第171話 転職のお祝いと
クトリアは戦士に転職し、カトレインは信者から転職可能になりました。
当然お祝いですが、その前にも指導をするようです。
カトレインが転職可能になったタイミングで、今日の戦いを終えて都市に帰ることに。
街道近くまで戻ったところで、小走りを止めてユックリと歩いて都市に向かっている。
ふと思いついた事を少知スキルに聞くと、どうも思った通りかもしれない。
なので、それを二人に伝え、それに関する指導をする事にした。
「二人はスキル取得と装備品に付けられたスキルとの関係は知っている?」
「はい。錬金術技のスキル効果付与によりアクセサリーに付いたスキルに頼っていると、スキルを取得出来ない件ですよね」とカトレインは知っている様だ。
クトリアの方を見ると頷いているし、その辺は常識なのか。
「他には?」
「他にあるのですか」とカトレインに不思議そうに聞き返される。
「装備に付けられたスキルを使って、どう言うスキルか力かをよく理解し、取得の為の努力をすると取得し易くなると言う話なんだけど」
「そうなんですか?」と言うカトレインも横で警戒をしながら歩いているクトリアも驚いている。
と言う事は、一般的な話では無いのか。
「ダイスケさんはどうだったのですか?」とクトリアが聞いて来る。
ああ。答えを考えていなかった。
なので「両方のパターンがあるよ」と適当な事を言ってしまう。
慌てて並列思考を使い、片方の思考で少知スキルに質問を繰り返す。
よし。少なくともその方法を採用してスキルを早く取得出来たと思っている人が、かなりの数居るそうだ。
なので、悩みながら周りを警戒している二人に「どうする? 昨日手に入れたアクセサリーを使ってみるかい」
そう聞くと、二人とも興味はあるようだ。
「何を使ってみたい?」と聞くと、「何があるのですか?」と聞かれる。
まあ、当たり前の質問と言うか、俺の方が気が利かないと少し反省。
購入したアクセサリーを亜空間収納の中から格納箱に移し「気配探索、魔力節減、鑑定、格納箱、火魔法、戦利品処理、生活魔法、回復魔法、土魔法、魔力魔法、時空間魔法、水魔法、風魔法だけど」と言うと、改めて二人は驚いている。
なので「魔牛を売ったお礼に3割引だったから、買い過ぎたんだよね」
そう言うと、微妙な顔。
ああ。そんなに出費したのに白金貨を合計10枚も渡したし。
お金の話は、もう終わりにして欲しいんだけどな。
と言う事で、二人に順次スキル付きのミスリルの指輪を渡して使ってもらっている。
まあ、どれも*2だからLV6相当。
だけど、魔力魔法なら魔力矢まで、生活魔法は洗浄とかがつかえる。
戦利品処理スキルは、格納箱からゴブリンの死骸を出して処理してもらう。
その時にMPの消費が多いので注意すべきとか警告したり、魔力節減の指輪も併せて使ってもらったりとか。
回復魔法は、誰も怪我をしていないので使えなかったけど。
二人は、改めてスキルの力を感じて、黙り込んでしまった。
そんな二人を見ながら「まあ、転職して終わりとはならないから」と言った処で、都市の門へと走り出すし、帰宅を急ぐことにした。
と言う事で、今日もお祝いだ。
お酒やつまみを買い、二人が食事の準備をしている借家へ帰る。
二人が嬉しそうに食事の準備をしているのを見ると、こちらも嬉しくなってくる。
買ってきた物や亜空間収納に入れっぱなしの果物や熟成させた肉を出して、一応今日も修行かな。
あ。カトレインに転職先を聞いておかないと。
「カトレイン。転職先の確認はした?」
「あ。はい」
「詳細を教えて」と聞いて紙に書く。
戦士レベル上限28、木こりレベル上限27、薬草師レベル上限26、動物使レベル上限32、神官レベル上限41だそうだ。
「へ~。神官があるんだ。よかったね」
そう言うと嬉しそうにしている。
信者から神官へと転職出来る者は、結構数が少ないらしいから。
部屋に戻り、各確認をしてスキル上げをしてからお祝い。
まあ、大き目の魔牛のステーキとか、それなりに豪勢だ。
「クトリア、カトレイン、おめでとう」とキッチリ言っておく。
二人も、今日は最初からお酒を飲んでいる。
それを眺めながらお酒を飲んでいると二人があらたまって「ありがとうございました」と言ってくる。
「俺も、最低限の仕事が終わってホッとしているけど、油断すると死ぬんだろうな」と、油断すべきではないとも言っておくと。
「はい」と二人もその辺は同じ認識の様だ。
そこで『村人レベル上限18(196,852)、戦士レベル上限28(11,362,826)、木こりレベル上限27(7,575,150)、薬草師レベル上限26(5,050,034)、動物使いレベル上限32(57,525,118)、神官レベル上限41(2,211,466,264)』と紙に書いた情報を見せる。
するとカトレインの表情は。
主人公は、今回も転職後どれだけ経験値が必要になるか、具体的な数値を見せて転職の計画を立て納得させるようです。