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今ならもれなく女神がついてきます~一族から追放され元婚約者と駆け落ちした俺。 食うためにダンジョンに挑み最強の力を得たまではよかったが、 なぜかおまけで女神を押し付けられる~  作者: 暇潰し請負人
第22章 強固な結界からプラトゥーンクローンを引きずり出すために……。ホルスト、世界の果てへ赴く!
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第591話~ヤマタノオロチの話 前編 静かなる谷には底なし沼があるらしいぞ!~

 ヤマタノオロチとの宴の最中、俺はヤマタノオロチから『静かなる谷』に関する情報を聞き出すことにした。


 と、その前に今の俺たちの状況を話した。

 いくらヤマタノオロチでも、現状が分からなければ俺に何を話せばいいかわからないからな。


 ということで、まずは神聖同盟の事。プラトゥーンの事。本部の封印のことを話した。

 その話をヤマタノオロチは。


「なるほど、外はそのような状況に……」

「それでホルスト様は……」


 と、真剣に話を聞いてくれ、やがて俺が話し終わると。


「わかりました。その建物を隠蔽する装置のエネルギー供給源が『静かなる谷』にある可能性が高いということですか」

「まあ、そういうことだ」

「でしたら、私の知る限りのことをホルスト様にお話ししましょう」


 そうやって、『静かなる谷』について詳しく話してくれることになったのだった。


★★★


「まずは何からお話しするのがよろしいでしょうかね……。まずは、あの辺の土地柄から話そうかとも思いましたが、ホルスト様はその辺のことは調べて来たとか」

「ああ。エリカが調べてくれたんだ。何でもあの辺りは植物が生い茂っていて、湿地帯なんだって?」

「その通りです。あそこはたくさんの植物と沼がありますね」

「そうだろう。だからボートと浮袋を買ってきて、一応準備をしているんだ」

「ボートと浮袋ですか?それは良いお考えですが、あそこではもう一つ注意しておいた方が良いですよ」

「そうなのか?」

「はい。あそこには底なし沼が多いのです」

「底なし沼?でも俺たち浮袋用意しているし」

「それだけでは十分ではないでしょうね。何せそういった沼には魔物が棲んでいて、獲物を引きずり込もうと狙っていますからね」

「ふ~ん。そこのところ詳しく聞かせてくれ」


 魔物が棲んでいる底なし沼。エリカがつかんできた本には載っていない情報だったので、詳しく話を聞くことにした。


★★★


「あの辺りの沼には、地下で他の沼や池と繋がっているものがあるのです。ですからそういう沼には底がなく、そういった沼に引きずり込まれると水路を通って別の沼や池へと行ってしまうのです。そういうのを底なし沼と呼んでいるのです」

「なるほど、他の沼と繋がっていて底が無いから底なし沼か」


 それは確かに危険だ。

 繋がっているとはいってもその水路。多分人が通れるほどには広くない可能性が高いと思う。

 底なし沼に落ちて、そんな水路に沈んでしまったら間違いなく危ないと思う。


 しかも、その底なし沼には……。


「しかもそういった底なし沼には魔物が棲んでいて、獲物を引きずり込もうとするのか?]

「はい、その通りです。そういった底なし沼には”ヌシ”と呼ばれる魔物の群れのボスが棲んでいて、配下の魔物を使って獲物を沼に引きずり込もうと画策しているのです。ですから、ホルスト様。あそこで沼を渡る時には十分にお気を付けください」

「わかった。そうするとしよう」


 沼を渡る時にはそこに潜んでいる魔物に沼に引きずり込まれないように注意しろ。

 これはヤマタノオロチの貴重なアドバイスだ。

 素直に聞いておくことにする。


 それはそれとして、ヤマタノオロチの話はまだ続く。


★★★


 ヤマタノオロチから底なし沼の話を聞いた俺は、更なる情報を得ようとした。

 したのだが……。


「ホルストさん。ワタクシの新作料理『イカの塩辛入りパスタ ペペロンチーノ風』ができたので食べませんか?」


 と、ヴィクトリアが声を掛けてきた。


 実はヴィクトリアの奴、俺たちが飲んでいる横でおつまみを作っていてくれたのだ。


 え?おつまみってすでに用意していなかったかって?


 確かに用意はしていたが、ヤマタノオロチに何か食べたい物があるか聞いたところ、「塩辛いものがいいですね」とのことだったので、酒のつまみによく合うイカの塩辛を使ったパスタを作ってくれたのだった。

 しかもヤマタノオロチが食べるため大量に必要となるので、今まで一心不乱に作ってくれていたのだ。

 あの食べ物に目がないヴィクトリアが、自分で食べるのを我慢してでもだ。


 そして、それらが今目の前に盛られる。


 まずヤマタノオロチの頭一つ一つの前に、人間換算で十人前くらいの量が並ぶ。

 次に俺たち一人一人の前にも一皿ずつ並ぶ。

 まあ、俺たちの前のパスタは普通の量だったが、一人だけ。


「さて。一仕事終えてお腹も減ったことだし、これからはジャンジャン食べますよ!」


 と、ヴィクトリアだけヤマタノオロチに負けない量を盛っていたけどね。


 まあ、俺たち既にだいぶ飲み食いしていて、そんなに食えないからお前が食いたいなら好きなだけ食ってくれ。

 ヴィクトリアの前のパスタを見て食い過ぎではないかとは一応考えたものの、結局そう思って好きにさせておいたのであった。


 それで、肝心のパスタの味の方だが。


「これは……おいしいです!お酒にとても合います」


 と、お酒好きのヤマタノオロチにはとても好評だった。

 既にお酒が入っている俺や嫁たちも。


「「「「これは、おいしい!」」」」


 と、気に入ったし、作ったヴィクトリアも。


「これは大成功ですね。ワタクシのレパートリーに加えておくとしましょう」


 そうやって自分のメニュー一覧に加えるつもりのようだった。


 こうしてパスタを食べて一息ついた俺は、ヤマタノオロチとの会話を再開することにするのだった。


★★★


「それで、ヤマタノオロチ。キョウの町で『静かなる谷』について調べてきた中で一つ分からないことがあったんだが、それについて教えてくれないか?」

「何が分からなかったんですか」

「何でも『静かる谷』には謎の人々が住んでいるそうだな。しかもその人々は蛇神様、つまりお前のことを信仰しているそうだ。お前さん、そういった連中に心当たりはないか?」

「ええ、ありますよ。その人たちは蛇人へびじんと呼ばれる亜人たちですね」


 蛇人。どうやら彼らがエリカが探してきた地誌に載っていた人々のようだった。

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