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第11話 職業制

 目の前にある薬草を確保しておいた方が良さそうだ。

 そこから、薬草師に転職した方が良さそうとなり、この世界での職業制について確認する事になりました。

 「職業制について、概略を説明できる?」


 【はい】


 返事は『いいえ』かなと思いつつ確認したのだけど、この世界の職業制について概略を説明できるんだ。


 まあ、神様はスキルが説明してくれるから、転生先の異世界の事について説明しなくても良いかって感じだったから、可能性は高いとは思っていたけど。


 なんて言うか、用意されていない質疑応答内容については答えてくれない感じだから心配だったけど、これでこれからの指針となる知識が得られるかも、と思いつつ聞き続ける事に。


 「では、説明を御願い」


 【職業にはランクがあります。

  具体的には、初期職又は1級職。下級職又は2級職、中級職又は3級職、上級職又は4級職、特級職又は5級職、最上級職又は6級職と呼ばれる6ランクがあります。

  そして、1級職は村人。

  レベル上限の基礎はLV10です】


 今の俺がこの村人か。


 【2級職は、戦士、木こり、薬草師、動物使い、信者、騎士、採掘士、魔法使い、斥候、付与師。

  レベル上限の基礎はLV20です。

  3級職は、戦闘士、狩人、薬師、魔物使い、神官、黒騎士、白騎士、鍛冶師、魔導士、隠密、魔法戦士、錬金術師。

  レベル上限の基礎はLV30です】


 随分数が多いけど、この辺はゲーム次第ではよく見る職業か。


 いや。かなり細かい感じだな。


 【4級職は、達人、レンジャー、魔法薬師、精霊使い、聖者、暗黒騎士、聖白騎士、機工士、魔究師、忍び、魔道戦闘士、刻印魔術師。

  レベル上限の基礎はLV40です。

  5級職は、天空騎士、召喚士、上忍、竜騎士、賢者、魔機工士。

  レベル上限の基礎はLV50です】


 5級職になると、職業の数がかなり減ったな。かなり上位の職業という事になるのだろうか。


 【6級職は、英雄、勇者、賢識者、名匠。

  レベル上限の基礎はLV60です】


 「そんなに職業の種類があるんだ。

  ステータスウィンドウのログで確認しないと付いて行けないレベルだね」


 そう突っ込みを入れたのだけど、説明はまだ続く様だ。


 【また、職業にはランク以外の上下関係もあり、戦士の上に戦闘士。

  戦闘士の上に達人があります。

  更に、村人の様に複数の職業の下位に属する職業もあれば、複数の職業の上位職となる職業もあります。

  これらについては、決まった形ではなく、幾つかのパターンがあるので、個別の職業毎に確認してください】


 「あ。はい」


 【また、各ランクにあるレベル上限の基礎とは、転生者の場合、そのレベルがレベル上限となる数値です。

  更に、転生者以外については、各個人の才能の違いにより職業毎にレベル上限が異なっていると言われています】


 「なるほど。転生者は少し設定が違うんだ」


 【また、転職に付いては、現職でレベル上限に達している事が前提となり、その上で転職したい職業毎の転職条件を満たす必要があります。

  なお、レベル上限にならなくても転職の宝珠を使えば転職が可能という例外もありますが、就きたい職業の転職条件は満たしておく必要があります。

  その転職条件は、下位の職業のレベル上限になる事、修行をして必要な転職の為の資格を取得し世界の理に認められる事、特定の条件を満たす事、と言われています】


 多分面倒な条件が多いんだろうな。


 それとも、簡単に転職は可能な世界なのだろうか。


 そんな風に思っている間にも説明は続く。


 【なお、その例外として、生まれついての才能として生まれながらに転職条件を満たしている場合があります。  

 また、職業の宝珠を使えばその職業の宝珠に応じた職業の転職条件を取得すると言う消費アイテムを使った例外、職業の祝福と言う消費アイテムを使い強制的にその職業に就けると言った例外もあります】


