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今ならもれなく女神がついてきます~一族から追放され元婚約者と駆け落ちした俺。 食うためにダンジョンに挑み最強の力を得たまではよかったが、 なぜかおまけで女神を押し付けられる~  作者: 暇潰し請負人
第22章 強固な結界からプラトゥーンクローンを引きずり出すために……。ホルスト、世界の果てへ赴く!
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第571話~狐たちから神聖同盟の建物の情報を得る~

「不肖、このエンドウめが、ここの狐たちの代表として、この辺りの状況を説明させていただきます」


 銀の呼びかけで集まって来た『死出の森』周辺に生息する狐たちの長であるエンドウがそう言いながら、俺達にこの周辺で起こっていることについて話してくれた。


「この辺りは昔は静かな森だったのです」

「静かな森?そうなのか?」

「はい。何せこの森の奥には凶悪な魔物がかなり生息しておりますので、人間たちはそれを恐れて入ってきたりはしなかったのです。ですから私たち狐族も、魔物には気を付ける必要があるとしても。それなりに森の植物や小さき動物たちを狩ったりして餌を得つつ、平和に暮らしていたのです。しかし、それが一年ほど前」

「一年ほど前?」

「突然奴らが現れたのです」

「奴ら?」


 奴ら?もしかして、神聖同盟のことか?


 エンドウの言う奴らとは多分神聖同盟のことだと予想はついたが、俺は言葉を発せずに黙ってエンドウの話の続きを聞くことにする。


「はい。奴らは揃いの神官服を着た集団です。そいつらは森の奥までやってくると、半年ほどで森の奥に大きくて立派な建物を建ててそこに居ついたのです」


 神官服を着た連中が立派な建物を建てたというのか。

 ならばそいつらが神聖同盟で間違いなさそうだ。連中、各地の遺跡で神官服を着ていたし。


 そう思った俺は嫁たちに尋ねた。


「神官服に、大きくて立派な建物……か。ということは、俺の予想ではそこが神聖同盟の本部だと思うんだが、皆はどう思う?」

「ワタクシはホルストさんと一緒の考えです。ただ半年ほど前に移住して来たというのは気になりますが……。それまで彼らははどこにいたのでしょうね」


 確かにヴィクトリアの言う通りだった。

 半年ほど前にここに建物ができたというのなら、それまで連中はどこにいたのだろうか、とは思った。


 その疑問に答えを出してくれたのはエリカだった。


「旦那様、それは簡単な話ですよ。神聖同盟は世に知られてはならぬ集団。今まではどこか人知れぬ場所にでも隠れ住んでいたのでしょう。そうしているうちに、『死出の森』などという人がほとんど近づいてこない辺鄙な場所に本部にふさわしい場所ができたので越してきただけの話だと思いますよ」


