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サーカス部に勧誘ですの!

 目を開けると、空いっぱいに広がる桜の花びら。

 ここクラウド女学院では、部活動勧誘期間の初日を迎えていた。

「あら、新入生さまですの?」

 部長である私は努めて優しい先輩であるよう振る舞った。だって、初めての後輩だから。

 クラウド女学院サーカス部。それは、中等部一年だった去年の私が作った部活。代々サーカス屋さんである家業を継ぐため、当初は部活動に入らないつもりでいた。しかし、学校の規定で全生徒部活動に参加しなければならないという壁が立ちはだかったのだ。

 すぐさま部活動と認められる部員5人を集め、この大きな壁を難なくクリアした。因みに私以外の4人は幽霊部員である。

 そんな歴史のあるサーカス部に、見学に来てくれた新入生。このチャンスを逃すわけにはいかない。

「サーカス部では、サーカス初心者でも大丈夫。基礎からこのわたくしが教えて差し上げますわ。」

 優しい先輩である私は、新入生のために部室を案内した。

「すごい!すごいです!うわぁっ!ライオンさんだぁ!」

 掴みはいい感じ。是非このまま入部していただきたい。

「あ!ゾウさんもいる!可愛い〜!」

 そのとき、彼女の手が、エビゾウに触れてしまった。

「っ危ないっ!!」

 エビゾウはサーカス部で飼育する動物たちの中でもひときわ気性の荒い子であった。彼女を庇った私の記憶は、ここで途絶えている。

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