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第157話 傷ついた防具

 グリフォンに襲われ死にかけたので、武器と防具を強化する事にしました。

 なのに、やったのは武器等の金型造り。

 革の防具は、明日造る予定の様です。

 なので。

 鍛冶師技スキルにより武器と盾とインゴットの金型を作成。


 それで良い時間になってしまったので、亜空間部屋から出て借家に帰ることに。


 借家に入ると「おかえりなさい」と声を掛けられ、更に「もう食事が出来ます」との事。


 なので、部屋にバックなどを置き、革鎧を脱いでから居間で食事なのだけど、二人は微妙な顔をしている。


 しばらく黙って食事をしているとカトレインの方が意を決したように聞いて来た。


 「何かあったのですか?」


 「ああ。食事が終わった後にでも話そうと思ったんだけど。

  でも、よく気が付いたね」


 「いえ。防具が変わった上にボロボロでしたから」と、カトレインが心配そうに言ってくる。


 あ。防具を着替えるのを忘れていたか。


 もう、そこまでばれているのなら、ある程度話すしかないな。


 そう考えて「実をいうと、今日も死にかけてね」と告げる。


 「えっ」と、カトレインは苦戦したではなく死にかけたと言う事実に驚いている感じ。


 「今日は魔法障壁を破られたのだから、昨日とは比べ物にならない程危険だったけど」


 そう俺自身もウンザリしながら、事実を告げると。


 「そ、そんな。何に襲われたのですか」とクトリアも身を乗り出して聞いてくる。


 そんな二人の様子を見て「はあ」と思わずため息をついてしまう。


 さて。どこまで話すか。


 ワンランク位敵を弱くして説明するか。


 「オーガとジャイアントが戦っていたんだ。

  だから、漁夫の利を狙って接近し魔法で倒したのだけど、後で考えると漁夫の利を狙っていたのは俺だけじゃなかったんだ。

  オーガとジャイアントが倒れ、さあ魔石を取り出さないと、と思ったところで魔力魔法が魔力障壁を破られたって言って来てね」


 「そ。そんな。どうやって」と、絶句気味に確認してくるクトリア。


 「後ろから気が付かないうちに接近されていたから破り方は分からない。

  多分だけど、嘴で突いて破壊したんじゃないかな」


 「嘴ですか」


 「ああ。相手は2ランク進化したCランクの魔爪大鷹」


 「察知スキルも、魔力障壁が破られると同時に慌てて警鐘を鳴らしてきたから、振り向こうとしたところを爪に掴まれ地面に叩きつけられてね。

  そのまま嘴で俺の頭を破壊しようとして来たんだけど、幸い横向きの状態で奴の爪に捕まれたから、奴の姿を確認できた上に右手も動かせたんだ。

  だから、右手の武器や盾で防御出来たんだけど」


 「そ、そんな」


 「で、防御しながら魔力矢で奴の首を狙い撃ち、何とか勝利で来たって形かな」


 そう言うと、二人とも絶句している。


 「あ。あの防具の傷みはそう言う事なんですね」と、カトレインが怯えながら聞いて来る。


 「ああ。狩りに行く前に防具を良い物に替えたんだけど、それで助かったって感じだね」


 「そ。そうだったんですか」と、少しホッとした口調になったクトリア。


 「で。提案。明日もスキル取得の為の訓練の日にしてもらえないかな」


 「何をするつもりなのですか?」


 以前と違い、カトレインは怒ったりせず確認してくる。


 「また、ニクロス市まで行って良い武器防具を探して来ようと思っている。

  追加で言えば、魔牛を途中で狩って、それを売って資金にすると言うのもあるか」


 「それはそれで良いですけど」と、少し困惑した感じでクトリアの方を確認しながら了承してくれるカトレイン。


 「君らの武器防具も買ってくるから」と、そう言っても。


 「私達の分は必要ないのでは?」と軽い感じでクトリアは言ってくるけど。


 「魔鷹は空を飛ぶ。

  だから、三人で狩りをしている場所で襲われる可能性だって低くはない」


 「そうですよね」と、カトレインも危険なのはわかっている様だ。


 実際、後ろから襲われた事もあったしね。


 「俺がチェックして、必要と思うモノを買ってくるから。

  二人もこれが必要と思う物が有ったら明日の朝にでも教えて」


 「では、白金貨をお返しして」と、クトリアは未だにお金をもらい過ぎだと思っているのかな。


 「いや。それだっていつ必要になるか分からないから。

  資金は移動しながら稼ぐ事にした」


 「で。でも、それも危険ですよね」と、クトリアに冷静に指摘される。


 「ああ。でも、明日は安全策を取りながらと言う形にするから。

  まあ、俺の資金が足りなくなったら、自分達の分は自分達で買ってもらうように御願いするから、そこは気にしないで」


 「は。はい」


 「白金貨も30枚以上あるから大丈夫だと思うけど、良い武器や防具は高いだろうからね」


 そう心配は必要ないと伝えると「……。はい」と複雑そうな二人。


 う~ん。お金に何かありそうだな。

 主人公の仲間になる直前に、お金に苦労していたのは知っている。

 だけど、それ以外にも何かありそうです。

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