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外見

 シンに言われるがまま、店の階段の横にあるポッドに入る。そして、装備画面でインナーを選択する。すると、選択肢が出たので、ワンピース(白)を選択した。身体から青白い光が出てきてみるみるうちに冒険者の服がワンピース(白)に変わった。少々驚いて突っ立ていると、ノックが聞こえて、


 「もう、終わったか?」


 と、シンがたずねてきたので、


 「はい、終わりましたよ。」


 と、答えてポッドから出る。出たところにシンがいて、何故か首を上下に振って納得していた。意味が分からなかったので、


 「なんで頷いているんですか?」


 と、聞いてみた。するとシンは、


 「ちょっと、スクショしていいか?そしたらわかるから。」


 といいだしたので、よく分からないが了承する。しかもなぜかポーズをとれと言われ余計に困惑してしまう。言われるがままにポーズをとってみる。すると、またもや頷きだした。しばらくして、


 「まあ、こんなもんかな。もう動いても大丈夫だぞ。」


 と言われたので、肩の力を抜く、そして、尋ねる。


 「なんで、こんなことしたんですか?」


 シンは無言で手を動かしているので、とりあえず待ってみることにした。しばらくして、


 「これを見てもコマチちゃんは何故?といえるかな?」


 その言葉と同時にとあるスクリーンショットが送られてきた。おそるおそる、その送られてきた。スクリーンショットを見てみる。そこには、白のワンピースを着た少女が写っていた。どんな少女かというと、身長はだいたい160センチよりちょっと上くらいで、髪の色はエメラルドグリーン瞳の色はライトブルーで、髪は腰の辺りまであるロングでスクリーンショットであるにもかかわらず、周りには、キラキラと輝く何かが見えそうなくらいの美少女がいた。なぜか嫌な予感しかしないが、おそるおそる尋ねる。


 「えっと、これはどちら様でしょうか?」


 すると、急にシンがニヤニヤして、


 「それはだなぁ~、コマチちゃんだぜ!!」


 と言いながら、グーサインをした。私は、とっさに、


 「いや~~~~~~~!!」


 と、叫んでしまっていた。そして、息が切れるような感覚がしたので、叫ぶのをやめて、ただ力なく壁にもたれかかって、沈黙してしまった。放心状態になっていると、シンが、


 「コマチちゃん、あきらめるしかないぞ、それはコマチちゃんがキャラ作成のときにおまかせを選択した結果なんだよ。」


 といったので、


 「どういうことなんですか?」


 我に返って尋ねると、


 「これは、テスター上がりの一部しか知らない情報なんだけどな、、、キャラクター作成のときにおまかせを選択すると、現実の自分と似たような体格になって髪と瞳の色はランダムで決まるんだよ。逆に、細かい設定をいじると、体格や髪形は自由なんだが、髪と瞳の色は確定で暗い色になっちまうんだよ。」

 「そうなんですか、、、でもなんで運営はその情報を開示しないんですか?」

 「もっともな質問だが、この情報を開示すると、現実のほうにも色々と厄介なことがおきちまうんだよなぁ。」

 「厄介なこと?」


 「それはな、現実の顔がばれちまう危険性があるんだよ。まあ、運営もそれをわかっているからだと思うが、おまかせを選択しても、基本的には暗い色しか出ないようにしてるんだよ。それを考えると、コマチちゃんの両方明るい色ってのは、物凄く低い確立なんだよ。」

 「なるほど、だから目立っていたというわけですか、、、」

 「まあ、それを抜きにしてもコマチちゃんは美少女だからな、ギルドにおいてのよく言えば(看板娘)悪く言えば(マスコット)になる可能性が高かったわけ。しかも、初心者プレイヤーときた、これをとらない手はないってな、面倒なことになるからその前に、インナーをプレイヤーメイドに変えておいてテスター上がりって偽るってわけよ。」

 「なるほど、そんな理由だったんですね。でもなんでワンピース?」

 「そんなもん、いい素材は使わないのは勿体無いからに決まってんだろ!!」

 「本当はそっちが目的なのでは、、、」


 そんなやりとりをしつつ私は後悔するのであった。

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