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今ならもれなく女神がついてきます~一族から追放され元婚約者と駆け落ちした俺。 食うためにダンジョンに挑み最強の力を得たまではよかったが、 なぜかおまけで女神を押し付けられる~  作者: 暇潰し請負人
第22章 強固な結界からプラトゥーンクローンを引きずり出すために……。ホルスト、世界の果てへ赴く!
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第580話~エルフ国王への挨拶 その4 謁見も無事に終わったことだし、マロンの昇進祝いをするぞ!~

 謁見を終えて商館へと帰ってきた俺たちは、夕方まで部屋でゆっくりしていた。

 マロンの昇進祝いが開かれるまでの時間待機しておくためである。

 俺は子供たちの相手をして過ごしていたし、嫁たちは嫁たち同士で談笑して過ごした。


 ちなみに例のプレゼント用のお守りは昼間俺たちあてに届けられていた。

 急遽謁見の予定が入って取りに行けなくなったので、届けてもらうように手配したのだった。

 俺は完成品を見ていないが、実物を見た嫁たちは満足したようで。


「これならマロンも喜んでくれそうですね」


 と、満足したようだった。

 そうこうしているうちに仕事が終わったマロンがやって来たので。


「ささ、着替えなさい」


 そうやって嫁たちがマロンを用意していたドレスに着替えさせた。


「中々かわいいですよ」

「ありがとうございます」


 可愛らしいドレスを着せてもらったマロンはとても嬉しそうな顔をしていた。


 そんな感じで準備が調うと、俺たちは祝勝会場へと出かけたのだった。


★★★


 俺達が昇進祝いの会場に選んだのは、ファウンテンオブエルフの町で一番大きなホテルのレストランだった。

 結構有名なレストランで、料理の評判も良いらしいのでここにした。


「ネイアの叔父さんと叔母さん、お久しぶりです」

「今日はうちのマロンのために昇進祝いを開いていただいて、ありがとうございます」


 レストランの入口でネイアの叔父さんと叔母さん、つまりはマロンの御両親と合流し、レストランへと入って行く。


「こちらでございます」


 そのままウェイターさんに案内されて会場へと行く。

 昇進祝いの会場と言っても参加するのはうちの家族とマロン、マロンの家族と身内だけなので、会場の広さはそんなに広くなかった。そのかわり。


「ネイアお姉ちゃん。ここから見える町の景色ってとってもきれいだよね。それにとてもきれいに飾り付けられた部屋だね。こんな良い部屋で、私の昇進祝いを開いてもらっていいの?」

「ええ。いいわよ。みんな、あなたが昇進したのをとても喜んでいるのよ。これは私たちからの贈り物の一つだから、遠慮なんか不要よ」


 と、立派な部屋を借りてそこで昇進祝いを開いたのだった。

 これにはマロンもそうだが、ネイアの叔母さん夫婦も「うちの娘のために、本当にありがとうございます」と、とても喜んでくれたのだった。


 こんなに喜んでくれるなんて、ここで昇進祝いをしてよかったなあ。


 俺は心からそう思うのだった。


★★★


 そんな感じで始まった昇進祝いだが、形式としては立食パーティーという形で行われた。

 まあ、たくさん並べられた料理を各自で自由にとって談笑しながら食べましょうという訳だ。

 人数が少ないから別にコース料理とかでも良かったのだが。


「私の叔母さんたち。あまり礼儀作法とか詳しくないので、気楽に食べられるようにしたいと思うのです。マロンも折角親がお祝いに来てくれるのだから、楽しんでほしいみたいですし」


 というネイアの提案で、立食形式にしたのだった。


 まあ、俺もあまり堅苦しいのは好きではないのでこれで良いと思う。

 それに立食形式なら、食い意地の張ったヴィクトリアも量的に満足するだろうし、料理が残った場合、ネイアの叔母さん夫婦に持って帰ってもらえるから、これにして正解だったと思う。


