6話
―――ピピピピ、ピピピピ
純は念のため朝7時にアラームをかけておいた。なぜならもしかしたらもう1度時間が戻るのではないかと思ったからだ。そして純は朝おきたらまず真っ先に今日の日付を見た。そこには
5月3日7:00
と、携帯に表記されていた。
(なるほどな。ようするにあの人を助けなくちゃ戻り続けるってことか。上等だ!)
純は若干うれしそうだった。もう1度チャンスがもらえると思ったからだ。しかしもう1つ理由がある。純はこういう非現実てきなことを少なからず待っていたからだ。
(とりあえず今週は全部出席して前川という人がどういう人なのかを確認しなくちゃな。)
純は準備を終わらせて学校に向かっていった。
15分ぐらい歩いて到着した。そして教室に入ってすぐのところにシャーペンが落ちていた。いつもならめんどくさくて拾わないのだが、純は気が向いたのでそのシャーペンを拾ったのである。
(とりあえず教卓あたりにでも置いておくかな。)
「あ、千葉君それ私のー!拾ってくれてありがとー。」
「え?」
純は落とし主がすぐ現れたことにも驚いたが、その女の子が自分の名字が千葉ということを覚えているということに凄く驚いた。
「あ、あーこれお前のか。ほら。」
「はい、ありがとね千葉君!さてここで問題です!私のフルネームはなんというでしょう。」
「はい?」
「だーかーらー、私のフルネーム!」
「えーっと……山本あやか…さん?」
「そんな人クラスどころかこの学年にもいないよ!やっぱり千葉君ってクラスメートの名前ほとんど知らないでしょ!?」
「まあ……な。」
「もう1ヶ月たってるのに!ほら、あそこの子は加藤さん!あっちは永森さん!んで、あそこに座ってるのが渡邉さん!」
(ずいぶんとうるさいやつだな…)
「で、君は?」
(一応礼儀として聞いといてやるか…)
「私の名前は葵!前川葵だからね!」
(は?前川?)
「前川……さん?」
「そうだよ私は前川です!」
(これはラッキーなのか?こんなうるさいやつが殺されてしまうのか……)
「わ、わかった。覚えておこう。とりあえずホームルームはじまっちまうから席戻ろうぜ?」
「逃げるなー!」
(とりあえず無視だ無視!まさか前川ってやつがこんな騒ぐ奴だったとは…)
少し助けようって感情が薄れてきてしまっていた純であった。
―――その後案外前川は純に話しかけることなく学校が終わっていった。
(さて帰るか。)
「ちょっとまったー!」
(はぁ……)
「なんだ?」
「あそこの子の名前は?」
「え?えっと…そうだ渡邉だ!」
「ぶー!彼女は加藤さん!やっぱりクラスの人と仲良くなる気ないでしょ!」
「うっせーなー!んなこと俺の勝手だろ!」
「私は学級委員長です。クラスに関わらない人は許しません!」
(こいつのせいで俺はいま3回目の5月3日をやってんのか…)
「わかった。とりあえず帰らせてくれ、今日は食材を買いにいかなくてはならん!」
「え?自炊でもしてるの?」
「いまうちには俺しかいないからな。ちなみにちゃんと両親は生きてるからな?」
「そーゆーことだったら仕方ないな。とりあえずまずクラスの人の名前を全員覚えなくちゃダメだよ!?」
「わかったわかった。努力はしてみるよ。」
「よろしい。時間引き延ばしちゃってごめんね~」
(まったくだ!)
「あー大丈夫大丈夫。」
内心では思ってても口にはだせない純であった。
「それじゃーちゃんと明日も学校くるんだよー!」
そして純は帰宅していくのだった。買い物にいくというのは全くの嘘である。
(やっと家に帰れる…今日はなんかいつも以上に疲れたぞ。)
その後純は帰宅したあと3度目となるニュースなどをみていつも通りに夕飯を食べ風呂に入って寝ていくのであった。