表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界では小さいねと可愛がられてます  作者: とりとり


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

41/106

美女のお願い

あまりの恥ずかしさに、開店準備の話は今度にしようと解散した。


次の日、夕食になってもガルドとはまだ顔を合わせていない。食堂ではリサリアと二人で食べていた。


ガルドがいた時は遠慮してたようで、朝から他の騎士達が話しかけてきた。


「ひかりちゃん、おはよう!」

「聞いてよ、ひかりちゃーん」


見た目の柔らかい雰囲気と聞き上手なひかりは、1日で騎士団員達の癒しになっていた。


そして若い子達は、話してみるとひかりには、年上お姉さんの余裕を感じられて、一目置いていた。


「ひかりちゃーん」

「あ、エランちゃん」

ヒラヒラと手を振りながら、エランがやってくる。


「昨日のお店巡りは楽しかったね〜」

エランは笑顔で向かいに席に座って、食事を始めた。


「うん!あ、そうだ。エランちゃん、今度可愛いカフェに連れて行ってもらえないかな?この世界のカフェってどんな所か見たくて」


「え!?いいの?やった〜行く行く!」


目を輝かせてエランは両手を上げて喜んでから、指折り数え出す。


「どんなタイプが好き?キラキラヒラヒラな感じ?もこもこふわふわな感じ?えーとあとは……」


「そうだった…可愛いにも色んなジャンルあったね…。エランちゃんは全ジャンルいけるタイプか。

じゃあ、流行ってる所と長く続いてる所とエランちゃんのお気に入りを。

あ、あとカフェじゃなくて可愛い物を売ってるお店にも行きたいかな」


「あっはー!ひかりちゃん大好きー!」

大好きな可愛いづくしの1日を想像して、エランは上機嫌になってた。


「ひかりちゃん、私も行きたーい!」


リサリアは溜まった仕事を捌いてる最中なので、食事の時しかひかりと一緒にいれない状態だった。


「えーと、お仕事の方は?」

「3日で終わらせてくるから!死ぬ気でやるわ!」

「そんなに無理しないでも…」

「一緒に行っちゃダメ?」


リサリアはうるうると目を潤ませて、胸の前で祈るように手を合わせている。


美人の潤んだ瞳でお願いは、破壊力がすごい。

近くの団員達が流れ弾を喰らって、胸を押さえて呻いていた。

ひかりも顔をほんのり赤らめていた。


「い、いいですけど、無理しないでくださいね。」


リサリアはパアッと輝く笑顔を見せて、また周囲の人間達は呻いていた。


「ありがとう!うふふ楽しみ!ところで、なんでエランには普通の話し方なの?」

「え?敬語じゃなくてもいいよって言われたので…」

「私も!私もそうやって話して!」


ギュッと両手を握られて、期待を込めたキラッキラの瞳で見つめてくる。勢いがすごい。断れない。


「わ、わか……た。リサリア……さ、ちゃ…ん?」

「呼び捨てで!呼び捨てにして!特別な感じで!」


エランは面白そうにリサリアを見ながら、コーヒーを飲んでいる。


「副団長、必死すぎない?」

「うるさいわね!なんでエランが1番親密な関係になってるのよ!私のひかりちゃんよ!?」

「そう言われても〜」


涙目でリサリアが、ケラケラ笑ってるエランに言い募っている。


「わ、わかった。リサリアって呼ぶ!ね?リサリアー!」

「ハーイ!ひかりちゃあーん♡」


ひかりに呼ばれて機嫌が一瞬で治った。

だいぶ面倒くさくなってるリサリアだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