 でも、あの時と違って、追い詰められている訳では無い。


 だから、今となっては使うのが怖い。


 と言うか、依存するのが怖い。


 でも、死ぬよりはましだと、急に襲ってくる危機に備えて、アルティメットスキルをLV1とかで取得する場合も想定しておいた方が良いのかも。


 と言った事を、悩んでいる。


 まあ、これらに関しては、寿命を捧げるタイプの供物少能は出来るだけ使わない。


 通常の少知少能は、出来れば使用可能回数10回程度を維持しながら、10日で1回使用可能回数が溜まる様にスキルを鍛えて行くしかない。


 でも、少知少能スキルのレベル上限を20にして1回寿命を奉納したら、少能を使って桁違いに強いユニークスキルを手に入れられる。


 それで、今日の様に死にそうになる事は減る筈だ。


 悩ましい処だけど、準備はしておくべきだと今日学んだのだし、どうすべきなのか幾つかパターンを考えておくべきだろう。


 アルティメットスキルをLV10ではなくLV1で取得するパターンか、ユニークスキルをLV20ではなくLV1とかで取得するか、全てを少知少能スキルの経験値取得に使い上がったレベルで少能を使うパターンで行くべきなのか。


 スキルを取得するなら、何のスキルが良いのか。


 パターンが色々あり過ぎるので、考え始めると徹夜になりそうだし、今日はここまでにしておこう。


 今日の反省は、そこまでにして、今日も眠りについた。

 供物少能。

 強力だけど、使って良い力なのでしょうか。

 でも、主人公の切り札でしょう。

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