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第559話~ナウル火山の遺跡 第八階層 地脈の遺跡 入口 神聖同盟、本当にゴキブリのようにしつこい奴らだ!~

 とうとう『ナウル火山の遺跡』の最終階層、第八階層へと来た。

 最終階層と言うだけあってどんなダンジョンが待ち受けているのだろうと思い、気合いを入れてこの階層へやって来たのだが。


「旦那様。ここって何と言うか……普通の洞窟エリアですね」

「そうだな。確かに普通の何の変哲もない洞窟だな」


 第八階層は普通の洞窟で特に仕掛けとかはなさそうだった。

 あまりにも何もないので拍子抜けする感じだった。


 本当にここが第八階層なのか?


 そう思った俺が、どういうことかとヴィクトリアのおじいさんに聞いてみると。


「仕掛け?この階層には特に目ぼしいものは用意していないな。ここには地脈の封印装置が置いてあるだけかな」

「そうなのですか?」

「うむ。そして、このまま真っすぐに進めば装置を置いてある部屋の入口がある。そのまま進むがよい」


 とのことだったので、その言葉に従い道に沿ってまっすぐ進んだ。

 十分ほど道なりに進むと。


「ホルストさん。扉がありますよ。ワタクシ、思うにあそこが地脈の装置のある部屋の入口じゃないでしょうか?」


 ヴィクトリアの言う通り進行方向上に扉があった。

 早速近寄って見て見ると。


「セイレーン様の紋章か……うん!ここで間違いないな!」


 扉にはセイレーンの紋章が描かれており、ここで間違いなさそうだった。

 ということで、とりあえず中へ入ろうとすると、ネイアが俺の肩を引っ張り、中へ入るのを止めてきた。


「ホルストさん。ちょっと待ってください。中から人の声が聞こえませんか?」

「人の声?……確かにそれらしい声が聞こえてくるな」


 ネイアの進言に従って扉に耳を当て中の様子を窺ってみると、確かに人の声が中から聞こえてきたのだった。

 しかもその人声はヒソヒソ話というものではなく、何と言うか儀式を執り行っているかのような感じだった。


「こんな所に人?一体誰が?」


 こんな海の底に人がいることに一瞬驚いた俺は思わず声をあげてしまったが、こんな場所にいる人間なんてあいつらしかいない。


「誰って……そんなの神聖同盟の連中に決まっているじゃない!となると激戦になるかもしれないよ。準備しようよ!」


 リネットのその言葉で我に返った俺はすぐに準備をすることにする。


★★★


「ヴィクトリア。いつものやつを頼むよ」

「ラジャーです!」


 俺の頼みを受け、ヴィクトリアが俺に近づいてくる。

 そして、俺の頭に手を伸ばして俺を引き寄せると、そのまま俺に口づけをしてくる。


「シンイショウカンプログラムヲキドウシマス」


 すると、いつもの声が俺の頭の中に響いて来て、俺の体が光り出し、『神意召喚』が発動する。

 そのまま俺は自分の魔法リストを確認する。


『神属性魔法』

『神強化+10』

『天火+10』

『天凍+10』

『天雷+10』

『天爆+10』

『天土+10』

『天風+10』

『天罰+10』

『神のオーラ+7』

『神獣召喚+9』

『神約+7』

『重力操作+10』

『魔法合成+10』

『地脈操作+8』

『空間操作+10』

『世界の知識+9』

『十戒+5』

『天地創造+3』


 新しい魔法は増えていないようだが、全体的に熟練度が上がっているようだ。

 まあ、これから始まるのは戦闘行為になるはずなので、攻撃魔法の熟練度が上がっているだけで十分だ。


 さて、これで準備は完了だ。

 さっさと神聖同盟の連中を倒して地脈の封印をしてしまうとしよう。


★★★


「行くぞ!」

「はい!」


 俺は仲間たちに一声声を掛けると、扉を開けて中に入って行く。


 なお、銀とホルスターは部屋の外に置いてきた。

 まあ、今回はターゲットが魔物ではないからな。

 子供に人間同士のいさかいを見せたくないので部屋の外に置いておくことにする。


「私に任せなさい。神の力を使ってでも子供たちに不快な思いはさせないわ」


 と、セイレーンが二人のことを請け負ってくれたので、任せておいてよいと思う。


「ホルスターと銀は大人しくしているんだぞ」

「「うん」」


 そうやって言い残して俺たちは部屋の中に入り、入り口の扉をぴしゃりと閉めた。

 これで準備万端である。


 それはともかく、中に入ると部屋の全貌が確認できた。


「結構広い部屋だな。ノースフォートレスの町の闘技場くらいの広さはあるかな。そして、部屋の奥にあるのは地脈の操作をするための装置かな?」


 部屋は思っていたよりも広く、戦闘するには十分な広さがあり、部屋の奥には地脈の封印装置らしきものが置かれていた。

 その部屋の中心部。そこで神聖同盟らしき連中が祭壇らしいものを築いていて、そこを中心に儀式らしきものを行っていた。


「相変わらず気持ち悪い連中ですね。それにどこにでもいてしつこいですね。ゲエです」


 ヴィクトリアの言葉通り、連中の儀式は相変わらず不気味で気持ち悪さを感じるものだった。

 まあ、いい年をした大人が、必死の形相で踊ったり、大声で呪文めいたものを唱えたりする姿は誰がどう見ても不気味だからな。


 それに、連中、こんな海の深くまで堂々と進入して来てやがる。

 後でヴィクトリアのおじいさんに聞いた話では、「オヤジの加護のせいだ」という事らしいが、本当どこの遺跡にもいて、ゴキブリのようにしつこい奴らである。


 本当気色が悪い連中だ。

 ヴィクトリアの気持ちもよくわかるというものである。


 それはさておき、俺たちの侵入に気がついた神聖同盟の連中が騒ぎ始め、俺たちに声を掛けて来る。


「貴様ら!我々の神聖な儀式に割り込んで来るとは何者だ!我々の邪魔をすることは許されんぞ!」


 邪神復活の儀式が神聖な儀式?ふざけるな!

 そんな風にふざけたことを言ってきた連中に、俺はこう言い返してやった。


「許さないだと?それはこっちのセリフだ。お前ら、邪神が復活したらこの世界の人々がどうなるのかわかっているのか?この世界が破滅してしまうんだぞ。世界が破滅するのを俺たちが見過ごすわけがないだろうが絶対阻止してやる!皆、行くぞ」


 そして、俺たちと神聖同盟の連中の戦いが始まる。

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