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今ならもれなく女神がついてきます~一族から追放され元婚約者と駆け落ちした俺。 食うためにダンジョンに挑み最強の力を得たまではよかったが、 なぜかおまけで女神を押し付けられる~  作者: 暇潰し請負人
第22章 強固な結界からプラトゥーンクローンを引きずり出すために……。ホルスト、世界の果てへ赴く!
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第588話~パトリックを妹たちに預ける その報酬としてご飯をおごらされるが、なぜか妹に睨まれる ̄~

 パトリックを妹たちに預けておくためにノースフォートレスの町へと移動した。

 町の城門をくぐり、妹たちがボランティアをしている孤児院へと向かう。


 時刻は夕刻。

 ちょうどギルドの仕事を終えたであろう妹たちが、孤児院へ行っている頃だとあたりをつけ、孤児院へと向かったのだった。

 この狙いはドンピシャだったようで。


「おい、レイラ」

「あ、お兄ちゃん」


 と、すぐに孤児院の台所で食事の準備をしている妹を発見することができたのだった。


★★★


「お兄ちゃんたちがこんな所まで来るって珍しいね。というか、お仕事中だったよね。それなのに、ここへ来るということは何か用があるの?」


 再会して早々妹がそう聞いてきたので、俺は手短に用件を伝えた。


「実はな。今度ちょっと馬車が通れない場所へ行く予定なんだ。だからうちのパトリックをだ、な……」

「ふ~ん。馬が通れない所へ行くの?で、お兄ちゃん所のの馬を預かれってこと?」

「まあ、そういうことだ」

「私は別にいいけど、皆はどう?」

「「「私たちもいいよ」」」


 こうして妹とその仲間の子たちはパトリックの世話を引き受けてくれたわけだが、俺の妹はがめついやつだ。

 ここぞとばかりにお願いを言って来た。


「ところで、お兄ちゃん。一つお願いがあるんだけど」

「「「ちょっと、レイラ。お兄さんたちにはいつもお世話になっているのに、お願いなんかしちゃダメよ」」」


 妹がお願いしようとしたのを見て、仲間の子たちはそうやって止めようとしたのだが。


「大丈夫だって、そんな大したことは頼まないから」


 と、仲間の制止を振り切ってまで、妹の奴はおねだりしてきたのだった。

 本当にがめつい奴である。


 ただまあ、俺としても報酬無しで頼んで妹に借りを作るのもしゃくなので、話を聞いてやることにする。


「頼み?何だ?パトリックの世話の報酬ならいつも通りに払ってやるが、他にも欲しいものがあるのか?」

「最近ね。金欠でね、あまりおいしいものを食べていないの。だからおいしいものを食べに連れて行って欲しいなあ」


 どうやら妹の奴、金欠のせいであまりおいしいものを食べられていないらしく、ご飯を食べに連れて行って欲しいようだった。


 というか、お前、また金がないのかよ。何に金使ってんだよ。


 妹の話を聞いた俺は思わずそうツッコみたくなったが、まあそれは良しとしよう。


 それはそうと、何を言われるのだろうと若干身構えていた俺だったが、この位の要求だったら別に構わなあと思い、


「ああ。いいぞ」


と、オーケーすることにしたのだった。


★★★


 その一時間後。


「シスター様。それでは失礼します」

「ええ、またね」


 孤児院のシスター様に挨拶をして孤児院を離れた。


 何十人かいる子供たちの食事を一時間くらいで作れたのは割と早い方だと思う。

 まあ、あれから俺や俺の嫁たちも手伝い孤児院の食事作りを手伝ったからな。

 だからだと思う。


 それに今日の食事の後片付けは孤児院の子供たちだけでやってくれるらしいからな。


「今日の食事の後片付けは子供たちだけでやっておきますからね。あなたたちはお兄様たちとゆっくりしてきなさい」


 そうシスター様に言ってもらえたので、今日は気兼ねなく食事してこようと思う。


★★★


 ということで、妹たちとご飯を食べにやって来た。


 食べに来たのは最近ノースフォートレスの町にできた高級居酒屋だ。

 何でも獣人の国を越えたさらに西の方にある寒くて山深い国の料理が売りらしかった。


 ここの料理は香辛料を多く使った少し辛いがコクのある味付けの物が多いらしく、ノースフォートレスの町ではあまり見ない種類の料理で、とてもおいしいらしい。

 ただ少し離れている国の食材を使っている関係で、少々お値段が高いという話だ。


