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第148話 冒険者達の値踏み

 冒険者ギルドでの買取依頼と緊急事態の確認。

 それを終えて、二人と合流する為に、借家へ戻るようです。

 冒険者ギルドで、興味本位の視線を感じたが、後をつけて来る訳では無さそうだ。


 なので借家に戻り、彼女達と合流し、東門から都市を出る。


 クトリアを見ると、やる気にあふれているけど。


 「気合を入れるのは良いけど、注意してね」

 

 「はい。大丈夫です」と本人は言うけど。


 カトレインの方を見ると、分かっていますと言う感じだから、クトリアのブレーキ役は彼女に任せるか。


 そう決めて、東へ走り出した。


 都市から10キロ程離れてから一度止まり周りを確認する。


 何時もなら5キロ程度なのだけど、都市から監視されていると察知スキルが感じているので、それが届かない場所まで来たら、ここになった。


 何時もより都市から距離を取っている事に気が付いた様で「どうして、こんなに離れたのですか?」とカトレインが聞いて来る。


 「ああ。どうも都市内の誰かに監視されている感覚があってね。それを振り切ったらここになった」


 そう事情を説明すると。


 「そんな。一体誰が?」とカトレインは問い質してくるけど。


 「なんか、冒険者ギルドでの売却代金の受け取りの時も見られていた感じだからね。

  多分、儲かっているかどうか、儲ける方法は何かを知りたい冒険者だとは思うけど」


 そう俺の認識を話すと「そうなのですか」とカトレインもどう判断すればよいか分からないようだ。


 「念のために、もう少し東へ行くか」


 そう言って、更に3キロ程東へ。


 これって、もう12キロ程行けば、転生して来た当日と次の日通った場所だけど、俺の転生してきた場所には、また魔虎の様な魔物は居るのかな。


 薬草取りに行きたいんだけど、魔虎よりもっと強い魔物とか居そうなんだよな。


 そんな事を考えつつ街道を離れ南へ。


 最初の魔物はオーク15匹。


 3人しか居ないこちらを見つけて、喜び勇んで突っ込んでくるオーク達を俺が奴らが反応できないスピードで動き鋼鉄の剣で倒す。


 「魔法は使わないのですか?」と不思議そうに聞いて来るクトリア。


 「ああ。まだ監視されているかもしれないからね。

  まあ、火魔法については冒険者ギルドに申告してあるし、魔法障壁を張っている事に気が付いている連中には魔力魔法持ちともバレテいるだろうけどね」


 「そんなに、気になるのですか?」と、クトリアは気にする理由が分からないと言う感じで聞いて来る。


 「察知スキルは悪い感情を伝えて来ないけど、レベル不足で悪意を洩れなく感知出来る訳じゃないし。

  俺が居ない間に二人を狙われると、どうしようもないかなとも思うし。

  まあ、察知スキルを信じるなら値踏みしている感じだとは思うけど」


 「値踏みですか」


 「ああ。パーティへ誘うとか考えているのかもね」


 「だ、駄目です」とクトリアが間髪入れずに。


 「えっ」


 最近の言動から、早く俺から離れたいと思っているのかと思っていたんだけど。


 表情分析スキルを使って確かめた方が間違いないか。


 「あ。ごめんなさい。私達にそんな事言う権利は無いのに」と、クトリアは小声で申し訳なさそうに。


 「必要としてもらっているのなら嬉しいけど」


 そう嬉しそうに言っても、返事をしてくれない二人。


 だから「まあ、君達との約束が終わったら、ダンジョンにでも行こうと思っているから、勧誘されても困るけどね」と少し先の話もしておく。


 「あ。そうなんですね」と二人を育てるつもりだよと伝えたことでホッとした感じのクトリア。


 その様子に俺の方も安心しながら話を続ける。


 「強くなる為には、後どれだけ成長の雫みたいなマジックアイテムが必要になるか分からないからね」


 そう、俺自身の成長にも彼女達の成長にも、凄く影響しそうなマジックアイテムについても触れると。


 「そんなに必要なんですか?」とクトリアは、その辺には興味があるようだ。


 「成長の雫と成長の宝珠とかは、効果が重なるからね。

  しかも、掛け算になるから10倍と10倍で100倍になるのは知っているんでしょ」


 「はい。やっぱり、それが必要なんですね」と、少し残念そうに言うクトリア。


 自分達では取りに行けないと分かっているのだろう。


 「3級職で転職まで持って行くには、欲しいね」


 と、自分なりに経験値増加スキルを持っていない場合を想定した状況を言っておく。


 「まあ、強くなって討伐時の取得経験値が多い魔物を倒せるようになれば良いんだけどね。

  そう言う意味でも、スキルの雫と言ったスキルのレベル上げも出来るマジックアイテムも欲しいしね」


 そう言いつつも、ハリーさん達の忠告を思い出して補足しておく。


 「ただ、都市の近くのダンジョンは、取り合いとか縄張り争いとかかで面倒らしいけどね」


 そう言うと、二人で顔を見合わせ、何かを確認した感じだろうか。


 俺は蚊帳の外だけど、まあしょうがない。


 二人だけの時間が長いし、俺は一人だけ男だしね。

 主人公は、二人だけの秘密って感じを見せられて、疎外感を感じた様です。

 今回の場合は『私達もいつかダンジョンへ行きましょう』ってアイコンタクトしただけなのですが、そう言うのって気になる時は気になるんですよね。

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