表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

623/779

閑話休題81~その頃の妹 妹、盛大に無駄遣いをしてしまう~

 皆様、こんにちは。

 レイラ・エレクトロンです。


 兄貴たちが潜水艇の修理ができるまで暇だということで旅行に行っていて、私たちも連れて行ってもらいました。

 今回はその時のお話です。


 結構長い旅行で、天空の塔へ行ったり、ご当主様のお孫さんのお披露目会へ行ったりと色々ありました。


 それで、その日は王都に滞在していました。

 本日、兄貴は忙しいらしくお義姉さんたちとデートへ行っています。

 兄嫁の一人のヴィクトリアの親戚のお姉さん、本当は叔母さんらしいのですがこう言わないと恐いことになるということはこの旅行中に散々注意されました、おじいさん、それにチビッ子たちは屋敷でのんびりするそうです。


 それで、残った私と仲間たちは暇な訳です。

 ということで、暇潰しに私は今から仲間たちと買い物へ行くことにしました。


 久しぶりに自分の買い物ができるのでとてもウキウキしています。

 軍資金も、この前ご当主様の依頼をこなした時に兄貴からお小遣いをもらえたのでバッチリあります。


 さて、それでは久しぶりの買い物を楽しむとしましょう。


★★★


「うわー。さすがは王都。おいしそうなお店がたくさんある」


 王都の商業区にやって来た私は、目の前に並んでいるおいしそうなデザートの山を見て興奮しっぱなしです。


 最近、金欠だった私は好きなように大好きなお菓子を食べていませんでした。

 旅行中は兄貴たちにおごってもらったこともありましたが、やはり自分のお小遣いがなかったので、皆が食べている中我慢することもありました。


 正直辛い日々でしたが、今の私には十分にお小遣いがあります。

 ということで、自分の思うようにデザートを食べられるという訳です。


 さて、それでは食べましょうか。


★★★


 その一時間後。


「う~ん。う~ん」


 私はトイレにこもって苦しんでいました。

 こうなった原因はただ一つ。食べ過ぎです。


 あれから私は屋台を巡って食べに食べました。


「ピザに串焼き。クレープにアイス。りんご飴。じゃんじゃん食べるよ!」


 そんな風にたくさんデザートの屋台を回ってたくさん食べました。


 え?デザートじゃないのも入っているって?

 いいじゃない。だって食べたかったんだもの!


 ……まあ、それはさておき、そんな風に食べ過ぎたせいでお腹が痛くなりトイレ行きという訳です。

 この前お茶の飲み過ぎで酷い目に遭ったばかりだというのに……本当、私って反省しない女だわ。

 とはいえ、今回は前回ほど症状がひどくはなく、三十分ほどトイレにこもった後、何とか現場に復帰が叶いました。


 トイレから出てきた私を仲間たちが心配してくれます。


「レイラ。お腹の調子はどう?」

「少しは良くなった?」

「ネイアさんの胃腸薬、飲む?」

「うん。大分調子が良くなったから大丈夫だと思う。それと薬は飲んどく」


 そういう仲間たちに返事をすると、私は胃腸薬を出してもらって飲みました。

 この胃腸薬この前も効果があったので、これで大丈夫だと思います。

 実際、それからしばらくすると、お腹がピーピーなっていたのも完全に収まりいつもの調子に戻ったしね。


 本当、私のことを心配して薬なんか持ち歩いてくれた仲間には感謝です。

 こんな感じで、今日一発目のイベントに失敗した私ですが、本番はこれからです。


 さて、それでは久しぶりの買い物を楽しみましょうか。


★★★


 久しぶりの屋台巡りで失敗した私ですが、買い物ではその反省を活かして、控えめに買い物をしていました。


 ただし、最初のうちだけは……です。


 最初は欲しかった物の内金額が安いものを選ぶようにしていたのですが、そのうちに。


「え?フレデリカ。その高いワンピース買っちゃうの?」

「うん。もうちょっとしたら、お見合いの件の話が決まるだろうから、良い服を用意しておきなさい、ってエリカさんに言われたんだ。だから、思い切ってお値段の高い服を買うよ」


 と、フレデリカが珍しく高級品を買っているのを見て、私の心のブレーキが少し外れたのを感じました。


 見るとマーガレットとベラも高級そうな服やバッグを買っています。

 聞いてみると、彼女たちも兄嫁にフレデリカと同じことを言われて高い商品を買っているみたいです。

 これで、私のブレーキが完全に壊れました。


「私も皆みたいに高い服やバッグが欲しい!」


 と、心に完全に火がつき、私はお小遣いをつぎ込み、高級品に手を出していくのでした。


★★★


 その一時間後、私は非常に後悔してしていた。


「お金、使い果たしちゃった」


 そう呟きながら、空になった財布をさかさまにしてお金が出てこないか試してみるが、出てくるのはホコリだけだった。

 折角兄貴からゲットしたお小遣いをあっさりと使い切ってしまったのだった。


 つい先日まで髪の毛を売るほどお金に困っていて、これからは真面目に生きて行こうと思っていたのに、あれから一か月も経たないうちに折角得た大金をあっさりと使い果たしてしまい、このザマであった。


 私の仲間たちも私と同じように高級品を買っていたが、あっちはきちんと予算を決めて買っていたのでお金を使い果たしたりせず、きちんとお小遣いが残っていた。


 なのに私ときたら……本当に情けない限りである。

 いや、情けないどころの騒ぎではない。

 こんなお金の使い方をしたのが兄嫁にバレたら、またどぎつい制裁を食らってしまう!


 そう考えたら、体がプルプルと小刻みに震えて止まらないのであった。


★★★


 その後も仲間たちとの王都観光は続いた。

 予定通りに闘技場へ行ったり、その他庭園見物を楽しんだりした。


 え?お前無一文のくせにお金はどうしたのかって?


 実は正直にお金が無くなったことを仲間に話すと。


「「「本当にレイラはしょうがないなあ」」」


 と、闘技場や庭園の見学料、それに食費なんかも支払ってくれたのだった。

 本当優しい仲間たちに感謝である。


 とはいえ、私は仲間たちほど王都散策を楽しめなかった。

 こんな状況が兄嫁にバレたら……そう考えると、怖くてたまらなかったからだ。

 だから仲間たちと一緒に闘技場で剣闘士の試合を見ながら必死にこう祈っていた。


 ああ、神様!もう二度と無駄遣いをしませんから、兄嫁が怒りませんように!


 もちろんそんな自分勝手な願いを神様が叶えてくれるはずがなく、この後無駄遣いがバレた私は兄嫁にきっちり締められるのであった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