 ということで、がめつい妹としては食べたくはあるが自分でお金を出すのは痛いので、俺におごってもらいたくてここへ連れて来たという訳だ。


 それで最初に出てきたのはエビチリという料理と、ピリ辛に味付けされた鶏の手羽先だ。

 どちらもトウガラシとかいう香辛料が使われていてとても辛かったのだが。


「この料理単に辛いだけじゃなく、妙にコクがあってうまいな」


 これらの料理は辛いのみならず、材料のコクや風味もしっかり出ていてとてもおいしかったのだ。

 そして、これが酒によく合い。


「旦那様。これはお酒がおいしいですね」

「本当です。こんな所でエビチリとか食べられるって思っていなかったです」

「そうですね。お姉さん。私もここへ来て満足しています」

「「「「「本当ですね」」」」」


 酒好きのエリカや大食いのヴィクトリアはもちろんの事、がめつい妹の奴や他のみんなも満足そうだった。


 このようにして大人組は辛い料理にお酒で満足していたのだが、ホルスターと銀はそうはいかなかった。


「「か、辛い!」」


 と、一切れ食べただけで、からかったのかそれ以上食べてくれなかった。

 そこで二人には別のメニューを食べさせた。


「こちらがご注文の甘口ハンバーグカレーとなります」

「銀姉ちゃん、これは美味しそうだね」

「うん、そうだね。ホルスターちゃん」


 二人が頼んだのは甘口ハンバーグカレーという料理だった。


 カレーというの色々な香辛料に肉や野菜を入れたシチューのような料理だ。

 かの国ではフソウ皇国と同様にコメを食べる習慣があり、このカレーをご飯にかけてカレーライスとして食べるそうだ。


 本来カレーライスは辛い味付けなそうなのだが、二人が食べたカレーは隠し味に果物やヨーグルトを入れて甘い味付けにしているらしかった。

 それに二人が大好きなハンバーグが乗っかっているのだから、二人には最高の料理だったに違いない。


 実際。


「ねえ、パパ。これおかわり頼んでもいい?」

「銀ももう一杯食べたいです!」

「あらまあ。二人とも今日はよく食べますね」


 と、おかわりまで食べてしまい、エリカが感心していたくらいだった。


 ちなみに、このカレーはお持ち帰り用に袋に入っているものが大人用と子供用で売られていたので、帰って食べてみたところ。


「「「「「これはうまいな!」」」」」


 と、俺や嫁たちも満足する味だったので、二人が夢中になって食べたのも理解できたのである。


 そんな感じで大人たちは肉やエビ料理、子どたちはカレーを食べた後は。


「次は鍋か」


 鍋料理が出てきた。たっぷりの野菜に、肉や魚、それに大量のトウガラシが入ったとても辛そうな鍋だった。


 ただ辛いけどこの料理はとてもおいしかった。

 癖になる辛さとでもいうのだろうか、とにかく口に入れれば入れるほど食べたくなるような味だったのだ。


「これは辛い!辛いけど、食べるのを止められない味だね」

「これは寒いエルフの国に持って行っても喜ばれそうな感じですね」


 と、皆が喜んで食べているので、辛いけどおいしいお鍋はかなり好評なようだ。


 もっとも、この料理ホルスターと銀という子供二人組は見向きもせず。


「銀姉ちゃん。このデザートのアンニンドウフっておいしいね」

「ホルスターちゃん、おいしいよね」


 と、かの国でよく食べられているデザートを食べていたけどね。


 そんな感じでおいしい鍋ではあるんだけど、唯一の欠点としては汗をかくことかな。

 実は俺もさっきから汗をかきっぱなしで、頭皮から流れ落ちてくる汗でいっぱいだ。

 そんな俺を。


「旦那様。汗がびっしょりですよ。私が拭いて差し上げます」


 と、エリカが一生懸命俺の汗を拭いてくれたりするのだった。


 エリカが俺の世話を焼いてくれるのは俺としては嬉しいのだが、その様子を面白くなさそうに見ているやつがいた。

 それは誰あろう、俺の妹である。妹の奴は。


「……、……」


と、無言で俺の方をじっと睨むように見てくるのだった。

 しかも、なぜか俺の頭、特に髪の毛を見ているような気がする。


 なぜに髪の毛?


 そう思ったが、特に心当たりがない俺はこの時は無視することにしたのだが、この時妹が内心で抱いていた不満のことで、後ほどまた面倒に巻き込まれる羽目になるとは、この時点では予想していなかった。


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