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第24話 少知の情報の違いと賞罰欄と奴隷制度

 落ち着ける場所で、冷静に色々と考える事としたようです。

 宿のベッドに入り、落ち着いて現状の把握やこれからの事について考える事にした。


 とりあえず、人生の楽しみを探しながら強くなると言う方針を決めたので、次に気になる事を確認していく事に。



 まずは、安全地帯についての確認。


 実は、常識が無い俺は都市に入った後、都市内で魔物が発生するのか気になったので少知に聞いてみた。


 まあ、街の人の様子を見る限り、そういう事は無さそうではあったのだけど。


 少知によると、基本都市の中に魔物は湧かないらしい。


 基本という事は例外もありそうだけど、それはとりあえず先送り。


 それで魔物の湧かない理由だけど、


 【魔物の発生に必要な空間に満ちている誰にも制御されていない魔力である『マナ』の濃度の少ない場所に都市や町や村が造られているから、と言われています】


 との答えが帰ってきた。


 ちなみに街道も、魔物の湧き辛い・湧いたとしても弱い魔物が湧く程度にマナの濃度の薄い場所に造られているらしい。


 とは言え、都合よく街道全てについてマナが薄いはずもなく、マナの濃い場所に街道が通っている場合もあるので、そう言う場所を通過する場合には注意する必要があるらしいのだけど。


