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第149話 魔虎とオーガと転職

 主人公が、二人を育て終わったらダンジョンへ行くと言う予定を話すと、二人も何かを思った様で。

 戦いの合間に、俺なりに二人に指導をした処、二人は何かをアイコンタクトし決意をしている様だが、俺には分からない。


 まあ、仲間外れになるのはどうしようもない。


 「さて、狩りを続けよう」


 そう言って、次の魔物に向かう。


 次は、魔蛇。


 苦手なので、遠くから火矢で倒す。


 次は、魔トカゲ。


 剣で戦う訓練もした方が良いのかなと思いつつ火矢で倒す。


 次は、ハイオーク9匹。


 16発の火矢を撃ち込む事で、全滅だ。


 剣で戦いたかったけど、彼女達にDランクのモンスターをステータスで圧倒するところを見せるのも不安なので。


 次は、と思っていると感知に引っ掛かる魔物。


 ん。もう40メートルくらいの処まで全長5メートル程度の魔物が。


 ここまで接近されて、やっと気が付くとは。


 火矢を16発発生させ、必中撃と念じ、物陰に隠れて接近してきている奴の首から上を狙って打ち込む。


 すると、素早い動きで全てを避ける魔虎。


 鑑定によると、ただの魔虎だ。


 助かった。


 ワンランク上になると、彼女達を守れないかもしれないし、力ももっと見せてしまう事になるだろうし。


 格納箱を使い、鋼鉄の剣から鋼鉄の槍に切り替える。


 魔虎から視線は外せないので二人を見ることは出来ないけど、気配探索によるとかなり怯えた雰囲気だ。


 魔虎に隙を与えない様に、火壁で牽制し、火弾で弾幕を張り、彼女達に近づけないようにする。


 火矢、必中撃。魔力矢、必中撃。


 そう念じて、32発の魔法の矢を連続して打ち込んだ。


 火弾を警戒し、距離を取っていた奴は素早い動きで避ける。


 それでも、魔力矢の一つが右の後ろ足に半分くらい食い込み爆発する。


 更に、連続攻撃を続けると、避けようとしながらも避けきれずに更に左の前足に当たった火矢が爆発し破壊され地に伏せる魔虎。


 それに接近しながら魔力矢16発と念じると、傷ついた足すら使い俺に飛び掛かってくる。


 流石だ。


 でも、予想通りだ。


 冷静に魔力矢を全身に撃ち込み爆発させ、その勢いで減速させ地面に落ちた奴の脳天に鋼鉄の槍を打ち下ろす。


 即死したのを確認し、亜空間収納に収納。


 周りの安全を確認して、彼女達の方へ振り替えると、二人は手を握り合ったまま座り込んでいる。


 「それでは駄目だ。

  俺がやられたら逃げる事もできない」


 そう指摘すると。


 「あんなのから、逃げられるわけないじゃないですか」


 と、取り乱しながら言ってくるカトレイン。


 「それでも諦めたら終わりだ」


 そう言うと、カトレインは黙り込んで、俺を睨んでくる。


 その気合があれば、大丈夫だろう。


 そう思っているとクトリアが、


 「魔虎は、一匹で村を全滅させると言われる魔物ですよ。それをあんなに簡単に」


 と、震えながら言ってくる。


 「簡単じゃない。

  だから東には来たくなかった」


 と、やっぱり油断だったと自分に頭に来ていた俺は強めに言ってしまう。


 その言葉を聞き、東側に行くと言った事を後悔したのか俯いてしまうクトリア。


 でも、都市から大きく離れたのは、俺の事情だったか。


 「分かったのなら良いよ」


 そう言いながら、二人に生活魔法の洗浄を掛ける。


 その意味が分かった二人の顔は赤くなったけど、確認も指摘もしない。


 「狩りを続けるのかい?」


 「はい」と強い口調で。


 これでも、彼女達の心は折れないのか。


 俺より心は強そうだ。


 そう思いながら、次の獲物を探す。


 すると、魔トカゲの向こうにオーガが3匹いる。


 それらを火矢で倒し都市に戻る事に。


 クトリアが転職可能になったからだ。



 都市に無事に戻って来た。


 帰る途中も、魔トカゲ3匹、魔イノシシ2匹、魔熊1匹に襲われたけどね。


 夕食は豪華なモノにしようと、買い出しに行ってもらった。


 俺も、お酒とかつまみになりそうな物を持ち帰りで購入。


 お酒は、今後も考えて果実酒、エール、蜂蜜酒ミード、蒸留酒等を樽で大量に買って庭まで運んでもらったりもした。


 借家に帰ると、二人は夕食の準備している。


 「クトリア。先に、転職先の状況を教えてくれる?」


 「えっと。『転職しますか』の質問に『はい』と選択すれば良いのですよね」


 「ああ。その後キャンセルと念じれば、前に戻るしね」


 「はい……、戦士(レベル上限28)、木こり(レベル上限25)、薬草師(レベル上限27)、動物使い(レベル上限23)、信者(レベル上限26)です」


 「そっか。選択肢は多そうだな」と言いつつ、メモに記載する。


 「次は、戦士ですよね?」


 「木こりの方が、レベル上限が3つも低いからな。

  でも、剣を武器とするなら戦士の方が良いのか」


 「はい」


 「う~ん。俺は少し考えてみる」


 そう言って、つまみとお酒とスキルで熟成させた魔豚の肉や果物をテーブルの上に置いて、寝室に入る。


 「レベル上限28ってレベル上限なるのに必要な総経験値は幾ら?」と少知スキルに聞く。


 【11,362,826です】


 はあ。一千万を超えるのか。


 木こりや動物使いの方が良さそうなんだけど、親の形見の剣を使った戦闘力が欲しいと言う意味だと駄目だよな。


 まあ、ちゃんとレベル上限になる為に必要な職業経験値も書いておこうと書き出すと。


 『戦士(レベル上限28(11,362,826))、木こり(レベル上限25(3,366,622))、薬草師(レベル上限27(7,575,150))、動物使い(レベル上限23(1,496,166))、信者(レベル上限26(5,050,034))』となった。


 はあ。


 レベル上限が3とか5違うだけでも、そのレベルになる為の経験値が違い過ぎるんだよ。


 少知スキルに、各職業の詳細を聞いてみたりして考えを纏める。


 頭を悩ませていると、食事が出来ましたとの声が掛かった。

 レベルが上がる毎にレベルアップに必要な経験値が増えていく。

 その為、単純になりたい職業に就けばいいと言う訳では無いようです。

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