 なるほど。確かに半年ほど前に本部施設が完成したのでここへ越してきたのだというエリカの考えは納得できるものだった。


「アタシもエリカちゃんの意見が正しいと思うよ」

「私もそうだと思います。神聖同盟程の巨大組織なら本部以外にも使える施設を持っているでしょうしね」

「ワタクシもエリカさんが言っていることが正しいと思います」


 他の嫁たちもエリカの考えに同意のようだった。


 これで、俺と嫁たちの意見は一致した。

 どうやらエンドウの知っている建物が神聖同盟の本部で間違いなさそうだった。


 ということで、今度はエンドウにもう一度尋ねてみる。


「エンドウよ。その建物を建てたのは神官服を着た怪しい連中なんだな?」

「はい、その通りです。何人もの仲間たちが目撃しております」

「ということは、そいつらが俺たちの追っている連中で間違いなさそうだ。それでは次にその建物の場所を教えてくれないか?」

「はい。それはもちろんお教えしますが。実は少し言いにくいのですが……」

「何が言いにくいんだ?」

「実は我々にもその建物の詳しい場所はわからないのです」


★★★


「実は我々にもその建物の詳しい場所はわからないのです」


 俺がエンドウに神聖同盟の本部の場所を聞き出したところ、エンドウからそんな返事が返ってきた。


 今しがたエンドウは仲間たちが怪しい連中が建物を建てるのを見たと言っていた。

 それなのに詳しい場所は知らないと言う。

 一体どういうことなのだろう。


 そう思った俺はエンドウに聞き返す。


「神聖同盟が建物を建てるのを見た狐たちが複数いるのに、誰もその詳しい場所を知らない。それはどういう事なんだ?」

「それは別に難しい話ではありません。確かに我々は何人もの人間が建物があるであろう付近をうろうろしているのを目撃しているのです。ですが、その人間たち全員が建物があるであろうはずの場所の近くまで行くと、フッと姿が掻き消えて、見えなくなるのです。それは、水が砂漠の砂に混ざってあっという間に見えなくなるように。ですので、その連中が造ったであろう建物の姿も完成後に見た者はおりませぬ」

「突然姿が消えるし、完成し建物を見た者もいない?それは本当なのか?」

「はい。我々の仲間たちが何匹も同じ経験をしているので間違いないです」

「ふむ」


 エンドウの説明を聞いた俺は思わずうなった。


 後をつけていた神聖同盟の奴らの姿がふっと消える。そして、そこから追跡不能になり建物の場所が分からない。

 ワイトさんに聞いてきた通りだったからだ。


 ただワイトさんはどのようにして消えたのかまでは話していなかったから、まあそれはワイトさんの部下が連中の後を追えたのは一度だけでしかも一瞬の出来事で何が起こったのか意味不明だったからだが、建物の場所の話は後回しにして、とりあえずどんな感じで連中の姿が消えたのか先に聞いてみることにする。


「それで、神聖同盟の連中の姿が消える時、どんな様子で姿を消したんだ?その辺を詳しく話してくれないか?」

「はい、わかりました。それでは……」


 俺の頼みに対してそう請け負ってくれたエンドウは、神聖同盟の連中が消えた時の状況を話してくれたのだった。


★★★


「それでは我々の仲間が見た神聖同盟という連中が消えた時の状況を話させてもらいます」


 そう言うと、エンドウは状況の説明を始めた。


「そもそもの話、なぜ我々がそいつらの後をつけているのかというと、そいつらが我々の縄張りに入ってくるため、我々としては警戒のために連中のことを探っているのです」

「縄張りに入ってきた連中の警戒か?まあ、野生動物なら当然のことだな。それで、後をつけて様子を探っていたという事か」

「はい。それで、仲間が連中の後をつけ何をしているのか探っていたところ。とある場所の周囲まで行くと……」

「行くと?」

「一瞬、その連中の体が光ったかと思うと、強烈な魔力の波動が生じ、注意深く観察しないと気がつかないくらいの薄っすらとした魔法陣が地面に浮かび、次の瞬間には姿が消えていた。まるで連中の体が空気に混ざってしまったかのように。我々の仲間が目撃したのは以上です」

「うーむ。体が光って、魔力が発生し、魔法陣が浮かび上がるのか。それも一瞬か」


 それならば、一度後をつけただけと思われるワイトさんの部下では気がつかなかったのだろうと思う。


 それはそれとして、とある地点まで行くと魔法陣が出現し、神聖同盟の奴らの姿が消える。

 それは一体どういう仕組みなのだろうか。


 そう俺が悩んでいると、今まで俺の横で話を聞くだけだったエリカが意見を言って来た。


「旦那様。エンドウさんの話を聞く限りでは、その地点には特殊な転移魔法陣が張られているのではないかと思います」


 特殊な転移魔法陣?何だそれは?

 エリカの発言に興味を抱いた俺は、エリカにこう聞くのだった。


「エリカ。その特殊な転移魔法陣について話してくれ」

「はい、旦那様。それでは……」


 そう言うと、エリカは特殊な転移魔法陣について説明してくれるのだった。

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