第18話 常識は範囲が広い
隠れながらの攻撃で得た職業経験値で転職を。
それだけでなく、意識してスキルを使ってスキルのレベル上げも。
だけどそれだけでは無く、この世界で生き残る為に少知に色々と聞いています。
それでこの世界に馴染めれば良いのですが、常識と言われる知識の範囲は広く、十数年とかで身に付けるモノ。
さて、どうなりますか。
戦闘して職業経験値を得て転職したり、スキルのレベル上げをしたりしながら、転生した場所から一晩歩き続けている。
そうしている間も、この世界はどんな感じなのか、と不安になってくる。
少知少能スキルに的確に質問すれば良いのだけど、まずその為の前提となる知識がないんだよな。
しかも、曖昧な質問や答えが多くなる質問には何も答えてくれない事も多く、聞くのが面倒なんだけど。
でも、この世界で生き残っていく為には、と歩きながら質問し続けたので、多少はこの世界の事も分かって来ている。
例えば、言語も文字も統一されているらしい。
まあ、方言みたいなモノや、特別な言語・文字もあるらしいが。
ステータスウィンドウ内の文字や数字は日本語とアラビア数字だ。
何故、日本語で読めるのか気になったので少知スキルに聞いてみると、転生者と言う称号が付いていると、その人の得意な言語で表示してくれるらしい。
俺が文字を書く時も、自動で変換してくれるらしいから助かるけど、変な処で齟齬が出ないか心配だ。
まあ、試しに地面に字を書いてみたところ、日本語では無い文章が書けたけどね。
数字は10進法の様だ。
2進法や16進法も知ってはいるけど、なじみのある数値で良かった。
また、様々な単位も知っているモノと同じだそうだ。
例えば、1メートルとか1キロメートルとか、1リットルとか、1キログラムとか、1時間とか60分とかも。
何て言うか、複数の世界と神って感じの存在を知った今だと、数多ある世界のその理の基本フォーマットがあり、それが変更されていない又は追加されていない事項は、数多ある世界で同じになるのかな、と思った。
という事は、似たような世界がイッパイあると言う事になるんだけど、どうなんだろう。
ちなみに、通貨の単位は円やドルではなく、GAUと言うのに意味はあるのだろうか。
他にも、12か月で1年なのに、1年は360日。
一か月は30日のみで31日とかは無いと微妙に違うらしいし。
少知少能スキルがあっても分からない事も多い。
また、男女比は、1:3より酷いらしい。
男性は消耗品とまでは言わないが、生産スキル持ちや商売人等と言った事情が無い限り魔物の戦いに出るべきと言った風潮があるらしい。
まあ、あくまで風潮なら良いのだけど、実際にも男は街を守る為に強制的にと言う事もあるらしい。
しかも、世界全体でそう言う感じだそうだ。
その上、国によって男性は強制的に徴兵及び兵役もあるらしいから、大変の様だ。
女性は、まあ色々らしい。
暴力の支配する世界で女性は厳しいかも、と思ったが、ステータス制、レベル制、職業制等がある為、女性だからと言って弱い訳では無いので色々のようだ。
とは言え、色々と男女の違いによる社会的な問題を抱えているのも事実と知るのは、もう少し先の話だ。
そうしていると、次の日の昼前には街道に出た。
右(東)に行けば、イーサン町。
左(西)に行けば、ロダン市だそうだ。
少知に聞いた話だと、人口の変動が大きいので大まかにだが、1000人までが村、10000人までが町、10000人より多くなると都市だそうだ。
村や町と言うと知り合いばかりで、余所者が入ると目立つと言う結果になりそうなので都市に行きたい。
でも、都市だと鑑定のレベルが高いといった人材がいて、俺が偽装・秘匿で隠してある転生者と言う事実を見破られる危険がある。
「ロダン市には、今俺が隠している称号転生者を見破る奴は居るかな?」
【居ません】
そうなんだ。
ならば、都市の方が良さそうだな。
と都市の方へ歩き始めた。
無事に、人の居る場所へとたどり着けるでしょうか。
油断していたら、自転車操業的な投稿になっています。
それがしばらく続きそうなので、短めの投稿が続きそうです。
不備があったら、ごめんなさい。