 ただ、この辺の話は、どうも人族の中で言われている事らしいので、真実がどうかは分からないとの結論にもなった。


 だって、少知スキルにした質問の答えの末尾が【と言われています】だと、人族の間で言われているだけであり、真実かどうか分からないでしょ。


 と言うか、少知がそう言った表現をした場合、人族の間で言われているだけの可能性の方が高いか。


 少知スキルが、人族が知りえる事で人族に理解できる事を教えてくれるスキルではなく、正確な情報を教えてくれるスキルだったら良かったんだけどね。


 多分、それは力の与え過ぎなんだろうな。



 次は、根源的な情報と言う事で、世界の理(不変の法則)について聞いてみた。


 少知に色々聞いた処、世界の理と言っても厳密には2種あるらしいので、一応色々と確認したのだけど。


 まず、前提として『創造の理』と言うモノがあるらしい。


 それは、多分いっぱいある世界の基本フォーマットにある仕様・理だ。


 鉄が酸化すると錆びる。


 重い物には重力が発生する。


 と言った、世界が創られる時に変更されない限り、そうなる理。


 少知の説明だと、この世界にも前の世界にもある理の多くがそうらしい。


 本当かな、とも思ったけど、今はそんな事は良いか。


 で、次に教えてもらったのが『狭義の世界の理』。


 それは、この世界の用にカスタマイズされた理。


 具体例を聞くと、職業制もレベル制もステータス制もスキルも魔力も『狭義の世界の理』によるもの。


 この世界にだけあるモノかどうかは分からないけど、全ての世界に当たり前にある理ではない、と言う事。


 まあ、この辺も深く考えると本当かな、とは思ったけどね。


 だって、魔力とか多くの世界で実装されていそうだけど前の世界には無かったし。


 だけど、世界を機械文明の方向に創るとか色々ありそうだから、少知の説明が正しいのだろう。


 この辺に拘ってもしょうがないと言うか、意味が無いだろうしね。


 で、創造の理と狭義の世界の理を含む、広い意味での世界の理を『広義の世界の理』又は『この世界の理』と呼ぶ、との事。


 まあ、現状この世界で生きるしかない俺にとっては、この辺の使い分けはあまり関係あるとも思えないけど


 では、何故こんな事まで確認したかと言うと、やっぱり何処まで前の世界と違うかという事を知りたかったからなんだけど。


 少知の言う事が正しいのだとしたら、魂の残骸等から魂が造られる再生工場及び基礎作りの場である前世は、創造の理からあまりカスタマイズされていない、との事。


 この辺も、知ったからと言って、この世界での生活がどう変わるんだって情報なんだけど。


 でも、副次的に分かった事もある。


 少知少能スキルの少知は、人族が知りうる事で人族が理解できる事を教えてくれる力なのに、何故そんなこの世界の外の事まで教えてくれたのか。


 この世界には、幾つもの神が関わっている。


 その中にいる真面目な神は、ちゃんと色々と説明してこの世界に転生させてくれるんだって。


 まあ、強制なのは同じだろうけど。


 だから、知っている人は知っている知識なので、少知スキルに俺も教えてもらえた。


 そして、その説明の情報源は、と聞くと【転生者が神から聞いた情報です】との返事が得られる事も分かったし。


 となると、神様に教わるよりスキルに教わる方が気は楽だし、何時でも時間制限も無く聞けるから、情報ではなく少知少能スキルをもらったので良かったのかな。


 それに、現状は曖昧な質問には答えてくれなかったりするけど、多分レベル上限を開放しレベルが11とか21とか超えると少知少能スキルの力が上がり、もっと色々と答えてくれるようになる気はしているから。



 次は、気になったステータスウィンドウにある賞罰欄の確認だ。


 少知スキルに聞いた処、泥棒等の犯罪を行うと、軽犯罪者と1日の間賞罰欄に載るそうだ。


 他人を傷つけた泥棒である強盗等だと、重犯罪者として3日間。


 他人を殺した場合は、殺人者と3日間載るそうだ。


 ちなみに、強盗殺人だと3+1日の4日、3人殺せば9日間殺人者となる等、日数は累積される様だ。


 この辺は、前世だと故意かどうかとか色々と考慮していたなと思い、色々と確認すると世界の理で犯罪者の内心を読み取り表示されると認識されている為、この世界ではこの賞罰欄を100%信頼し、それを元に刑罰などが行われるそうだ。


 しかし、殺人がたった3日のみ称号として表示される程度なんだ、とも思うよね。


 逆に、バトルロイヤル的な世界だとしたら、そもそもこの賞罰欄の犯罪者表示は必要なさそうとも思う。


 少知に「なんで、賞罰欄に犯罪が載るの?」と聞いても『神の裁定により、この理が創られている』程度の事しか教えてくれなかった。


 だから推測だけど、人族同士で殺し合っていたら人族が滅亡するとかありそうだから行われている配慮と言う気がしてきた。


 ちなみに、重犯罪者や殺人者を殺しても、殺人者と賞罰が付かない。


 軽犯罪者に対し3回、奴隷契約スキルの奴隷化を実行すると、両者の合意なくても1級奴隷契約が一方的に成立する。


 重犯罪者及び殺人者の場合は、3回奴隷化を実行すると2級奴隷契約及び3級奴隷契約が可能となるらしい。


 なお、合意の無い一級奴隷契約ならば1年で解放される上に命に係わる命令はきかなくて良い。


 しかし、2級奴隷契約ならば期間の定めは無いし、命に係わる命令以外はきかないと、耐えられない痛みが胸や頭に生ずるらしい。


 これが3級奴隷契約だと、命に係わる命令すら聞く必要があるらしいから、やはり犯罪は行わないように注意した方が良いだろう。


 なお、強者の犯罪者の場合、奴隷化が実行された事は相手に知らされるので、当然奴隷化を実行した者が命を狙われる事も想定する必要がある様だ。


 ちなみに、どの奴隷化も一回行うと1時間のクールタイム(再度行うまでの待機時間)があるから、その間に逃げられたり、奴隷契約スキル持ちが殺されたりする事を考えると、捕まって拘束された犯罪者でもない限り安易にできる事でもなさそうだけどね。


 その上、1日追加の奴隷化をしないと初期化されるらしいし。


 なので、俺も奴隷契約スキルを取得したけど、犯罪者だからと安易に奴隷にしようとは思わない方が良さそうという事も確認した。


 立場をかえて考えると、大前提として犯罪者にならない事が重要となるのかな。


 だけど、この辺は何か裏技とか抜け道とかありそうで怖いから、奴隷化について少しは注意しておいた方が良いのかもしれない。


 しかし、人族同士の戦争があると殺人者だらけになりそうだけど、どうなるのだろうと聞いてみると、それで3級奴隷に落とされる人族も居るらしい。


 この辺は、やっぱり厄介そうだ。

 少知の言い回しの違いや情報の出所の違いに気が付き、以前よりは情報を正確に受け取れるようになりました。

 また、賞罰欄に表示される犯罪者と言う称号と奴隷制度について最低限の確認をしたようです。

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