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第531話~夜のベッドルームでの一時 嫁たちと今後の相談をする~

 リネットだ。

 アタシたちは今エリカちゃんに誘われてホテルの美容マッサージ屋さんに来ていた。


「うん、ここのマッサージは疲れた体をよく癒してくれるね」


 ここのマッサージ屋さんは中々良かった。


「ああ、ここのマッサージ屋さんのオイルは滑らかでとても気持ちが良いですね。美容成分が体の中に染み込んできて、オイルで揉まれているだけでお肌がきれいになります」


 と、ヴィクトリアちゃんが気持ち良さで目をウルウルさせながら、体をよじってもっと揉んでくださいくださいと暗にマッサージ師さんにアピールするくらいには気持ちが良かった。

 それは他のみんなも同意見なようで。


「ここのオイルは上質の物を使用していますね。オイルの滑らかさもそうですが、香りも良いですよ」

「ここに漂うアロマの香り。気に入りました。この匂い叔母さんも好きそうだな。この旅行中にエルフの国にも行くそうだからお土産に買っていきたいなあ」

「ここのマッサージを受けたら百年の疲れも吹き飛びそうだわ。ソルセルリお姉ちゃんも連れてこようかな?」


 と、三人してご満悦な様子だった。


 というか、セイレーン様、百年の疲れとか、神様だと本当にその位の年月分の疲れがたまっているのかと思うとあまり笑えないんですが。


 それと、他の神様の名前を軽々しく口に出さないでください!

 マッサージ師さんは気付いていないみたいですが、今もヴィクトリアちゃんのお母さんの名前を出していましたよ。

 ここに万が一神様がいるなんてバレたら一大事なんですから、もう少し自重してください!


 とは思いつつも、セイレーン様も色々とあって疲れがたまっていて、それが癒せているのだから多少の油断は仕方がないのかな?


 そう考えるとセイレーン様に表立って文句を言う訳にも行かず、どうしようかなと悩んでいるうちに、マッサージの気持ち良さに負け、気がついたら寝てしまっていたアタシなのでした。


★★★


 ヴィクトリアです。


 レストランで食事をした後、美容マッサージで体をきれいにしてもらったワタクシたちはホルストさんの部屋に行くと作戦会議です。

 何でもワタクシのおじい様から聞いたことを話したいということなので、それを話すのと今後についての会議らしいです。


 ちなみに参加者は、ホルストさん、ワタクシ、エリカさん、リネットさん、ネイアさんの合計五人です。

 他のメンバーはというと、ホルスター君と銀ちゃんはおじい様とセイレーンお姉ちゃんに相手をしてもらっていますし、妹ちゃんたちのグループはワタクシたちと入れ替わりでマッサージ屋さんに入って行ってました。


 それで、会議に参加する女性メンバーは全員マッサージ屋さんから出てきてすぐにホルストさんの部屋に来たのでお肌はピチピチ、髪もつやつやの状態です。


 会議の第一声は、ホルストさんがそんなワタクシたちを褒めてくれることから始まりました。


「みんな、とてもきれいになったね」


 そうやってワタクシたちのことを手放しで褒めてくれました。

 そのホルストさんの言葉を聞いて、ワタクシたち全員心が舞い上がりました。


 だって、そうでしょう?

 愛する男性がいる女性にとって、その男性からの誉め言葉ほどうれしいものはないのですから。


 ホルストさんも最近はその辺を心得てきたのか、さらに言葉を続けます。


「みんなのことを触ってもいいかな?」


 そんなことを言いながら、ワタクシたちの頭と頬を、一人一人丁寧に撫でてくれます。

 これもワタクシたちには好感触でした。

 だって愛する人に体を触られるのってすごく興奮するんですもの。

 そんなワタクシたちを見て、ホルストさんも若干興奮したのか、顔が火照っていますし。


 こんな感じで気分が最高潮になったワタクシたちは、しばらく余韻に浸り、ホルストさんと一緒にいられることの幸せを感じます。


 そして、十分に時間が経ってワタクシたちの気分が落ち着いたのを見計らって、ホルストさんが口を開きました。


★★★


 マッサージから帰ってきた嫁たちを見て、何だか無性に嫁たちをかわいがりたくなった俺は、本格的な会議をする前に嫁たちを愛でておくことにした。


「みんな、とてもきれいになったね」

「みんなのことを触ってもいいかな?」


 そうやって嫁たちを褒めつつ、嫁たちに触りたいと要求するとあっさりと触らせてくれたので、遠慮なく触っておく。


 うん、やはりうちの嫁たちは皆触り心地がいいな!

 嫁たちの触り心地に感動した俺はすっかり興奮してしまった。

 見ると、俺に触られた嫁たちも興奮したのか上気して顔を赤くした。


 大事な話をするのに少しやり過ぎたか?


