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第121話 スキル取得について

 エッチな事をしながらのスキル取得の為の訓練。

 それが無意味な事なのかどうか、皆で知識の共有をしながら確認をするようです。

 スキル取得の条件は、良く分かっていないモノも多い。


 つまり一昨日の夜からしている、エッチな事をしながらの訓練によりスキルを取得出来るかもしれないし出来ないかもしれない。


 そう言う話の流れになったので、クトリアが『だから、あの訓練でスキルが取得出来るとは断言できないのですか?』と聞いて来た。


 だけど、まだ話す事があるので説明を続ける事に。


 「他にも、スキルを持っている人が他の人にスキルを取得させる為にどうすれば良いのか聞くと不十分だけど答えてくれる事もあるでしょ。

  まあ、格納箱スキルの様に、聞いても教えてくれないスキルも多いけどね」


 「はい。それ以前に私達は、まだそう言う事を答えてくれるスキルを持っていないから、実際にスキル取得に関しスキルが教えてくれる・くれないと言うのを経験はしていませんが」


 そう悲しそうにカトレインが呟く。


 クトリアも、その横で悲しそうかな。


 カトレインは、信者技と祈願スキルを持っているからスキルと会話した事があるけど、クトリアはそれすらない。


 カトレインの方も、信者技は神に祈るだけで転職出来る信者になった時に取得するし、祈願スキルは信者で一定のレベルになった時に取得するスキル。


 だから、その2つのスキルは、スキル取得に関してスキルが教えてくれる事は無い。


 なので、二人とも実際に経験した事が無いので、スキルが何をどの程度どの様に教えてくれるのか、良く分からない様だ。


 何より、スキルを2つしか持っていない及びスキルを持っていない自分達の現状を悲しそうに告げてきた訳だけど、説明を続けよう。


 「スキルの取得方法を教えてくれる方の剣技スキルとかだと、素振りをしろ、人と打ち合え、魔物を狩れ、等と様々な事をしなさいと言う指示が出たり、今は別の事をした方が良いと言った指示が出たりするんだ。

  つまり、少なくとも剣技は同じ事を延々繰り返しているだけでは、スキルは手に入りにくいみたいなんだ」


 「そうなのですか?」と、その辺の話も聞いた事は有るのですがと言う感じのクトリア。


 カトレインの方を見ても、同じ様な感じだ。


 「剣の素振りだけを毎日していても、スキルは手に入らない。

  剣で数十年以上魔物を狩っても、スキルが手に入らない人が大多数だと言う事実もあるでしょ。

  極まれに素振りだけで剣技を手に入れたと言う人も居るのだけど、本当かどうかもわからない。

  だから、通常は同じ事を繰り返していてもスキル取得の為の経験値が入らなくなるのではと言われている」


 「それも聞いた事はあるのですけど」と答えてくれるクトリア。


 同じ事を延々するのではスキルを取得し辛いと言うのは、常識であるみたいだ。


 「まあ、それもスキルによって違うらしいからね。

  例えば、魔力回復なんて、基本MPを使ってMPを回復させ続ける以外の取得方法なんて、使えばスキルが付与される宝珠の使用くらいしか無さそうだし。

  そんな風に色々とスキルについて確認していくと、スキルによって取得の為に何が必要かは、スキル毎に細かい事が違ってくるのは明らかでしょ」


 そう言うと、二人とも難しそうな顔をしている。


 多分、俺もしているのだろうけど。


 「そんな良く解からない複雑な状況だから、エッチをしながらの訓練でスキルが取得できる出来ないを断言は出来ないんだよね」


 そう言った後、二人がどう考えるのか様子を見ていると、


 「……。あれで、どんなスキルが手に入ると考えていたのですか?」


 と、しばらく沈黙した後、クトリアが恥ずかしそうに聞いて来る。


 「俺が想定していたのは、君達が魔力探索、察知、魔力操作かな。

  俺の方が、魔力循環、魔力支配、魔力譲渡、魔力活性だったかな」


 「えっ。ダイスケさんの修行でもあったんですか」と、何故か驚くクトリア。


 あれ。横のカトレインも声は出さなかったけど驚いている?


 「あれ。言ってなかったっけ?」


 「はい。あっ。スキル取得の為としか言ってなかったから、ダイスケさんも入っていたのか」


 と、クトリアは俺の発言を思い出したようだ。


 「……。本当に、スキルを手に入れる経験にはなっているのですよね」


 そう言いながら少し疑った目で俺を見て来るカトレイン。


 そんなに俺は悪い顔をしていたのだろうか。


 「少なくとも、君達の魔力探索と察知スキルについては、そうだよ。

  後は、多分と言う事になるけど」


 そう言うと、食い気味に。


 「と言う事は、ダイスケさんは魔力探索と察知スキルを持っていると言う事ですか」


 と俺の所持するスキルに付いて聞いて来る。


 この質問には、正確に応えられるかと、


 「ああ。断言できると言う意味だと察知スキルだけか」


 そう告げると。


 「……。察知は、凄いスキルですか?」


 しばらく沈黙した後、聞いて来るクトリア。


 「う~ん。俺もレベル高くないから微妙だけど、無いよりはあった方が良い。

  自分に意識の向いている人や魔物の気配とかが感知できるようになるから。

  それに、斥候への転職条件は、察知を含む感知系及び隠れ偽る系のスキルか追跡スキルを持っている事だから、斥候になれるようになるしね」


 「ダイスケさんが、生き残るために魔法使い系と斥候系と言っていた、斥候になれるのですね」


 と、クトリアは察知スキルを手に入れる意義が分かったようだけど。


 「もちろん、それで生き残れる可能性を上げられると言うだけだけどね」


 「はい」


 「で、どうしよう?」と、俺が二人に判断を丸投げすると。


 「……。しばらく、続けるしかないか」とカトレインがしょうがないと言う感じで。


 「……。そうですね」とクトリアも渋々と言う感じだ。


 「わ。分かった。俺も少し工夫してみるから」


 そう言うと、どんな工夫なのだろうって感じで不安そうな表情を二人がしたが、大丈夫。


 スキル取得の為と言う大義名分があるのだから。


 今の俺は、きっと悪い顔をしているだろうなと思いつつ、俺は朝の訓練に、彼女達は朝食の片付けの後訓練に。


 エッチなのは悪い事じゃない、と言い訳しつつ、真面目に剣技スキルの訓練から始めた。

 真面目な二人は、悪い男の毒牙から逃げられなかった様です。

 まあ、本当に訓練にはなるみたいですが、スキルを取得するのに数年以上かかるのに、それは今回は告げなかったし。

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