 ああ。多分もの凄く高い金額のアイテムなんだろうな。


 【また、転生者に対する研究によると、転生者の場合、その転生者の才能により幾つかの転職条件を満たしています。

  更に、その分類がなされており、万能型、物理戦型、魔法戦型、治療魔法型、万能魔法型、万能生産型、物理生産型、魔法生産型、隠密型、特殊型等と類型されています】


 なんだ、分類の数は。


 単純に転生時に転生者が選んでいる職業のみ転職条件を得ているとかじゃないの。


 そう言えば、俺はそう言う選択は一切なかったけど。


 【例えば、物理戦闘型であれば、達人、レンジャー等に適性があり、万能生産型だと全ての生産について適性があると言う事になり、生産系の職業の転職条件を生まれつき満たしている事になります】


 「……、細かく説明してくれるんだね」


 と、軽く嫌味を言ってみると。


 【魔虎を倒した者に対する神託として、これらの情報が新たにダウンロードされました】


 「……、他に、何がダウンロードされたの?」


 【……】


 シクシク。答えてくれない。


 いや。答えられない程、色々と追加情報をくれたのか。


 「でも、転職者によって何でタイプが違うの?」


 【転生時に与えられる力には上限がある為、転職条件の取得を減らせば、その分他の力を得て転職出来ます】


 「俺、何も選べなかったけど」


 【……】


 黙るのかよ。


 と思ったけど、人が知る事が出来ない情報と言う事か。


 多分、俺の場合は神様が勝手に選んだんだな。


 「で、俺は転生者としては何型なの?」


 【万能型です】


 「つまり、全ての各職業の転職条件を満たしているんだ」


 【いいえ】


 「あれ。満たしていない転職条件もあるんだ?」


 【はい】


 「ああ。それで職業制の概要の説明を求めたんだったな。

  ちなみに、それは何?」


 【決まった職業でレベル上限になる事が転職条件である職業については、その全ての条件を満たしていません。

  また、星6の職業については、転職条件を満たしていません】


 「転職条件を満たしていない理由はあるの?」


 【はい。これらは、下位の職業のレベル上限になる事により転職条件を満たすのだから、手順を踏んで強くなれと言う形になっています。

  また、勇者、英雄、賢識者及び名匠は、最高級職の6級職である為、個別の転職条件を満たさなければならない仕様となっています】


 なるほどね。


 仕様と言われてしまうとしょうがないな。


 ん。働いていた職場じゃあるまいし、そんな事は無いのか。


 まあ、細かい事は後々考えよう。


 よし。薬草師に転職してみようかな。


 目先のお金に踊らされている感もあるけど、多分薬草類は必要になるだろうから。


 『転職しますか? はい/いいえ』の表示を意識して、『はい』を選択すると意識する。


 すると『転職する職業を選んでください』との意識への表示と同時に。


 『戦士(レベル上限20)、木こり(レベル上限20)、薬草師(レベル上限20)、動物使い(レベル上限20)、信者(レベル上限20)、騎士(レベル上限20)、採掘士(レベル上限20)、魔法使い(レベル上限20)、斥候(レベル上限20)、付与師(レベル上限20)』と一覧も表示される。


 「ん。転職可能な職業の横に表示されているレベル上限20が、その職業でなれる最大のレベルだっけ?」


 【はい】


 「そして、最大レベルになると、転職出来るのだよね?」


 【はい】


 「しかも、レベル上限、最大レベルになる事が上位の職業の転職条件になる事も多いのか?」


 【はい】


 「そっか。LV20になるのに必要な経験値は?」


 【443,168です】


 ステータスウィンドウのログに表示されていた魔虎を倒した時の経験値が540万とかだったか。


 なら、別の職業に直ぐになれるだろうから、薬草師にとりあえずなろう。


 薬草師に転職と意識すると。


 『薬草師に転職しますか? はい/いいえ』と、聞かれたので。


 『はい』を選択と意識する。


 目の前に表示されていた転職関係の表示が消えたので、ステータスウィンドウと念じ自分の職業を確認すると、薬草師に転職出来ていた。


 そこで、先ほど鑑定した時に傷薬草と表示された草を抜く。


 そして、手に持っている傷薬草について薬草師技スキルに聞いてみると、この傷薬草は種が傷薬になるので採取としてはやってはいけない行為だそうだ。


 何となく、スキルに怒られたような気がするけど、知らなかったんだからしょうがないでしょ。


 そう思いながら、そっと植えなおしておいた。

 この世界における職業制の概要を聞き、早速転職しました。

 この世界では、スキルに色々と教われるのですが、薬草を無駄にしたので怒られたようです。

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