第127話 成長系消費マジックアイテムの効果
少知に、改めてスキル取得について聞いてみました。
それで得た情報は多く複雑で、明確な答えではなく、主人公は少し混乱したようです。
その後、強くなる為に、また違う事について考えるようです。
スキル取得について、改めて小知に確認したけど難しいな。
結論は、良く分からないだろうけど考えて努力しろ、だもんな。
まあ、新たな指針は得られたし、良かったんだけど。
そう結論付け、強くなる為に次の検討事項を考える事に。
それは成長の雫を使った事について。
昨日、成長の雫を使った。
試験的にと言う意味もあったのだけど、彼女達の為に。
いや、結局は彼女達を死なせたくないと言う自分の思いの為に使った。
結果は彼女達の転職まで行かなかったけど。
でも、幾つか分かった事もある。
まず前提として、少知の情報が正しいのだとしたら、成長の雫は強ければそれなりに手に入る物との事。
それを持っているか持っていないか、手に入れられるか入れられないかで、全然成長の度合いは違うだろう。
つまり、強い者はどんどん強く。
弱い者は弱いまま。
その格差がひどすぎる。
そう思うのだけど、そうなる様に世界が創られている、という現実だ。
この世界を創った連中は、何を考えているのだろう。
緩めのバトルロイヤル的な世界か。
でも、同じ種族で協力し合わないと、強くなれない。
周りとの共闘で強くなれる者を選抜する世界なのだろうか?
クトリアとカトレインは、それから除け者にされた二人と言う事なのかもしれないけど、この都市でもそれなりの割合の人が村人なんだよね。
と言う事は、最低の職業から転職する事すら協力し合っていない。
それでも人族の多くが生き残っているのだから、それで良いのかもしれないけど。
結局、良く解からない部分も多いけど、人族が強くなると言う部分でも格差が酷いと言う現実があるのはハッキリした。
後分かったのは、俺の成長にも大量に成長の雫とかが必要かもしれないと言う事だ。
俺は、経験値増加と言う経験値系スキルを持っているので、成長の雫の様な消費アイテムは必要ないかなと思っていた。
だけど、経験値系スキルと成長の雫等は効果が重なる。
昨日の生産でLV14になった経験値系スキルの効果により取得する経験値は現状42倍である。
これに成長の雫の10倍の効果が付けば、42倍+10倍の52倍になる。
成長の雫と経験値増加スキルは、別の系統の成長促進効果となり、掛け算で効果が増える訳では無く足し算で効果が増えるから、数割成長が速くなる程度だけど。
だけど、それでも効果は大きい。
更に、これに成長の宝珠の効果を付けると42倍+10倍*10倍で142倍。
まあ、無茶苦茶だ。
でも、そのぐらいの成長が無いと辿り着けない強さ・辿り着きたい強さが腐るほどある。
例えば、15億も職業経験値が必要になる4級職でレベル上限となる為に使う。
各種スキルをLV16以上にする為に使う。
俺の生命線と思っている魔力魔法や時空間魔法等をLV21以上にする為に使う。
特に、強くなる為に早くレベルを上げたいと思っている経験値増加スキルの成長を10倍に出来るのは大きい。
たった一時間だけど、その時間を有効に使える様に準備しておけば良いだけだし。
これに成長の宝珠の効果も足すと、自スキルに効果が出ない為に成長が遅い経験値増加スキルの成長速度すら100倍になる。
経験値増加スキルをLV21以上にするなんて、数年から数十年とか数百年単位と思っていたけど、数か月とか数日で達成できるめどが立つかもしれない。
ただ、少知スキルに確認した処、成長の雫等のマジックアイテムも少知少能スキルの経験値取得には影響しないそうだ。
まあ、経験値増加スキルも、魂の力が経験値である少知少能スキルの経験値取得には影響なかったからね。
それでも、転職を通じて少知少能スキルの充填時間を最大まで強化するのを短縮できるだろう。
成長の雫、成長の宝珠、成長の祝福を大量に手に入れられれば、より早く強くなれる。
そっか。
強くなる為にスキルや職業のレベルアップと言っても、レベルアップに必要な経験値が1.5倍ずつ増える世界の理なっている。
これがあるから、人それぞれ頭打ちとなるレベルは違うけど、皆ある一定以上のレベルにはなり辛い。
それの緩和・調整が成長系のマジックアイテムなのか。
まあ、本当の事は分からない。
でも、俺が強くなる為にも、倒せば宝箱が発生する強い魔物狩りが必須と言う結論になる。
それについて考えると、Dランクだと宝箱が発生する確率が低すぎるから、Cランク以上の魔物を大量に倒す必要がある。
でも、現状俺自身がそこまで強くない気もする。
となると、宝箱が発生しやすくなるダンジョンへ行けば。
でも、ダンジョンの近くの都市等には強者が集まると言う話だから、俺が転生者と見破れる者が居る可能性は高い。
少なくとも、偽装、秘匿のスキルがもっと上がらないと。
となると、今しばらくはこの近辺での狩りで入手となる為、一人の時は西と東に延びている街道の北側で強い魔物と戦うべきなのだろうか。
でも、それで死んだら意味がない。
掛かっているのは命だから、やり直しが出来ない。
ところが、この世界では、ある意味やり直しと言える蘇生の手段はあるんだよな。
でも、多分少能スキルを使う事により蘇生が可能及び仲間内で近日中に蘇生の魔法が使えるようになるのは、俺だけ。
俺が死んだら終わりなのは間違いない。
なのに、強くなる為に必要な事の一つである少知少能スキルを鍛える方も、未だ終わっていないし。
彼女達を見習って、日替わりで強めの魔物と戦う日、転職を繰り返して少知少能スキルを鍛える日とすべきかな。
それは、それで中途半端な気がするけど。
そんな結論になった時に、朝食だと声が掛かった。
強くなりたいし、ならなければならない。
それも、出来るだけ早く。
しかし、現状だと色々と制限がありそうです。
本来なら地道に自力を上げて行けばいいのですが、仲間の存在や転生者の状況等から主人公は焦っているようです。