第7話 ラッキースケベ その1
昨日、3話投稿といったな?
あれは嘘だ!……はい。ごめんなさい。
今日こそは3話投稿します……。はい
第7話 ラッキースケベ その1
鬼塚姫子の引っ越しが完了して数日。
朽はある作戦を敢行することにした。
異性が一つ屋根の下にいると発生する……そう!ラッキースケベ!
この現象は青年誌や少年誌で、度々見られ世の男性のあこがれであった。
ノックをせずに部屋に入ると着替え中のあの子!
電気をつけずに風呂に入ると遭遇しちゃうあの子!
階段から落ちかけて胸に触られちゃうあの子!
そう、この怪奇な現象はハプニングとエロを掛け合わせた素晴らしい現象だ。
普通なら、キャー!朽さんのエッチー!
となるところだが、ここはあべこべ世界!
男性が女性の裸体を見たところで
男性が女性の肌に触れたところで
全く問題ない!むしろ喜ばれる!
そんなこんなで彼は計画を実行に移した。
―旭野朽―
こんばんは皆様!本日の現場はこちら!
旭野邸の浴室です。
なんと現在の時刻は21:00。
つまりは、鬼塚姫子さんの入浴時間です。
勘のいい皆様ならもうお気づきだと思いますが、今から私がすることはそう!
覗きです!
前世では男性が故意に女性の入浴や着替えシーンを覗いた場合。
迷惑防止条例違反
軽犯罪法違反
住居侵入罪・建造物侵入罪
などに問われる可能性がある。
しかし、ここはあべこべ世界の私の家。
つまりは、全く問題ないということです。
こんな期待に胸を膨らませることが過去にあったでしょうか?
否!否!否!
そう、私は生まれてこのかた母の裸体しか見ることがなかった。
家族以外の異性の裸体!
入浴の際の一糸纏わぬ裸体!
穢れを知らない(推定)美しい裸体!
……と変なテンションになるくらいには期待しているのだ。
いかんいかんこれ以上は、変な方向に暴走しかねない(手遅れ)。
それでは、作戦を説明する!
我が家の浴室は脱衣所兼洗面所に隣接している。
この間取りを利用するのだ。
フェーズ1:小腹が空いたフリをして、お菓子を食べる。
フェーズ2:歯磨きをしに、洗面所へ向かう。
フェーズ3:なんやかんや歯の具合が気になり鏡で確認するという状況に。
フェーズ4:姫子さんが浴室から出てくる……ぐへへ
完璧すぎる。
自分のあふれ出る英知を抑えることができない!
俺が天才だということが証明されてしまった……フッQ.E.D!
しかも俺は実行力のある行動派天才!すでにフェーズ2まで完了しているのだ!
あぁ恐ろしい自分の才能が……。
「母さん、歯を磨いてくるよー。」
「はぁ~い。ちゃんと奥歯もしっかりごしごしするのよぉ~」
ふふふ、母さん今から俺は大人になるんだぜぇ?
そんな子供っぽい能書き垂れちゃっていいのかぁ?
そんなちょい悪な雰囲気を醸し出しつつ、洗面所を開けると……。
そこにはすでにパジャマ姿の姫子さんが居た……は?
急いで時計を確認する。
時刻は21:22。
いやいやいや!早すぎるだろ!
女性の風呂って1~2時間ぐらいじゃないの?(童貞脳)
「あ、朽様!申し訳ありませんこんな格好で」
「う、うん。あれ?お風呂あがったの?」
「はい。久しぶりに長風呂してしまいました。」
「な、長風呂だ……と?」
「はい。訓練校では5分で入浴を済ませていましたから。」
シッッット!
軍人の入浴速度を舐めていた……。
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