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第567話~ヴィクトリアのおじいさんたち天界へ帰る 後編 プレゼントタイム そして、最後のアドバイス~

 さて、そんな風に楽しかった宴も終わる時が来た。ということで。


「それではこれで宴会はお開きになりますが、最後に俺達から今日の主役であるお二人に心ばかりのプレゼントがあります」


 最後におじいさんとセイレーンの二人にプレゼントをあげることになった。

 まずトップバッターはホルスターと銀だ。


「「二人の似顔絵を描いたの」」


 ホルスターと銀が上げたのは二人の似顔絵だった。

 白い紙の中央に二人の顔が描かれ、その周囲に花が描かれている子供らしいかわいいものだ。

 これをもらった二人はとても喜んでくれ。


「ホルスターと銀。ありがとうな」

「ありがとう。大切にするわ」


 と、繰り返し二人にお礼を言うのだった。


「「「「私たちは、花束をプレゼントします」」」」


 妹たちはおじいさんとセイレーンにそれぞれ大きな花束を贈っていた。

 今日花屋で買ってきたばかりという花束で、季節の花がたくさん入っていてとてもきれいだった。


「これはありがとうな」

「ありがとうね」


 もちろんセイレーンとおじいさん二人とも大喜びで、良い笑顔で花束を受け取っていた。


 その次は俺とエリカ、リネットとネイアの番だ。


「これは俺達からのプレゼントです。受け取ってください」


 そう言いながら俺たちが二人にあげたのは。


「ほほう。これは見事な鞍だな」

「あら。素敵なブローチね」


 おじいさんには馬に乗る時に使う鞍、セイレーンにはブローチをプレゼントしておいた。


 おじいさんは馬に乗るのが趣味なので馬に乗る時に使う道具だったら喜んでくれるかな、と考えてこれを選んだ。

 セイレーンはプレゼントを探して店を回っていたら、セイレーンに似合いそうなブローチを嫁たちが見つけたのでこれにしたのだった。


「ありがとう」

「ありがとうね」


 もちろん二人とも俺たちのプレゼントを喜んで受け取り、笑顔でお礼を言ってくれた。


 それで、最後はヴィクトリアの番である。


「おじい様にお姉ちゃん。ワタクシからの心づくしの贈り物です」


 そういってヴィクトリアがおじいさんとセイレーンにあげたのは。


「お?これはニット帽か?」

「はい。ワタクシが作りました。おじい様はよく馬に乗られますからね。馬に乗る時にでも被ってください」

「そうか。ありがとう。大事に使わせてもらうよ」


 ヴィクトリアはおじいさんに手作りのニット帽をあげていた。

 ヴィクトリアの手作りの品をもらったおじいさんは余程嬉しかったのか、「いい子だな」とその後何度もヴィクトリアの頭を撫でるのだった。


「これは腹巻?」

「ええ。そうです。私の手作りの腹巻ですよ。お姉ちゃん、お昼寝する時よくお腹を出して寝ていましたからね。風邪をひかないようにと思って、作ったんですよ」

「そう、まあ、ありがとうね」


 ヴィクトリアはセイレーンには手作りの腹巻をあげていた。

 確かにセイレーンの奴良く昼寝をしていたからな。ピッタリと言えばピッタリの品である。


 まあ、若い?女性が腹巻をもらって本当にうれしいかは分からないが、それでもヴィクトリアの心づくしの品には違いない。

 セイレーンはもらった腹巻を大事そうに手に取ると、大切そうにしまうのだった。


 これでプレゼントの贈呈式も終わり送別会も終了だ。


「それじゃあ、お兄ちゃん、私たちは帰るね」


 ここで妹たちは家へと帰り、残った俺たちはおじいさんやセイレーンと寝るまで雑談をして過ごしたのだった。


★★★


 翌日の昼頃、おじいさんたちは町を出て行った。

 俺達はおじいさんたちを見送りに待ちの城門まで見送りに行った。


「おじい様、お姉ちゃん。元気でいてくださいね」


 ヴィクトリアが最後にそうお見送りの言葉を言ったのに続いて、俺たちも、


「さようなら。お元気で」


と、別れの挨拶を言う。


 それに対しておじいさんたちも。


「世話になったな。それでは行くぞ」

「楽しかったわ。また来るわね」


 と、挨拶をして町を出ようとした。


 出ようとしたのだが、ここで何かを思い出したのか、おじいさんが最後にアドバイスをくれる。


「そうそう。私のオヤジのクローンについて話すのを忘れていたな。オヤジの奴、今予備のクローンに入っているわけだが、残りのクローンの数自体はそんなにないと思うぞ。私の目算では多分一体しかないと思うぞ」

「そうなのですか?」

「そうなのだ。まあ、クローン自体は何体か作れる可能性があるが、そのクローンには神の魂を入れるのだぞ。いくつもクローン体を作れるとしても、その中から神の魂を入れるのに耐えられるのは一体くらいしかできないと思うぞ」

「なるほど。そういうことですか」


 要はクローン体はたくさん作れたとしても、その中から神の魂を入れるだけの素質を持ったクローン体ができる可能性は当然低い。


 おじいさんはそう言いたいわけだ。


「そういう訳で、お前たちはオヤジのクローンを一体倒してその魂を封印すれば、それで任務終了という訳だ。ただ……」

「ただ?」

「ただ前回の時はオヤジの奴はクローン体は使ってこなかった。その点が気になる。ああ見えてもオヤジの奴はとてもずる賢いやつだからな、クローンの他にも策を弄しているかもしれない。オヤジを追いかけるのはいいが、その点は気を付けるのだぞ」

「はい、わかりました」

「うむ。では、頑張れよ。さらばだ」

「それじゃあ、またね」


 最後にそう言い残すと、おじいさんたちは町から出て行った。


 俺達は最後にそんなおじいさんたちにぺこりと頭を下げ見送った。

 そして、次に頭をあげた時にはもうおじいさんたちの姿は見えなかった。


★★★


 その日の夜、俺はベッドの中で考えた。


 さて、これで遺跡の封印はすべて完了した。

 残すはプラトゥーンのクローンを倒してその魂を封印するだけである。

 あと少しで仕事は全部終了し、嫁たちと平和に暮らせるだろう。


 プラトゥーンがどこにいるのか今のところ不明だが、多分神聖同盟の連中が絡んでいると思うので、今までお世話になった各国の人たちにでもお願いして、色々と探ってみるとしよう。

 とりあえずは神聖同盟の本部があると噂のヴァレンシュタイン王国から聞いてみるか。


 そんな風に今後の予定を練りながら、色々思案しているうちにいつの間にか朝になっていた。

 こうなってはもう寝られないので、俺はベッドから起き上がると、窓から町の景色を眺めながら今後の決意を込めてこうつぶやくのだった。


「さて!あと一息!頑張ってプラトゥーンの魂を封印し、嫁たちと平和な生活を送るぞ!」

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