【コント】異世界転生
コント「異世界転生」
天使:ボケ
男:ツッコミ
男「あれ、ここはどこだ?」
天使「気がついたんですね」
男「あなたは?」
天使「私は天使です。残念ですがあなたは死にました」
男「なるほど、白衣の天使さんかな? 面白い冗談ですね」
天使「私は冗談が嫌いです」
男「その割には不謹慎な冗談が聞こえたんだけど!?」
天使「ちなみにあなたのことはもっと嫌いです」
男「なんで!? 俺何かした?」
天使「冗談はさておき、あなたにはこれから異世界に転生してもらいます」
男「冗談は嫌いなんじゃないの!? 飛ばしすぎで異世界転生にツッコむ暇がないんだけど!?」
天使「天使ですから飛びもしますよ。変なことを言う人ですね」
男「……さっきからどうも会話噛み合わねえな?」
天使「あなたのせいですよ。死んだときに頭でも打ったんじゃないですか?」
男「それが意識を失う前のことをさっぱり思い出せないんだよなあ。俺になにがあったんですか?」
天使「転んで頭を打ちました」
男「やっぱり打ってたんかい! それだけですか? ほかには?」
天使「バナナの皮で」
男「バナナの皮で滑る状況なんかマリカーでしか見たことないけど!?」
天使「じゃあ、みっともなく転びました」
男「じゃあって何!? ていうか俺の最期ってそんなにみっともなかった!?」
天使「もう笑っちゃいましたよ」
男「人の死に際で笑わないでくれる?」
天使「そんな調子で異世界でやっていけるのかと思いましたね」
男「そんな奴転生させてどうするの!?」
天使「それは自分で考えてください」
男「ちょっと無責任すぎない?」
天使「仕方ないですね。情けないあなたには転生者として特殊なスキルを授けましょう」
男「そういうの待ってた! どんなのがあるの?」
天使「バナナの皮で転ばなくなるスキルなんてどうですか?」
男「いらねーよ! なんだそのしょぼいスキル! そこまでバナナの皮にトラウマねーよ!」
天使「コロバナーナ、だめですか?」
男「コロバナーナってなんだよ! そんなの役に立つわけないし、スキル名ダサすぎだろ!」
天使「コロバナーナでもないよりはましだと思いますけど」
男「コロバナーナかスキルなしの二択なの? 他にないのかよ!」
天使「そこになかったらないですね」
男「そこってどこだよ! 百均の店員か」
天使「いるんですか? いらないんですか?」
男「じゃあコロバナーナでいいよ、もう」
天使「コロバナーナを習得するには、このバナナ食べてコロバナーナと叫んでください」
男「スキルってバナナ食って習得するもんなの!?」
天使「コロバナーナを習得するには……」
男「わかったわかった! 食えばいいんだろ! ていうかコロバナーナって言わせたいだけだろ……(バナナを食べる)はい、コロバナーナ!」
天使「どこか恥ずかしいところないですかー?」
男「うるせえな、わかってて聞いてるだろ! スキル名を叫ぶところだな」
天使「でしょうね」
男「でしょうねじゃねえし。答えて損したわ」
天使「それでは、あなたはこれから第二の人生を歩み始めます。覚悟は良いですか?」
男「あー……もういいや。ちょっと不安だけどさっさとやってくれ!」
(ドアの音)
天使「先生、患者が目を覚ましました!」
男「やっぱり生きてるんかい! 付き合ってられんわ」
天使「あ、そこにはさっき食べたバナナの皮が」
男「コロバナーナ!」
男・天使「「役に立った!」」
どうも、ありがとうございました。