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第152話 MPの回復力向上を

 昨日は、クトリアが初めて転職出来る様になったお祝い。

 そこで、お酒を飲んだクトリアは寝てしまいました。

 なので、添い寝だけにした次の日の朝です。

 朝、目が覚めるとクトリアが横に居る。


 しかも、もうすでに起きているのに。


 そして俺の顔を覗き込んでいるので「どうしたの?」と、少し驚きながら聞く。


 「昨日、しなかったのですか?」


 「うん。まあクトリアが気持ちよさそうに寝ていたし、我慢できそうだったから」


 そう言って、口内を洗浄し、キスから始める。


 「い。一回だけですから」


 「うん」と言いつつ、一回を全力でやらせてもらう事に。


 んふふ。一回は一回だからね。



 火照った体で疲れ切って寝ているクトリアを横に、二度寝をした振りをしながら朝のスキル上げを開始する。


 今日は、亜空間収納の中で革鎧を造り、それに錬金効果を付ける予定だ。


 その前段階として、戦利品で未加工の魔蜘蛛の糸を裁縫スキルで加工する。


 今までは裁縫スキルのレベルが低かったから、あまり量を造っていなかったけど、裁縫スキルもLV11を超えて魔蜘蛛の糸も+1の良品が造れるから、ある程度の量を造る。


 とりあえず、革鎧を縫う様の太さの糸を200メートルほど。


 先日、ロープの代わりに使ってみたが大丈夫そうだったので、太めの魔蜘蛛の糸を100メートルほど。


 それで、魔熊の皮を鞣し、スキルによる化学変化も追加して強度を増し、カットし、折り目を入れて、魔力の針を使い魔蜘蛛の糸(+1)で縫う。


 今日造るのは魔獣(魔熊)の革鎧。


 軽装タイプだ。


 今までは、縫う作業は手で行って来たけど、今日はスキルに任せる。


 後は、トレントの葉や若枝をスキルで分解・加工し、麻の糸にした後に織る。


 20メートル程の麻の生地が出来た後、それを切り縫い合わせ、革鎧の隙間や関節部分を保護する生地とする。


 まあ、こう言うのは革鎧の下に着るインナーでも良いのだけど、一応革鎧にも付けてみた。


 こう言う生地を造るのにも技術や機械が必要なのに、スキルで出来るからな。


 色々な技術が発展しなさそうだ。


 まあ、バトルロイヤル的な世界なら、これで良いのかもしれないが。


 そんな作業をし、それについて考えているとクトリアは目覚め、満足して寝ているふりをしている俺の横から居間のほうへ移動していった。


 うん。おはようのキスはしてもらえなかったな。


 トレントの麻の生地も革の鎧に縫い付けて、とりあえず完成させ、次は錬金だ。


 錬金術師技を起動したけど、先ずはMP回復向上効果を付けられるようになる為に錬金術師技スキルのレベルを16にする必要がある。


 亜空間収納内を確認すると、木の棒手裏剣(+1)には、まだ錬金効果を付けていないのが132個ある。


 なので、まずはその132個に、硬質化*1の錬金効果を付ける。


 触媒は、魔石Fにしておいたので、MPを多めに使ったが。


 勿論、量産スキルで一気に効果を付ける。


 これでも未だ錬金術師技はレベル16にはならない。


 そこで亜空間収納内を調べると、木の棒手裏剣(+1、硬質化*1)が付いている物の中には、空枠がもう一つある物もある。


 +1の良品だと、空枠の数が1~2だから。


 なので、まず、その218個には軽量化と言う名称の錬金効果を逆に重量増加の効果にし、魔石Fを触媒とする。


 これも量産スキルで一気に効果を付ける。


 それで目標の錬金術師技LV16となった。


 もっと錬金術師技スキルの経験値稼ぎをしたい気もあるが、これから狩りに行くのだからMPを大量に使う訳にも行かない。


 まあ、魔獣の革鎧に付ける錬金効果はMP回復向上だから、その性能次第ではあるのだけど。


 次に、魔獣の革鎧の7種を対象とし、MP回復向上の効果を高める為に魔石Dを触媒に付ける。


 *1の効果を目指すなら魔石Eで良いらしいのだけど、少しでも効果を上げる為にDランクにしてみた。


 錬金に必要なMPも減るしね。


 魔獣(魔熊)の革鎧(+1、MP回復向上*1)が1セット完成したけど、これを着て居間に行くと何時買ったと言う話になるのか。


 と朝のスキル上げをしながら朝食を待つことに。



 朝食中にクトリアが確認してくる。


 「もう、転職しても良いのでしょうか?」


 「う~ん。確か転職してLV1だとステータスは下がるんじゃないかな」


 「それは、そうなのですけど」


 「今日は、スキル取得の為の訓練の日だよね」


 「はい」


 「なら、少なくとも俺の帰宅後の方が良いと思う」


 「あ」と直ぐにその意味を理解したようだ。


 そう。俺が狩りに行って帰って来なければ、彼女はずっと動物使いで居る事になる。


 まあ、レベル上限は23だから、頑張れば転職まで行けるとは思うけど、動物使いも戦闘力の無い職業だから一緒に狩りをしてくれる仲間を探すのに苦労するだろう。


 「焦らず、今日も頑張って」


 そう言って食事を終え、朝の訓練の為に庭に出た。



 朝の体を動かす訓練と、軽く彼女達への指導を終え、冒険者ギルドへ。


 でも、昨日の事もあったので、買取依頼も代金の受け取りも無しで緊急事態の有無と依頼のチェックだけしておく。


 チェックを終えて冒険者ギルドから出ようとすると、鼻で笑う様な雰囲気を察知が読み取る。


 う~ん。俺を馬鹿にしている感じだよな。


 昨日、監視を逃れる為に東へ行ったせいで、獲物が取れなかったと思ってくれたのだろうか。


 それとも、買取依頼を今日しなかったのは、自分の力を隠そうとしているのだろうけど、無駄な偽装だと思ったのだろうか。


 顔を見ながら表情分析スキルを使えば、もう少し判断できるだろうけど、それをするのも。


 諦めて、西門から出て西へ向かう。


 今日も10キロ以上離れておこう、と決めて。


 ん。俺が居ない間に彼女達にちょっかいを出してくる可能性もあるから、こちらの気配探索がギリギリ届くぐらいの所が良いのだろうか。


 いや。危機探索が危機を読み取っていないのだから考え過ぎか。


 そう考え、今日も都市から15キロ程離れる。


 そして、北上を。


 今日は、宝箱狙いだから。

 朝の生産により、MP回復向上の錬金効果付きの革鎧セットが出来ました。

 これにより、狩りの途中にMP不足にならなくなると良いのですが。

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