とある青年ととある精霊魔導皇の嫁①
※この作品だけあらすじや次回予告文等は御座いませんのでご了承ください。
「スゥー・・・フゥー・・・あぁ~、何か緊張して来た」
「ふふっ、そうね。私も緊張してきちゃった」
一ヶ月が経ち、母であるエレア母さんからの一言で俺と、隣に居るウェディングドレス姿のユウとで会場の外で待っていた。
数日前――――
「え?結婚?」
「そーよ、貴方は18だし、そろそろ成人男性の仲間入りとして若いウチに結婚した方が良いんだもの」
そして、誰と結婚するかと言うと――――無論、ユウだ。
他のメンバーよりも彼女との過ごしてきた時間が長かったお陰でお互いに意識する事が増えて来た。
まぁ時期も時期だからユウ以外の女子達もみんな婚期逃れしそうで焦っているが・・・
「(みんなそれぞれ元の世界に戻る筋が見えたらしい・・・)」
その事もあって今日を持って結婚式を挙げる事にした。
無論、王族の一部とメンバー。
そして、俺やユウを親しんでいた弟子達や冒険者仲間。
皆が居てこそ今がある。
「そろそろだな、行こう」
「えぇ。そうね」
そう言って俺とユウはその場から立って扉の前に立つ。
場所は場所で精霊の里。
祝福をくれるのがエレア母さん。
『新郎新婦のご登場ですッ!』
司会がそう言って扉が開く。
二人で歩幅合わせて歩き、神聖教皇国の教皇猊下であるレヴィの目の前で足をお互いに止める。
そして誓いの言葉に移る。
「如何なる時も諦めず、見捨てずに妻となる新婦のユウを愛し、傍に居る事を誓いますか?」
「誓います」
俺の誓いの言葉の後に次はユウの番になった。
「如何なる時も見捨てず、純粋にに夫となる新郎のシヴァを愛し、傍に居る事を誓いますか?」
「誓います」
そしてその瞬間、数々の精霊達が心地良い弱い風を吹き出し、何も無い天井から疑似的に作った花びらを俺とユウの上から優しく散らす。
「これにより、お二人は夫婦となる事を精霊と神々からの幸ある祝福の花びらが下りて来ました。お二人が夫婦となる事を神々と精霊達が認めます」
レヴィのその一言でその場に居る全ての種族の者達から拍手を送られた。
「シヴァ様~!ユウ様~!おめでとう御座います~!」
「師匠!ユウさん!おめでとう御座います!!!」
色んな人から祝福をされ、ユウと思わず笑顔でほほ笑む。
「そ~れっ!」
「私が取るわよぉ~!」
「いいや、私が――――」
外に出てブーケトスをユウはやる。
そして、ブーケを無事にゲットしたのは―――メルディとシグル・・・では無く。
俺の弟子であるラティとカイザーの二人だった。
ラティはブーケをキャッチした弾みでよろけるが、カイザーが咄嗟に彼女を助けた。
「・・・~~~~っ!」
「おおっと、大丈夫か?」
「え、えぇ。その・・・ありがとう」
二人の会話に周囲は思わずニヤニヤし、暫くそのままの状態になった。
そして結婚式が終わり、その場で解散となった。
俺とユウは拠点として使っている今の家に戻り、他のメンバー達もそれぞれ戻って来る。
そして二日後。
「んで、今更だがあとどれ位でお前等は元の世界に戻るんだ?」
皆が朝食の時間帯に集まり、聞こうと思っていた事を聞いてみた。
リリが話を切り出す。
「彼女達が元の世界に戻るのは今日を含めて二日後の明日。私を含む数人の魔導師の職を保持してる人が逆転移魔法を使うわ」
俺は目線をユウに移し、ユウは小さく頷く。
「皆、万が一の時に頼みたい事があるんだけど・・・」
妻のユウの懐から彼女の母国の住所が書かれている紙を渡した。
「もし、日本に行く機会があったらその住所に訪ねて欲しいの。私が唯一親しんでいた友達の自宅で、もし居なかったら・・・その自宅の大家さんに聞いて」
「分かったわ。それで・・・貴方の現状とこの写真を見せればいいのね?」
エナがそう聞くと、妻は頷く。
「お願いね」
そして運命の日―――彼女達が戻るその当日が来た。
今回の話はここまで。
当作品以外にも
・「オメガ~追放者の絶対支配~」
・「セヴン~大罪の力を持つギルド職員~」
の2作品もお勧めです。
是非ご覧ください




