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今ならもれなく女神がついてきます~一族から追放され元婚約者と駆け落ちした俺。 食うためにダンジョンに挑み最強の力を得たまではよかったが、 なぜかおまけで女神を押し付けられる~  作者: 暇潰し請負人
第22章 強固な結界からプラトゥーンクローンを引きずり出すために……。ホルスト、世界の果てへ赴く!
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第621話~神聖同盟の装置を破壊せよ! その3 魔竜の像の弱点を探れ! うん?意外にこいつバカなのか?~

 『ガスタービン式魔力炉』なるものを動力とする『魔竜の像』と対決することになった。


 俺にはよくわからない仕組みで動いているみたいだが、強力な敵であることは間違いないらしい。

 ただしそこまで知能は高くないみたいなので、そこを利用してやっつけてしまおうと思う。


 俺は皆に指示を出す。


「おい、お前ら、よく聞け!目の前の魔竜の像は強いけどあまり賢くはないみたいだぞ。そこで、とりあえず俺が攻撃してみて反応を見てみるから、お前らは一か所に集まって、エリカとヴィクトリアの防御魔法で防御を固めつつ、いつでも攻撃できるように備えていろ!」

「了解!」


 そんな俺の指示で全員が一か所に集まる。そして。


「『神化 魔法結界』」

「『神化 防御結界』」

「「『神化 魔法結界』と『神化 防御結界』の合体魔法。『神化 絶対防御障壁』」


 エリカとヴィクトリアが合体魔法『絶対防御障壁』を使用して防御を固めつつ、攻撃態勢を整えたのを確認する。

 そして、それを皮切りに俺は『魔竜の像』に攻撃を開始した。


★★★


「『重力操作』」


 俺は魔法で空中に浮くと、空中から攻撃を開始する。


「まずは魔法からだ。『天火』、『天風』、『天爆』」


 まずは連続で魔法を放ってみる。

 建物が近くにあるので、建物に影響が出るほどの威力の魔法は使えないので、威力は控えめだ。


 これを一か所に集中的に命中させる。

 ボウ、ビュッ、バンと、魔法が三つとも命中した音が周囲に響く。だが。


「チッ。この程度では効果なしか」


 魔竜の像が発生させた魔法バリアによって、俺の魔法はことごとく相殺されていた。

 魔法が効果なかったので、次は必殺剣を使ってみる。


「『フルバースト 一点突破』」


 魔法バリアを突破すべく『フルバースト 一点突破』を使ってみたのだが、これも……。


「チッ。何とか表面の魔法バリアは突破できたが、装甲に阻まれてしまったな。というか、この感触だと装甲の内側にも魔法バリアが張られている感じだ」


 魔法バリアこそ貫通できたものの分厚い装甲に阻まれてしまった。

 建物に被害を及ぼさないように配慮しているとはいえ、中々の防御力である。


 それにこの装甲はちょっと特殊な物のようでで、俺の感触では装甲の中にまで魔法バリアが張られている感じなのだ。

 これはかなりの技術をもって作られた装甲だと言える。

 この点、やはり神聖同盟の技術力は高いのだと思う。


 さて、俺の攻撃がうまく行かなかったのを受け、魔竜の像が反撃してきた。


「ブオオオオ」


 と、凶悪なブレスを吐き。


「これは『大爆破』の魔法か?」


 魔法も一緒に使ってきて、その上、ブンブンと尻尾を振り回して攻撃してきた。

 そのブレスや魔法は周囲の渓谷の崖を一撃で崩壊させるほど強力だったし、尾の攻撃も尾が地面に命中するたびに地面に大きな穴が空いていた。


 どれも強力な攻撃であるが、動そのき自体は単調だ。


「そんな直線的な攻撃が俺に当たるものか!」


 どれもこれも直線的で、俺に対して考えなしに攻撃してくるだけだったので、正直避けるのは簡単だったのだ。

 それに。


「うん?こいつ俺にばかり攻撃を仕掛けてきて、戦闘態勢を整えているはずのエリカたちには手を出してこないな」


 こいつは俺にだけ攻撃してくるのみで、戦闘態勢を取っていつでも魔竜の像に攻撃を仕掛けられる状態であるエリカたちには攻撃を仕掛けてこなかった。

 そこから察するに、この魔竜の像、頭が悪いせいか攻撃された相手に攻撃を仕返すという単純な事しかできないようだった。


 ここまで単調な攻撃しかできないなんて……うまい事工夫すれば、こいつって意外に簡単に倒せるんじゃないか?


 攻撃を避けつつ、俺はそんなことを思うのであった。


★★★


 魔竜の像の攻撃を受けながら、その攻撃が単調であることを看破した俺は、次にどうすればうまく攻撃を仕掛けられるが探って行くことにする。

 具体的には攻撃の仕掛け方を変えて、どんな攻撃が有効なのかを調べてみる。


「『天火』、『天風』、『天爆』」


 先程と同じように魔法を使う。


 ただし先程と魔法の当て方を変え、『天火』と『天風』とを魔竜の像の前面の一か所に集中して当て、間を空けずに『天爆』の魔法を魔竜の像の背後で炸裂させる。

 すると、先程とは違った反応があった。


「二発目の『天爆』の魔法に対する魔法バリアの抵抗が弱い」


 ということである。


 通常魔法のバリアというものは全体に均一に魔力を注ぎ込むのではなく、攻撃を受けた時にはそこに魔力を集中させて、防御力を高めて使うものなのだ。


 それにもかかわらず魔竜の像はそれが上手くできていない。

 正確には一発目の時にはできていたが、二発目の時にはできておらず、もう少しで魔法バリアが貫通しそうだったのだ。


 多分こいつ知能が低いらしいから、一発強力な攻撃を受けたらそちらに意識が集中してしまい、即座に別の個所を攻撃したらそちらの方に対応できないのだと思う。


 そう感じた俺はもう一度試してみる。


「『神化 天爆』」。『フルバースト 一点突破』」


 今度は先に魔竜の像の後ろで先に『神化 天爆』の魔法を炸裂させ、前面に『フルバースト 一点突破』を使用する。

 すると。


「やった!今度の『フルバースト 一点突破』では、装甲に大きな傷をつけることができたぞ!」


 俺の思惑通り、俺の必殺剣は魔竜の像の正面装甲を深く傷つけ、大きな穴をあけることに成功した。

 これで、作戦の見当をつけた俺は早速みんなの所へ戻り、こう告げるのだった。


「お前ら、どうやら魔竜の像の攻略法を見つけたぞ!」

「本当ですか?!」

「ああ。それではこれからは俺の指示通りに動け」


 ということで、魔竜の像破壊作戦の開始である。

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