 そう思った俺は少し待つことにする。

 そして、時間が経ちお互いに落ち着いたところで口を開くのだった。


★★★


「それじゃあ、ヴィクトリアのおじいさんに聞いたことを話していくぞ」


 気持ちが落ち着いた俺は、ヴィクトリアのおじいさんから聞いたことを嫁たちに話した。


 プラトゥーンの魂とアルキメデスの鍵の関係。

 かつてプラトゥーンを封じ込めた勇者とヒッグス一族の関係。

 地脈さえ封じればプラトゥーンの魂も簡単に封じ込められそうなこと。

 ただし、執念深くてずる賢いプラトゥーンは何か企んでいる可能性が高いこと。

 そして、何かあった時には天空の塔を使え。


 そんな内容のことを手短に話した。


「「「「う~ん」」」」


 その話を聞いた嫁たちが困ったような顔になる。

 多分、嫁たちも俺と同じでどう対応したらよいのかわからないのだと思う。


 ということで、みんなしてしばらく黙ったままだったのだが、そのうちにヴィクトリアが口を開いてこんなことを言い始めた。


「プラトゥーンが何を企んでいるかなんて気にしてもしょうがないんじゃないんですか」

「気にしてもしょうがないって……お前、そんな無責任なことを言うなよ」


 気にしてもしょうがない。


 そんなことを言うヴィクトリアを俺はたしなめようとしたが、それに対してヴィクトリアはこう反論してくるのだった。


「だって、あの『神々の王』と呼ばれる知恵者であるおじい様が確証を持てない状況なのですよ。ワタクシたちが悩んだところで解決するものではないですよ」

「確かにそうだ。ヴィクトリアのおじいさんにわからないものが俺たちにわかるわけがないな」


 これはヴィクトリアの言う通りではあった。

 最高神であるヴィクトリアのおじいさんにわからないものが俺たちにわかるわけがなかった。


 このヴィクトリアの意見には他の嫁たちも同意のようで、ウンウンと頷き合っていた。

 その様子を見てヴィクトリアが続ける。


「それにですね……」

「それに、なんだ?」

「プラトゥーンはワタクシのひいおじい様であり、セイレーンお姉ちゃんのおじい様な訳ですよ」

「それがどうしたんだ?」

「ほら、ワタクシもセイレーンお姉ちゃんも結構ポカするじゃないですか。そんな二人と血のつながりがあるプラトゥーンがいくら計画を立てたところで、抜けていて失敗する可能性もおおいにあると思うんです」


 確かに言われればそんな気がしないでもなかった。


 ヴィクトリアとセイレーン、子孫に二人も抜けたのがいるということはプラトゥーンもどこか脇が甘い可能性がある。

 そして、その確率は決して低くはないような気がした。


 そう考えたら何だか気が楽になって来た。


 ついでに、ヴィクトリアに似たプラトゥーンを想像してしまうと、「クスッ」と、思わず笑みまでこぼれてしまった。

 それは他の嫁たちも同じ思いだったようで、全員がクスクスと笑っていた。


 それを見て、ヴィクトリアがぷくっと頬を膨らませて怒ってみせる。


「ホルストさんたち、プラトゥーンがワタクシに似ているかもしれないからと言って笑うのは、さすがにワタクシに対して失礼ではないですか!」

「悪い、悪い。でも、お前に似たプラトゥーンなんて想像したらおかしくなってしまってな。つい……」

「本当にしょうがない人たちですね。まあ、今回は許してあげます。でも、これで悩んでも仕方がないということが分かりましたか?」

「ああ、分かったよ。確かに悩んでも仕方がなさそうだ。ということで、まずは今まで通り遺跡の封印をきっちりとすることにしようか。みんなもそれでいいな?」

「「「「はい」」」」


 ということで、会議の結論としては、悩んでも仕方がないのでこれまで通り遺跡の封印を頑張ろうということで落ち着いたのだった。


 この結論で俺は良かったと思った。

 プラトゥーンがどんな手段をとって来ても俺たちにはやってこられたことに対してやり返すしか手段はないのだから。


 そう単純に考えるしかやり方がないとわかり気が楽になった俺たちはヴィクトリアにとても感謝した。

 お前のそういうあまり悩まないで行動するところに今日は救われたよ。


 そう思った俺たちは、旅行の間中ヴィクトリアに甘い顔をし続けることになってしまったのだった。


 ちょっと甘やかし過ぎたかな?

 そう思ったりもしたが、たまにはいいやと思い、ヴィクトリアを甘やかしつつもヴィクトリアや他の嫁たちの思い出作りにいそしみ、来る海底火山の遺跡への挑戦に向けて英気を養うのだった。

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