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第一話  オンミョージという謎の天職で追放、いとわろし

コンテスト用新連載です!

初の和風冒険作品です!

「ンギャアアアアア!」


 目の前で餓鬼と呼ばれていたホブゴブリン達が炭と化していく。

 大量に。


 オフダと呼ばれる魔導具から放たれた私の魔法は、巨大な炎の竜巻を生み出し、醜悪な餓鬼達全てを呑みこみ天へと昇っていく。


 ああ、綺麗ですわねえ……。


 そんな感想を抱いていると、ふと視界の端の人たちが目に入る。


 サムライとシノビだという黒髪の二人は口をあんぐりと開けて荒れ狂う炎を見ている。

 肩に乗っていたペットのヨーリはそんなの関係ねえとばかりに先ほど頂いたシオームスビとやらを食べている。


 そして、暴れに暴れた赤い炎の蛇が青い空へと吸い込まれていく。


 そして、魔物は全ていなくなった。


「さて、今の魔法はとりあえず置いといて。ここは一体……?」

「「いやいやいやいや!!」」


 黒髪二人からツッコミが入る。


「い、今のはなんだ!? あんなレベルの魔法を見たことないぞ!」

「あ、あの貴方は、お札を初めて見たと言っていませんでしたか!?」

「ええ、初めて見ましたわ。ですが、初めて見た気がしませんでした」


 四大魔法を操ることの出来ない私が……やはり、このゴギョーというのが……。

 シノビさんが、サムライさんを下がらせながらこちらを睨みつけています。


「若! お下がりを……金色の髪に碧い目、妖しい奴とは思っていたが、本性を見せたな……! ひっ捕らえてくれる!」

「やめぬか! ヤスケ!」

「ぽーん!」


 肩に乗っていたヨーリがシオームスビを食べ終わって元気いっぱいなのか、黒髪のシノビさんに飛びかかる。

 慌てたシノビさんはシュリケンをヨーリに投げる。

 だけど、ヨーリは上手に空を舞い、ひらりひらりと躱し、


「ぽぽぽーん!」


 スライムに変身し、のしかかる。

 シノビはそのまま身体を押さえつけられバタバタと藻掻いている。


「まあ、ヨーリも凄く元気になったわね」

「ぽぽーん!」

「く……変化の術を使うとは……! お主、出来るな……!」

「ヤスケよさないか! 申し訳ございません。私の友が」


 スライムとなったヨーリに抵抗するシノビさんを嗜めながら、サムライさんが頭を下げられます。


「いえ、素性の分からぬ怪しいものがいれば疑ってかかるのは当然ですわ」

「そうです! そんな、化け狸を連れた金髪碧眼など鬼か妖怪か!」


 バケダヌキ? それがヨーリの種族だったのね。よかったわ、あちらでは同じ種族がいなくて寂しい思いをさせたから。『ここ』にはいるのねヨーリと同じ種族が。


「やめろ! この方はそのような方ではない! 拙者には分かります。貴方は……名のある陰陽師様なのでは?」

「……え?」


 オンミョージ。

 その言葉を聞き思わず勢いよく黒髪のサムライさんの方を向いてしまいます。


「オンミョージ!? そうなのです! わたくし、オンミョージですの!」


 まあ、それがなんなのか分からないせいで私は追放されたのですが。


 ヴィオラ・ディフォルツァ。天職は『オンミョージ』。

 訳の分からない天職を持つ魔法の使えない忌み子。


 それが私の、この異国ジパングから遥か彼方にあるグロンブーツ王国で婚約破棄され、さらに、追放される直前の評価でした。


お読みくださりありがとうございます。


人気要素もりもりてんこ盛り冒険譚を作ってみました。


少しでも面白い、続きが気になると思って頂けたなら有難いです……。


よければ、☆評価や感想で応援していただけると執筆に励む力になりなお有難いです……。


よければよければ、他の作者様の作品も積極的に感想や☆評価していただけると、私自身も色んな作品に出会えてなおなお有難いです……。


いいね機能が付きましたね。今まで好きだった話によければ『いいね』頂けると今後の参考になりますのでよろしくお願いします!

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