 それで、肝心の食事の方だがとてもおいしかった。


「今日は鳥肉の料理が中心ですか。エルフの伝統料理だと聞きますが、とてもおいしそうですね」


 食事となるといつも目を輝かすヴィクトリアが言う通り、今日はエルフの伝統食の一つでもある鳥肉の料理が中心だ。

 マロンに何が食べたいか聞いたところ。


「私は鳥肉料理が好きなんですよ。お父さんが捕まえてきた鳥をよく食べていましたので」


 そう言っていたので、今回は鳥肉中心になったのだった。

 そして、今日の鳥肉料理はとてもバラエティに富んだものだった。


「野生の鳥。家畜の鳥など合計十種類ほどの鳥の肉を様々な調理方法で味付けしております」


 ウェイターさんの説明によると、たくさんの鶏料理が並んでいるとのことだ。

 それに加えて、エルフの森の果物や木の実、果実を使った料理。焼き立てのパン。

 それにワインなどのお酒もたくさん用意されていた。

 これだけあれば、身内だけの昇進祝いとしては十分だった。


「おい、ヴィクトリア。あまり皿に盛り過ぎるなよ。ネイアの叔母さんたちの前で恥ずかしいだろうが」

「そうですか?」


 ヴィクトリアがそうやって皿に山盛りの料理を盛りパクパク食べるということを十回ほど繰り返して、ようやくお腹がいっぱいになり、満足げにお腹をさするころになってもまだ料理が残っていたくらいだからな。


 周囲を見渡しても、嫁たちや子供たち、マロンたちもおいしい料理を食べられて満足げにしていたから、俺としてはマロンに十分なお祝いをしてやれてホッとした気分になったものだった。


★★★


 さて、食事の後はお待ちかねのプレゼントタイムだ。

 まず最初にマロンにプレゼントをあげたのはホルスターと銀だった。


「僕たち、マロンお姉ちゃんのために二人で似顔絵描いたんだよ」

「どうか受け取ってください」


 二人がマロンにあげたのはマロンの似顔絵だった。

 ホルスターと銀、それぞれが色鉛筆でマロンの顔を描き、横の方には『昇進おめでとうございます』と、小さく書かれていた。

 子供が描いた絵にしてはとても上手で、マロンによく似ていた。


 二人に似顔絵をもらったマロンは、


「二人とも、ありがとうね」


と、言いながら、二人の頭を撫でてやっていた。


 次にプレゼントを渡したのは俺と嫁たちだ。

 俺達を代表してネイアがかわいく装飾された箱をマロン渡す。


「まあ、何でしょうか」


 そう言いながら、マロンがもらった箱を開けると、中から出てきたのは、もちろん。


「これは水晶獣の角の水晶のお守りですか?」


 俺たちが採ってきた水晶のお守りだった。


 この水晶のお守りは知っての通り特注品で、ミスリルの台座に水晶が埋め込まれていて、これに金の鎖をつけ、ペンダントとして使えるようになっていた。

 お守りのデザインも、エルフの国の国花になっているという花をモチーフにしたもので、とても華やかだった。 俺達の水晶のお守りは特別製だ。

 普通のよりかなり豪華な素材で作っているし、デザインも嫁たちが頑張って考えた煌びやかな物だ。

 それに何より俺たちの気持ちがこもっていた。


 これにはマロンも大喜びで。


「一生大事にします!」


 とまで言ってくれたのであった。

 その言葉を聞いて俺も嫁たちも頑張った甲斐があったと思ったのだった。


 そして、最後にマロンにプレゼントをあげたのはネイアの叔母さん夫婦だった。


「マロン。昇進おめでとう。お父さんたちからのプレゼントだよ」


 そう言いながら叔母さん夫婦がマロンに渡したのは。


「これは……エルフの伝統装束ですか?」


 エルフの女性が着る伝統装束だった。

 この伝統装束は普段使う物ではなく、祭りの時だけに使うような特別製の物らしく、素材にも特殊な布が使われたりして、非常に高価らしかった。


 この服、実はネイアも昔神官長になった時にお祝いに叔母さんたちにもらったことがあるらしく、今回マロンにも昇進祝いとしてあげたということのようだ。


 叔母さんたちのマロンやネイアに対する愛情がうかがえる話である。


 こんな貴重な物を両親からもらったマロンは、嬉しそうに両親にお礼を言うのだった。


「お父さん、お母さん。私のためにありがとうね」


 こんな感じで感動のうちに無事にプレゼントの贈呈は終わり、その後しばらく皆で雑談した後、昇進祝いはお開きになったのだった。


★★★


 昇進祝いの帰り道、俺は考えた。


 国王への謁見も終わってこの国での行動の自由も得たし、マロンの昇進祝いもつつがなく終えることができた。

 特に昇進祝いではマロンも十分に喜んでくれたようだし、俺としては十分満足した。


 ということで、もう数日したら次の国王へ挨拶に行くとするか。

 次は獣人の国へ行くのがいいかな。


 そんなことを思いながら、のんびりと馬車に乗っているうちに昇進祝いの時に飲んだ酒が回って来て眠くなった俺は、いつの間にか夢の世界へと旅立っており、気がついたらベッドの中で翌朝になっていたのだった。


 こんなにグッスリと寝られたのは久しぶりだ。本当、充実した一日だったと思う。

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