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完結ってどうやんの?

 ブルースカイに言われ俺はとりあえず作品を一つ完結に向けて書き始めることにした。

 けど完結させたことないからなぁ。

 やっぱり付き合って終わりでいいのか?

 でも付き合った後も読みたくなるよなぁ。

 うーん、とりあえず二人に聞いてみるか。


「なぁ、完結ってどうやんの?」

「……はぁ?」

「……先輩それは流石に……」


 はぁ?ってルナがほんとに冷たすぎる。

 何そんなおかしいこと言った?

 ちょっとした疑問じゃん、それにはぁ?はないよ。

 でもブルースカイもああ言ってるから俺がおかしい事言ったんかな?


「いや、付き合って終わりでいいのかってことで」

「ああ、そういうことですか。てっきり完結すらさせれないのかと」


 あれ、おかしいな。

 ルナじゃないはずなのに毒吐かれてない?

 軽めだからまだマシだけど。


「それなら付き合った後が読みたいって思うことが多いですね」

「やっぱりか、じゃあそれで書いていくか」

「あなたの作品無駄に長くしてどうするの」


 はい、無駄とまで言われました。

 何この切れ味、さっきのブルースカイが毒舌じゃないのかと思えてくる。

 いや、それはないか。


「……無駄って何がだよ」

「つまらないのをだらだら読まされ続ける気持ちになりなさい」

「そういう奴は勝手に読まなくなんだよ!」

「つまんないくせに読者の気持ち考えないからでしょ!」

「二人ともちょっと落ち着いてください」


 いつも通りの言い合いになるかと思ったがブルースカイが間に入ってくれる。


「なんですぐ喧嘩始めるんですか」

「そんなのそいつが私に読者大事にしろって言ったのに自分はないがしろにしてるからよ」

「それなら言い方考えろ!」

「これでも優しく言った方よ!」

「もう、なんでまた始めるんですか!」


 俺らが言い合いを始めるとブルースカイがまた止めてくれる。

 それでも俺らが睨み合ってるから頭を抱えている。

 けどあいつが俺の作品に対する口が悪いんだから仕方ないだろ。


「忠告するのに何で作品貶すんだよ」

「貶してるんじゃなくて事実よ」

「それが貶してるっていうんだろ!」

「ちゃんと読者の意見聞きなさいよ!」

「ちゃんと感想読んでるわ!」

「目の前の読者の意見聞きなさいよ!」


 目の前の読者? ブルースカイのこと?

 それならちゃんと聞いてたと思うけど。

 他にって言ったら。え、マジで。


「……お前って俺のファンだったの?」

「ファンなんて言ってないでしょ!」


 ファンだったんならはっきりそう言えばいいのに。

 全く、ツンデレかよ。


「あ、終わりました?」


 俺らの間に入って喧嘩を止めようとしていたはずのブルースカイが諦めていたのかパソコンから顔をあげて聞いてきた。


「知ってたか? ルナが俺のファンらしい」

「だからそんなこと誰も言ってないでしょ!」


 ブルースカイが俺たち二人を見て何か納得したようだ。

 まぁルナが俺のファンってのは俺でも気づかなかったからな、知らなくてもおかしくはない。


「先輩、勘違い酷いですね。セレナちゃんというか私もですけど、先輩のファンじゃないですよ」

「……え、冗談だよね?」

「そんな冗談言いませんよ」

「……」


 俺は机に突っ伏して落ち込む。

 だってルナが俺の読者だって言ったじゃん。

 俺のファンだってことじゃん。

 なのにファンじゃないってどういうことだよ。

 ……もうヤダ、この後輩たち入ってから辛い。


「先輩のファンじゃないですけどちゃんと読者ですから元気出してください」

「……ファンじゃない……」

「ああ、もう! つまんないって思っててもあんたの読んであげるってことよ! そういう読者ちゃんと大事にするんでしょ!」


 そう言われ顔をあげるとルナは顔を赤らめてこっちを睨んでいる。

 そうだな、読んでくれるだけでありがたいもんだよな。

 だから睨まないで。


「そう言うなら書いてやるよ」

「突然元気になりましたね」

「ちゃんと立場に見合った発言しなさいよ」


 さっそく執筆を始めようとする。

 けれどそれを静止するように声をかけられる。


「まず私たちの意見しっかり聞きなさいよ」

「そうですね、そうしないとよくなりませんよ」


 えー、それでさっき心折れたのにまたするんですか。

 君たち俺の心折るの好きですね。

 もう勘弁してくれないでしょうか。

 ヒロのライフはもうゼロよ。


 そう思ってもやっぱりダメなようで散々俺の作品のダメ出しをされた。

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