ミレーヤ、使い魔と契約する
私が魔女の修行を始めて暫く経った頃。
「魔力の使い方も上手くなったし、そろそろ使い魔の一人や二人は持ってもいい頃ね」
「使い魔、ですか?」
「そう、従順なる下僕、唯一無二の仲間、分かち合える友人、まぁ色々解釈はあるけど」
「ラスカプローネ様は使い魔はいるんですか? 見た事がありませんけど」
「私は比較的自由にさせているから国内外に多数いるわ、定期的に報告を貰っているのよ」
なるほど、使い魔だからと言って常に一緒にいる訳では無いのですね。
「使い魔と契約するにはどうすれば良いのですか?」
「魔法陣で呼び出せば良いのよ、呼びかけに答えてくれる者は必ずいるわ」
早速、私は魔法陣を地面に書いた。
(でも、どんな物を呼び出せばいいんだろう?)
一応、私にもそれなりの人間関係は築いていた。
でも、それは私が『公爵令嬢』という立場にいたからであって本音を話せる友人と呼べる者はいなかった。
(そうだ、私は友達が欲しい……)
下僕とか部下とかではない、対等に話し合える友達。
それが私の望みだ。
「我ミレーヤの名の元に契約する意思があるものよ、現れよ!」
杖を振りかざし魔法陣に唱えると魔法陣は紫色に光を放った。
それは一瞬の事で爆発音と共に煙がモクモクとあがり、徐々に煙が消えていくと人影が現れた。
煙から現れたのはボロボロの服を着た傷だらけの少女だった。
一見見れば人間の少女に見えるけど頭に角を生やしていた。
「私はあなたを召喚したミレーヤと言います。 名前を聞いてもいいですか?」
私は少女に聞いたがキョトンとした顔でこちらを見ている。
「あぁ~、この子至る所に傷を負っていて声を出す事も出来ないみたい。 まずは傷を癒す所から始めないといけないわね」
「あの使い魔としては?」
「呼び出しに応じた時点で契約は成立よ、それにこの子どうやらとんでもない子よ」
「とんでもない、てどういう事ですか?」
「簡易的にステータスを見たんだけどこの子魔王の血が流れているわ」
……はい?
私、どうやら魔王の子供を使い魔として召喚したみたいです。




