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第510話~大海溝の遺跡 地下4階暴風地獄風ダンジョン 罠だらけの宝箱エリア~

 一晩休憩した後、休憩スペースを出て『大海溝の遺跡』の地下四階へと進入した。


「な、何だこの風は!気を抜くと体が吹き飛ばされそうだ」


 地下四階は暴風が吹き荒れていて、力を抜けばすぐにでも飛ばされそうな感じだった。


 俺は急いでホルスターと銀を抱き上げると、吹き飛ばされないようにギュッと抱きしめた。

 ホルスターと銀も突然の風が恐かったのか、俺にしがみついて来て離れようとしなかった。

 嫁たちも吹き飛ばされないように必死に踏ん張っている。


 そんな俺たちを見て、おじいさんが俺たちにこの場所の説明をしてくれる。


「ここは『暴風地獄風ダンジョン』。ここは一年中強風が吹き荒れ罪人共を吹き飛ばす暴風地獄を再現した場所だ」


 『暴風地獄風ダンジョン』。確かにここはその名にふさわしいダンジョンだった。


★★★


 ネイアです。


 クリント様のお話によると、ここは『暴風地獄風ダンジョン』ということらしいです。

 その上で、ここのダンジョンには血の池が至る所にあり、クリント様のお話によると、この地獄に落ちた亡者は風によって池に落ち沈められるのだそうです。


 もっともここに亡者の影は見えません。

 本来ならここの地獄には肉欲の罪を犯した者と憤怒者が来るらしいのですが、ここはあくまで暴風地獄風ダンジョン。

 強い風が吹いていますが、それにさえ気を付けていれば血の池に落ちることもありません。


 とはいえ、その風が一番の問題なのでまずはそこからですね。


★★★


 ここの暴風対策についてはヴィクトリアさんが何とかしてくれました。


「ここはワタクシに任せてください。『防御結界』。『精霊召喚 風の精霊』」


 ヴィクトリアさんが私たちの周囲に『防御結界』の魔法を使って風をシャットダウンします。

 これで暴風が私たちまで届かなくなり、安心して進めるようになりました。


 ただこれだけではヴィクトリアさんの魔力消費が激しいので風の精霊を使って周囲の風を弱めて、防御結界の強度が弱くても大丈夫なように手配します。


 風の精霊の力ではここの風を消すことまではできませんでした。

 まあ、ここの風は地獄の風を利用していますからね。

 風の精霊と言えども完全に操ることはできないようです。


 さて、風も完璧にではないにせよ一応どうにかなりましたし、先へ進みましょう。


★★★


 ここのダンジョンには今までのダンジョンと異なり財宝がありました。

 所々に宝箱が置いていたり、貴重な鉱石や宝石が生えていたりします。


 こんな地獄風ダンジョンに宝箱や鉱石?明らかに怪しすぎる!

 私などはそう思ったのですが、まあこの前行ったルーナ様がお作りになられたダンジョンにもお宝はありましたから、これもクリント様たちの心づかいかもしれません。


 そう思った私たちは一応宝箱を開けてみることにします。

 もちろん検査してから開けます。


「大丈夫なようですね」


 エリカさんがそうやって魔法で検査してみたら大丈夫そうだったので、今回はヴィクトリアさんが開けることになりました。


「行きますよ!」


 宝箱が開けられるとなったヴィクトリアさんは喜び勇んで開けます。

 すると。


「これは……きれいな青色をしたサファイアのネックレスですね。とてもきれいですね」


 出てきたのはサファイアのネックレスでした。

 とても青く輝いていてとてもきれいでした。


 ヴィクトリアさんが喜んでいるのを見て、クリント様も喜んでいます。


「そうか。ヴィクトリアはサファイアのネックレスを手に入れたのか。だったら、それはおじい様からのプレゼントだと思って大事にしなさい」


 そうやってネックレスを自分からのプレゼントということにしてヴィクトリアさんの物にしようとしています。


「おじい様、お気持ちは嬉しいのですが、冒険で見つけたお宝は皆の物なので……」


 これに対してヴィクトリアさんは断ろうとしましたが。


「いいから、その宝石はあなたの物にしてしまいなさい」

「そうだよ。ヴィクトリアちゃん」

「私もその宝石はヴィクトリアさんによく似合うと思いますよ」


 皆クリント様がヴィクトリアさんが大事なのを知っていますので、ここはその気持ちを思ってネックレスはヴィクトリアさんの物で良いと言うのでした。


「わかりました。みなさんがそうおっしゃるのならそうします」


 ヴィクトリアさんも皆の気持ちを理解してくれたようで了承しました。

 これでサファイアの宝石はヴィクトリア様の物になりました。


 こんな感じで宝箱を開けながら、私たちは先へ進むのでした。


★★★


 それは幾つ目の宝箱だったでしょうか。

 その宝箱を開けたのはホルストさんでした。


 その宝箱は検査済みで、最初はヴィクトリアさんが開ける予定でした。

 ただその時、ホルストさんは嫌な予感がしたらしく「今回は俺が開ける」と言って、開けました。


 すると。


「ウガアアア」


 突然宝箱から巨大な歯と舌が出てきてホルストさんに襲い掛かって来たのです。

 どうやら宝箱はミミックだったようです。


 ただ、元々怪しんでいたホルストさんは警戒していたのでさっと身をかわすと。


「うりゃ!」


 と、一撃でミミックを破壊してしまいました。


 さすがはホルストさんです。

 見事な腕前です!

 その雄姿を見て、私、ホルストさんに惚れ直してしまいました!


 ……って、それは今はどうでも良いですね。


 この宝箱は確かエリカさんの魔法で検査済みのはず。

 なのに魔物だったというのはどういう事でしょうか?


 ホルストさんもそう思ったらしくクリント様にどういう事かと聞きます。


「フフフ。ようやくこの階層の試練に気がついたか。さあ、頑張ってこの階の『知恵の試練』をクリアしてみせよ」


 すると、クリント様はそうお答えになったのでした。


★★★


 『知恵の試練』?何だそれは?


 そう思った俺はもう一度おじいさんに聞いてみることにする。


「『知恵の試練』ですか?」

「その通りだ。この階層の扉には封印が施されている。それに必要な鍵がこの階層にある無数の宝箱の中に隠されている。それを見事見つけ出してみよ!」


 おじいさんの話を聞いた俺は本当かよ、と思った。


 今エリカの魔法に引っかからなかった宝箱が出現したことで、俺は宝箱を開けるのはもうやめようと思ったところだった。

 それなのに宝箱から鍵を探せだって?


 正直俺はどうすればよいか、途方に暮れてしまった。


 と、ここでセイレーンがヒントをくれた。


「お父様。ここで試練を与えるのならヒントを与えないとダメですよ。それがル-ルなのですから」

「そうなのですか。なら是非教えてください」

「いいわよ。『海竜の右目を探せ!』。それがここの鍵を探すためのヒントよ」

「『海竜の右目を探せ!』ですか。わかりました。やってみます」


 『海竜の右目を探せ!』。


 よくわからないヒントであったが、これしかヒントがないのだからこれでやるしかない。

 俺はない頭を使って全力で考えるのであった。

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