第1章 1話 歯車始動
2000年
日本 関東地区 ある日の土曜日、、、
朝11時
青年「おはよー 父さん早起きだねー」
1人の青年が起きてきた、、、
この青年の名前は葉山誠治
魔法の使えないただの一般人
父「もうこんにちわだよ 誠治、、、」
この眼鏡の優しそうな男は青年の父 名前は誠
誠治「あれ?俺の中ではまだ今日は始まったばかりなんだけどなぁ」
父「11時は世間では昼だよ」
誠治「マジかぁ 世間って俺に厳しいなww すっごい眠い」
父「僕はもう仕事行くから、母さんも仕事行ったし」
誠治「はーい もう冷凍食品でいいわ」
父「んじゃ行ってくるね」
誠治「いってらっしゃい」
父「あんまり無茶しないようにね、 バイト」
誠治「わかってるよww ヤバかったら逃げていいしww」
いつもと何も変わらない朝、、、
誠治「さてそろそろバイトかぁ ギルドへGOだな」
俺は魔法が使えない、、、
保有魔力が少ないらしく、魔法の発現が出来ない、、、
だから魔道士の荷物持ちとか補給、煙幕弾などサポート役だ笑
魔法が使えりゃ、大活躍間違いなしだってのに、、、
ギルドまで単車で向かっていると、、、、
誠治「なんだ?」
単車を止めてよく見ると、、、
誠治「げっ ゴブリンじゃん」
2体のゴブリン発見
誠治「最近ゴブリンだけはたまに見かけるよな、、、
また自次会の青年魔道士会に連絡だな」
スマホでサッとゴブリン発見の報告し、ギルドに向かう
誠治「ちわーす」
ギルド受付「お疲れ様です。早速ですが葉山さん。
2分の遅刻の理由を伺ってもいいですか?」
ギルド受付嬢 新山春菜 事務的な受け答えしかしない怖いおねぇさん しかし密かなファンがいる スタイルと顔はS級 氷属性の魔法が使える
元魔道士で二つ名は《氷のヴァルキリー》
誠治「来る途中でゴブリンに遭遇しまして、連絡してたら時間が、、、」
新山「いつも始業15分前に出てくるように
言ってますよね、、、、?
なるほど連絡に17分かかったという事ですか?」
誠治「寝坊しました、、」
新山「正直でよろしい。
あと討伐のサポート依頼が来ています。
ゲンさんがロビーで待ってますよ。」
誠治「今日はゲンさんか、、、
あの人熱量が高すぎなんだよなぁ」
新山「仕事ですからね。」
釘を刺されてゲンさんの元へ向かう
誠治「ゲンさん お疲れ様っす」
ゲンさん「よう 誠治 ようやく来たかww
待ちくたびれてじいさんになるとこだ
なはははは」
厳島源十郎 通称ゲンさん 岩属性の魔道士で190センチの巨体。ほぼオーガと言われていて、背中に背負った大剣に魔法を纏わせて、敵を切り倒す。人間とは思えない化け物だ。
誠治(ほんと声でかいよ)
「今日は討伐ですか?」
ゲンさん「そうだ。 今日は大物狩るぞ。
って言っても黒熊だがなww」
誠治「黒熊ーーーー!
1体でゴブリンの巣を喰い荒らす
バケモンですよ?
俺食われるかも、、、、」
ゲンさん「ガハハハ
俺が食われる前に斬り殺すから大丈夫だww」
誠治「まぁ俺はやばかったら逃げますからね、、、」
ゲンさん「それでいい。
守りながらの方がしんどいからなぁ
ポイズングレネード投げてから
離れて煙幕投げてくればいいからさ」
誠治「わかりましたよ、、、」
ゲンさん「若者はそうでなくちゃあいかん ガハハハ」
誠治「退路の確保だけはしときます
補給物資は全て揃えてますから、、」
ゲンさん「さすがはサポートの天才だな」
誠治「がんばろ、、、」
そして山の中へ、、、
ゲンさん「さぁ 狩るか、、、
強化魔法 アーススピリット、、、」
ゲンさんの体に魔力が纏う 身体能力の強化魔法だ
ゲンさん「近くにいるな、、、 山が静かすぎる、、」
誠治「ポイズングレネードセット完了
いつでも行けます」
ゲンさんがうなずく、、、
少しずつ進んでいく、、、
奥へ、、、 奥へ、、、
ゲンさん「ん? なんだ?」
誠治「どうしました?」
ゲンさん「ホワイトディアだ、、、 死んでる、、、」
そこには、体長2メートルを超える、
大きな白い鹿が死んでいた、、、
誠治「ホワイトディアってクマだって殺す鹿ですよね」
ゲンさん「なんかキナクセェな、、、」
グアアアアア 大きな声が聞こえた、、、 熊の声だ
ゲンさん「あっちか、、、 くるぞ、、、 誠治」
誠治「構えてます」
グガアアアアア 黒熊が出て来た 傷だらけの状態で
ゲンさん「だぁあああああ っらーーーーー」
熊を一刀両断するゲンさん
その瞬間 ゲンさんは後方に吹っ飛ぶ
ゲンさん「どあぁあ」
誠治「ゲンさーーん」
そこにいたのは黒熊ではなくひと回り大きな赤い熊、、
ゲンさん「グッ、、、、 まさかデッドリーベアか
進化してやがる、、、」
誠治「やばい、、、
多分ポイグレも 煙幕も効かない、、、
あいつは毒に耐性があったはず、、、」
誠治「これならどうだーーーー」
魔石の矢尻がついた矢をクロスボウで頭に向かって打つ
しかし硬い体毛に阻まれ弾かれる、、、
ゲンさん「もういい 誠治 逃げろ、、、」
強めに強化魔法をかけたゲンさんが斬りかかる。
ゲンさん「長くは持たん、、、 早く逃げろ!」
誠治「ゲンさんも一緒に、、、」
バゴッ!!
