第165話 大金とアクセサリー
魔牛を大量に売り、これで資金は大丈夫な筈。
だけど、ここではキッチリ値上げ交渉もするようです。
魔牛を200頭売る事にし『値段交渉をしないとな』と思いつつ、査定の時間の間に売っているアクセサリーを確認しておく。
欲しいものが多く何を買うか選んでいると「一度こちらにお願いします」と商談コーナーに誘われる。
「これでお願いしたいのですが」と言って差し出された買取価格は、1頭当たり55万GAU。
『え~と、前とほぼ同じ物なのに、15万GAUも上がるんだ』と悩んでいると、静かにこちらを見つけて来るだけ。
「師匠には、最低80万GAUで売って来いって言われているのだけど」と、詐術スキルの力を借りて揺さぶりをかけてみる。
「それは流石に無謀かと。
勿論1頭だけであれば、その様に買い取る事もできますが、200頭ともなると」
「そう師匠に説明すれば、何とかなると?」と、商会長の言い訳を確認してみると。
「いえ。その御値段でしたら戦利品処理スキルや料理スキルがLV21以上は欲しいと言われた。
また、上客が買い取ってくれる魔牛は数頭程度ですから、そんな値段では売れないと御説明なされるのが妥当かと」
「なる程ね」
そう言って少し悩んでいると「では60万GAUでいかがでしょうか?」と、思っている以上に値段は上がったが、それだけでは駄目だと更に追加の条件を言ってみる。
「それで、近くの都市で魔牛を売っても良いなら、それで良いか」
一月の間、この都市と更に東の都市2つで魔牛を売らないとした約束が少し鬱陶しかったので聞いてみたのだけど。
「まだ在庫がございますのですか」と、結構驚いている。
あるんだよね。
まだ400頭以上も。
でも内緒と言う事で、
「いや。口約束だけど一月の間売れないって結構面倒でね。
魔牛が湧くのにそこまでの期間は掛からないし、生もので賞味期限があるから」
「そうでしたか。前回の在庫も10日程度で売り切れましたので、お気になさらずとも良かったのですが」
「そうなんだ。販路が色々あるんだね」
「おかげさまで。では、お売りいただけると言う事で」と頭を下げて来る。
「ああ。よろしく頼む」
そう言うと、袋に入った白金貨120枚が渡される。
60万GAU*200頭=12000万GAUだ。
12億円相当か。
それでも前世の最新型戦闘機は買えないけどね。
そんな事を考えていると「では、アクセサリーをお選びいただきますか」と言って、売り場の人払いをしてくれた。
そっか。展示品を大量に狩ったのでは大金持ちって分かるもんね。
店主ぽい人と売り場担当の人に一つ一つ買う物を指摘していく。
今回買ったのは、
ミスリルの首飾り(+2、全耐性向上*2、MP回復向上*2)240万GAUを8つ。
ミスリルの首飾り(+2、MP回復向上*2、HP回復向上*2,全ステータスアップ*2)180万GAZUを4個。
ミスリルの指輪(+2、サイズ調整、全耐性向上*2)120万GAUを6個。
ミスリルの指輪(+2、サイズ調整、MP回復向上*2、HP回復向上*2、毒耐性向上*2)100万GAZUを3個。
以降の指輪は、スキル効果付与の錬金効果で、スキルの力が付与された指輪だ。
ミスリルの指輪(+2、サイズ調整、MP回復向上*2、気配探索*2)100万GAUが3個。
ミスリルの指輪(+2、サイズ調整、MP回復向上*2、魔力節減*2)100万GAUが3個
ミスリルの指輪(+2、サイズ調整、MP回復向上*2、鑑定*2)100万GAUが4個。
ミスリルの指輪(+2、サイズ調整、MP回復向上*2、格納箱*2)100万GAUが3個。
ミスリルの指輪(+2、サイズ調整、MP回復向上*2、火魔法*2)100万GAUが2個
ミスリルの指輪(+2、サイズ調整、MP回復向上*2、戦利品処理*2)100万GAUが4個。
ミスリルの指輪(+2、サイズ調整、MP回復向上*2、生活魔法*2)100万GAUが3個。
ミスリルの指輪(+2、サイズ調整、MP回復向上*2、回復魔法*2)100万GAUが2個だ。
鑑定でも確認したので、値札に表示された性能通りで偽物は無い。
また、店主が裏から持ってきたもので買ったのが。
ミスリルの指輪(+2、サイズ調整、MP回復向上*2、土魔法*2)300万GAUが2個。
ミスリルの指輪(+2、サイズ調整、MP回復向上*2、魔力魔法*2)250万GAUが1個。
ミスリルの指輪(+2、サイズ調整、MP回復向上*2、時空間魔法*2)500万GAUが1個。
ミスリルの指輪(+2、サイズ調整、MP回復向上*2、水魔法*2)150万GAUが1個。
ミスリルの指輪(+2、サイズ調整、MP回復向上*2、風魔法*2)300万GAUが1個だ。
+3以上の良品も欲しかったけど、それは欲しい効果が付いているアクセサリーの在庫が無かった。
7560万GAUで3割引きなので5292万GAUを5200万GAUにしてくれた。
欲しい物が大量に手に入ったが、なんでも少し前に滅ぼされた大物貴族の家から大量に流出した物の売れ残りらしい。
そう言えば、冒険者ギルドで指導してくれたケインさんが内乱で弱体化しているって言っていたから、内乱で滅ぼされた人達の持っていた物なのか。
なら、チャンスだから、もっと色々欲しいけど、首都とかに行った上にコネとかないと駄目なんだろうな。
通常あり得ない多彩な力を持っている事を隠す為には、アクセサリーに追加されたスキルの力を使い誤魔化せばいい。
これで、2人の前で、鑑定とか戦利品処理とか出来る様に。
でも、それだけではなく、二人に貸す為のアクセサリーもありそうですが。