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「まずはサイズのあった服に着替えないとね」

リサリア達はドレスショップに向かった。


「いらっしゃいませ」

優雅なお辞儀をする店員さんが現れて、この店の敷居の高さを感じさせた。

なんだかお高そうな店だけど、良いのかな。


「この子に合う服を用意して欲しいの。最低でも上下10着着ずつ、あとワンピースにデイドレス、ナイトドレスを5着ずつ、動きやすい運動用の服も欲しいわ。靴とバッグ、ヘアアクセサリーも見せてちょうだい。」

スラスラと注文するリサリアにひかりは目を白黒する。


「あのリサリアさん、服はそんなにいるんですか?」

「もちろんいるわ!可愛いひかりちゃんが似合う服は何着あっても足りないわ!」

「そ,そうですか」

燃える瞳に何も言えなかった。深く追求しちゃいけない気がする。


店員さんも目を輝かせながら、ドンドン服を出してくる。

「お嬢様にはこちらもお似合いですわ!」

「どうぞ、ご試着なさってくださいませ!」

ひかりは、とんでもない世界に踏み入れた気がした。


「季節が変わる時にまた来ましょうね!」

大量の衣類や小物を買ったリサリアは、ひかりに向かって輝く笑顔を見せた。

「そ、そうですね…」

大量の服を試着したひかりは疲労困憊だった。


サイズの合わないワンピースから、小さなレースが可愛い淡いパステルブルーのワンピースに着替えていた。

ピンクのフリルと大きなリボンが付いたフリフリワンピースは死ぬ気で拒否した。他にもお人形さんが着るようなフリルレースたっぷりホワイトドレスも止めるように泣いて懇願した。


リサリアさんの要求全てを受け入れてたら、良い大人が甘々フリルとレースな服を着る日々になってしまう。部屋着にジャージ愛用してた私の精神が死ぬ。


ひかりは一刻も早く働き口を探そうと決意した。


「次は、化粧品や日用品ね。」

これまた、外観からお洒落なお店に入る。店内からはふわりと良い香りがした。

「この子に合ったスキンケア商品と化粧品を一揃え欲しいの。今すぐ化粧もしてもらえるかしら?」

「かしこまりました。どうぞ、こちらへ」

「は、はい」

ひかりは鏡があるカウンターへ誘導され、座る。

軽くお化粧をして先程購入したアクセサリーをつけ、ヘアを整えるとひかりは幼い子供から清楚な女性へ変貌した。


「まあ!ひかりちゃん綺麗!」

「とっても素敵ですわ!」

リサリアも店員もひかりの変身ぶりに興奮気味だった。

「えへへ、そうですか?」

この世界へ来て、周りで小さい可愛いと褒められても何が彼らの琴線に触れてるのか、さっぱりわからなかったひかりは大人の女性として褒められて嬉しかった。


「日用品も買い揃えたし、そろそろ帰りましょうか」

「はい!」

2人は大量の荷物を馬車に積み込み、砦へ帰って行った。




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