その瞬間、、、、ゲンさんが血を吹いて倒れた、、、
デッドリーベアの爪の一撃が鎧を貫いた、、、
誠治「あぁあ 嘘だろ、、、 ゲン、、、さん、、」
デッドリーベアは誠治の方を見てニヤッとしている、、
食われる、、、 ダメだ、、、 やばい、、、
逃げなきゃ、、、 なのに足が、、、
うあぁぁあ だれか助けて、、、 あぁぁああああ
死に、、、たく、、、ない、、、
気付けば手に持っていたポイズングレネードを投げていた、、、、
誠治「なんで、、、投げた、、、
ゲンさん、、、巻き込んじゃう、、、
あぁぁぁああ」
誠治は走っていた、、、、
投げたポイズングレネードを、
落ちる前に回収する為に、、、
なんでだ、、、
俺なんで熊に向かって走ってるんだ、、、
死んじまうだろ、、、 でもゲンさんが、、、
うあああああああ
ポイズングレネードに飛びつき、、、
受け止めた、、、
回想)
誠治「まぁ俺はやばかったら逃げますからね、、、」
ゲンさん「それでいい。
守りながらの方がしんどいからなぁ
ポイズングレネード投げてから
離れて煙幕投げてくればいいからさ」
誠治「わかりましたよ、、、」
ゲンさん「若者はそうでなくちゃあいかん ガハハハ」
回想終了)
誠治「ゲンさん、、、、 うわああああああ」
誠治はデッドリーベアの口の中にポイズングレネードを突っ込み起爆させた、、、、
熊と共に転がっていく誠治、、、、
グアアアアア デッドリーベアは苦しそうにしている
喉の奥にポイズングレネードが詰まり、その上肺に直接毒魔法が流れている、、、、
誠治「いくらお前でも苦しいだろ!!!
ゲンさんを回収しなくちゃ
足がもつれてる クッソーーー」
誠治「動け、、、、 う、、っご、、けええぇええ」
ガサガサッ
グルルルル
奥から灰色の狼が、、、、
誠治「グレイウルフ、、、 なんでこんな時に、、、」
その時だった、、、、
『葉山誠治 血族スキルを獲得しました。
使用しますか?』
声が頭に響く
なんの声だよ、、、、 スキル?? なんだよそれ?
誠治「なんでもいい 使ってやるよ」
『使用の確認完了 対象に触れてください』
対象に触れる??? 今の状態で無理だろ、、、
クッソーーー
グレイウルフが食いついて来た
誠治「いってーーーー
でもこれ触れてんじゃないのか???
スキル発動しろー」
『スキル発動条件クリア テイムします』
手に光が集まって来た、、、
それがそのままグレイウルフを包む、、、、
光が消えた、、、、
グレイウルフが大人しくなる、、、
まさか俺の力か??
テイムってどういうことだ?
誠治「一体何が起きてるんだ、、、 誰でもいい、、、
助けてくれーーー」
ウルフ「ウオォォオオン」
ウルフは熊の喉笛に噛みつき絶命させた、、、
誠治に寄り添い傷を舐める、、、
誠治「お前、、、 俺の仲間になってくれんのか、、
ありがとうな、、、 ゲンさん、、、
助けないと、、、、」
ウルフに乗ってゲンさんの元へ、、、、
ゲンさん「グゥッ 誠治、、、逃げろって言ったろ?
そのウルフはどうしたんだ?」
誠治「大丈夫ですよ 俺の仲間になりました」
ゲンさん「ウルフを手懐けたってのか、、、
どうなってんだよ、、、」
誠治「大丈夫ですから乗ってください!
ギルドへ帰りましょう」
ゲンさん「サポート役に助けられたら現役引退だなww
ガハハハ、、、 いてて、、、」
2人はギルドに戻っていった、、、
誠治は新たな力を手に入れた、、、
歯車が動き出す、、、、
ゆっくりと、、、、
ゆっくりと、、、、、