第190話 戦いの後に思う事は
食料などが備蓄されている館には、生き残りのハイオークが居る。
そう発言した為、主人公達が討伐し、生活に必要な物資を確保・移動させなければならなくなったようです。
砦にある食料などを確保する為に、俺とクトリアとカトレインとカトレインの父親で砦に向かった。
砦に逃げ込んでいたハイオークの討伐を終えた後、食料庫や保管庫に皆で向かう。
オーク達が食料庫を荒らす前にオークキングに呼び出されて砦に向かったおかげで、食料庫はそれ程荒らされていなかった。
だけど、俺が格納箱スキル持ちだと、父親と父親の知り合いには当然ばれる。
まあ、仕方がないと数年分の小麦、トウモロコシ、豆類、イモ類、味噌みたいな調味料やお酒も確保。
薪や炭といった燃料も鍋や皿と言った品々もコンテナごと、傷薬等の魔生薬もHP回復薬の様な魔法薬も保存してある箱ごと確保だ。
紐で縛ったりして格納量を増やそうとしたけど、途中であきらめてクトリアやカトレインにも指輪に付与されている格納箱スキルを使ってもらう。
念の為に食料品等の所有者欄を確認したけど、空欄だった。
う~ん。盗んで次に備えたいくらいだけど。
と思いつつ、砦の備蓄庫へ全て置いておく。
これなら果物、あんなに提供しなくて良かったな。
皆で食べる様と意識して置いておいたから、あれも所有者欄は空欄だろうし。
夜に向けて、夜警の人員を確保したいと言う話になったので、志願しておく。
そして、今は見張り台で警備中なのだけど。
クトリアとカトレインがやって来た。
「ん。何かあった?」
「いえ。何故夜警を選んだのか気になったので」とカトレインが聞いて来る。
「ああ。明日の調査や処置は地獄だと思うよ。だから、こっちにしたんだけどね」
「ああ」と、カトレインはその意味を正確に理解したようだ。
「だからと言って処置はしておかないと遺体や死骸から疫病とかはやりそうだしね」
「はい。その。ありがとうございました」とカトレインが頭を下げてきた。
「まだ、その言葉は早いけど」
「それは、そうですけど」
「君の家族達は、やっぱり移住するの?」
「はい。ここが落ち着いたら」と、その表情は大分明るくなった。
まあ、一山超えたからな。
「まあ、次の領主がもっと酷くなる可能性もあるからね。それは移転先も同じだろうけど」
そう油断はまだ早いよとの意味を含めて忠告すると。
「そうですね。そうだ、この指輪を返しに来たんです」と手袋を外し始めるカトレインとクトリア。
「いや。依頼終了まで、そのスキル付きの指輪は持っておいて。イレギュラーに対応する為にはあった方が良いだろうし」
「あ。はい」と、カトレインは申し訳なさそうにしているが必要な事だろう。
「二人は明日どうするの?」
「私達は、炊きだしとかですね」と、少し明るく言うカトレイン。
まあ、大勢人が死んだ酷い状況ではあるから、働いていた方が気はまぎれるのかな。
「そっか。そう言えば、あの軍団兵の発生場所って、薬草の採取禁止とかになっている?」
「いえ。昔はよく冒険者達が命がけで挑んでいましたし、禁止はされていないと思います」と言いつつ、カトレインは俺の質問の意図が分からず不思議そうにしている。
「そう。今なら魔物が少ないから、チャンスなんだけどな」
「そうなんですか?」と、まだ不思議そうにしている。
あそこに、高額で売れる万草とか生えている事は、あまり知られていないのかな。
まあ、Bランクの魔物がウロウロしていた辺りだろうから、採取できると言う前提でないのか。
なので心配させない様に「まあ、もう殆どオーク達に踏み潰されているらしいけど」と軽く誤魔化して「二人も休んだ方が良いと思うよ。多分、相当疲れているから」と別の話題に移すと。
「ダイスケさんは大丈夫なんですか?」と、カトレインが少し心配そうに聞いて来る。
「ステータスの耐久や精神が上がると、タフになるからね」
「そっか。ではおやすみなさい」と、優しい表情でお辞儀をしてもらえた。
カトレインは、張りつめていたモノから、開放されたのかもしれない。
そう思っていると、二人は下に戻って行った。
彼女達の香りが鼻に届く。
はあ。エッチしたい。
まだ余裕があったとはいえ、命がけの戦いを生き残って考えるのは、そんな事か。
性技スキルで性欲を抑えないと駄目だなんて。
他の男性陣はどうなんだろう。
ああ。それも警護しないと駄目なんだろうな。
そんな事を考えながら、警戒しながらのスキル上げを続ける。
明日も、何があっても対処できる力を身に付ける為に。
主人公は、戦い終わって性欲が開放されそうになったようです。
性技スキルでその辺はコントロール出来て良かったですね。
これで、第一章の一つ目の山場は終わったと言う処です。
なので、キリが良いので本作の投稿は当面休止しようと思っています。
まだ下書きは50~100話程度は有るのですけど、次回作の制作と投稿、次々回作や更にその次のプロット作成等に注力したいからです。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。