3/36
大会の後に
颯人は嬉しかった。
いままでの努力が実ったと思ったからだ。
もちろん、浩二もうれしそうにしていた。
表彰の後浩二と颯人は話していた。
颯人は「お互い同じタイムで全国か、これも何かの縁なのかもな」それに浩二は、「そうだな全国では絶対に負けない!」と言った。
ますます気合が入った。
話し終えた後颯人は好きな女の子柳沢由美のところへ向かっていた。
浩二も同じところに向かっていた。
途中で颯人が浩二に気がつきどこに行くのかと聞いた。
すると浩二は、由美のところへ行くと答えた。
俺は今から告白しに行くとも言った。
颯人は大きな衝撃を受けた。
好きな女の子までも浩二と一緒なのかと思った。
颯人は「俺も由美に告白しに行く」と言うと、浩二は「恋愛でもライバルなのか」と言って笑った。
笑っていたかと思うと浩二が急に話し始めた。
「全国で速かった方が由美に告白しよう」と言った。
颯人は絶対に勝ち取ると言った。
この勝負は負けた方が由美から手を引かねばならないということを示していた。