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第十二話 お前.....女だったのか!?

感想など反応はどしどしお待ちしております。

『面白かった』など一言で構いません。


私に限らず作家はその感想がエネルギー源となります。

もしよろしければお願いします!

五月も中盤。

五月と言えば大半の高校で体育祭が行われる時期だ。


保健室登校もこの日だけは公欠扱いとなる。

というかしてもらった。


「颯太。兄ちゃん休みだからどこか出かけるか」

「そうた。にいにと遊ぶ!」

「おお、なにして遊ぶ」


久しぶりに弟と遊んで癒されるとしよう。

ここ最近、俺の周りは劇的に変わった。変わってしまった。

俺は望んでいないのに。


颯太と公園まで行き颯太は遊具で遊び始めた。

万が一のため側にはいるが遊具自体も小さいためあまり居る意味はなかったりする。

元気いっぱいに走り回る颯太は目に見えて嬉しそうだった。


「にいに!」

「ん?なんだ?」

「とも!ともあち!」

「友達?」


颯太が指差す方向を振り返ると三人の子供を連れたママさんが二人乗りベビーカーに二人のせ一人を抱き抱えていた。


「だー!大人しくしてろって。落ちるぞ」

「ねね、ともあち!」

「だちだぁ?お!」


どうやら向こうも気がついたらしい。

ママさんの正体は俺様女ヤンキー、十塚夏鈴だった。


「奇遇だな!こんな所でエンカするなんてな!」

「その歳で子持ちか?」

「そんなんじゃねーって。親がポンポン作るんで世話役がおれに回ってくるんだよ」

「その親は?」

「こいつらの養育費稼ぐのに毎日仕事漬け」

「しっかり親してんならよかったよ」


十七の娘に三人の子供の面倒を見ろてのはかなり酷な話だ。

食費を稼ぐのでも足りないくらいだろうよ。

だからと言って俺に出来ることはないが。


「狼斗は体育祭でなくてもいいのか?」

「昨日俺が保健室にいた理由を聞いたろ」

「ああ、先公から聞いた。でもそれとこれとは」

「俺のは少し厄介でな。長い休みを設けられなかったがために人の記憶に鮮明に残ってる。俺を見れば全員がその事件と直結させる」

「おれより面倒じゃねぇかよ。大丈夫か多摩川高校は」


大丈夫だったら停学者も保健室登校者も出さないだろうよ。


「あ、よかったらおれん家来いよ」

「さすがに女子の家に上がるのは無理だな」

「大丈夫。女だって思わなきゃいいんだ。てか女に見えるか?この格好。適当に来たけど」


確かにジーパンにダボッとしたTシャツじゃデートに行く格好ではないが女らしさは出る。


「ま、言わなきゃ分かんない」

「だろ?狼斗の苦手克服にもなっておれはやんなきゃいけねーことが出来る!損がねー!」

「逆に聞くが男を家に入れて大丈夫か?俺が襲うとか考えないのか?」

「襲ったら殴り殺すだけだし」

「そうだったな」


夏鈴には拳という実力行使手段があるのを忘れていた。

いや、忘れていたわけじゃないが女と一度認識するとどうしても頭から離れない。


「決まったな!いくぞ!」

「颯太。行くぞ」

「うん!」


颯太の手を繋ぎ夏鈴の後を追いかける。

公園から俺の家とは反対方向に歩くこと十分。


「ここがおれん家。狭いし汚いけど入ってくれ」

「お邪魔します」


団地街に建てられた一軒家。

今はまだ狭くないだろうが、弟妹達が大きくなったらこの家も手狭になるんだろうなと思った。


「おれ着替えてくるから。チビ達頼んだ」

「四人相手は無理だからな」

「女に着替えを急かすなって」


夏鈴はケラケラと笑うと二階へと上がっていった。

俺の目の前に残ったのは颯太と夏鈴の弟と妹二人。


「にいに!ともあち!」

「初めまして。颯太の兄。狼斗だ」

「あじめまちて!ちあ!」「しゅう……」「うい!」

「秋。男が元気なくてどうする。男はビビっても強気だ。絶対に弱みを見せるな」

「それは昨日の狼斗か?」

「ちげぇよ。別にビビってねぇから」


勢いよく後ろを振り返った直後に己の行動を悔いた。


「お前、その格好」

「変?おれいつも家じゃタンクトップに短パンだけど」

「一気に女化したな。しかもお前……めちゃ着痩せすんじゃねぇかよ」

「あ!そうそう!おれすごい着痩せするんだよなー。だから体育とか大抵驚かれる」


だろうな。

ゆるっとした服のせいでわからなかったか夏鈴の胸部装甲はかなり重厚だった。

もしかしたら十六夜にも勝てるかもしれないほど。


「女を見せないんじゃなかったのか?」

「おれを女って見たのは狼斗が初めてだぜ?」

「どんなに男ぶっても身体は女だ。それで強さ云々を言うつもりはないが無防備すぎる」

「欲情した?」

「まさか。恐怖の方がデカイ」


中にはどんなに恐ろしい化け物でもフェチズムが一致したりエロかったりするとそれで欲情する猛者も存在するらしいが俺は猛者にはなれそうにない。


「なら大丈夫だな!」

「薄っぺらい根拠だな」

「こうしてだちを家に招いたの初めてだし。おれも多少緊張してんだわ!」

「初めての来客が俺でいいのか?」

「別にいいだろ。それくらい。減るもんじゃあるまいし」


尖った八重歯を見せてニカっと笑う所は可愛らしい。

おそらく俺が女子恐怖症なんてものを持っていなかったら好きになっていたかもしれない。

いやそれはないか。

女子恐怖症の影響で仲良くなったもんだからな。

次回は、7月13日の0時に投稿されます。

ここから毎日投稿に戻します。


6話分の投稿したあとなので、信頼してくれるとうれぴ

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