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魔法の才能  作者: 35
99/205

多数決

「あっ、声が出るようになったじゃない」

控え室の1つに逃げると声が出るようになる。

「ある程度距離をとるとしゃべれるようにはなるんですね、魔法は使えないですけど」

聡美が魔法を詠唱しようとするが使用ができない。

「……、あの魔法が強すぎるわ……」


「あれは、魔法沈黙マジックサイレントだ。しゃべらせない効果はどうやら副作用みたいなもので、効力は弱いみたいだ。杖で使っていたということは、優秀な第3種魔法使いがバックについている可能性もある。これではさっきの沙理の魔法もうかつに使えない。あのレベルの魔法がたくさんあるとは思えないけど、予測が立てられない」


「それにしても……、岡田さんを見捨ててしまうなんて、本当に悪いことをしてしまったわ」

聡美は逃げるのに手一杯で、真澄を見捨ててしまったことをとても悔いていた。

「本当にすみません。私がしっかり逃げられなかったから、悪いんですよ」

「そんなことはない……、って何でいるんですか!?」

真澄が真横にいたため、少し送れて聡美が反応する。

「さっきからいたじゃない」

「……、目が悪いのかしら……」

「だって明らかにこの部屋に入ったとき4人しかいなかったですし……」

聡美は動揺する。

聡美は逃げながらも、明らかに逃げ遅れて真澄が捕まっていたのを視認していたため、見逃しではない。

だとすれば考えられるのは、魔法を使ったことになるが、今魔法を使える魔法使いは全員魔法沈黙を受けているはずなので、それはできないはずなのである。


「まさか……」

聡美はおそるおそる秋大を見る。

「お、俺じゃないぞ」

否定する秋大の左腕には白く光り輝く槍、右手には黒いオーラを撒き散らす斧を持っていた。

「そ、そうだねー、秋ちゃんなわけないじゃないじゃない~」

「……、不思議ね…………、…………な、何があったのかし……ら」

明治と沙理も否定する。

5人いて3人が否定しているのだから多数決で秋大ではない。

「いやいや、角田先輩が何かしたんでしょう」

多数決などこの場合は意味がなかった。

「た、助けてもらったのは感謝してますけど、いったいそれは……」


真澄も聡美も驚いていた。

彼女たちは第2種魔法使いの武器を多く見てきたが、秋大の持っている武器は見たことがなかった。



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