危険なもの
「秋大先輩って、魔法道具以外も作ってたんですか!?」
「角田さんって、第3種魔法使いだったんですね。この中で1番落ち着いていましたから、実力者だと思いましたよ」
2人が違う反応で驚く。
「今ある程度魔封石に対抗できる道具がいくつかあるのは知ってる?」
魔封石は警察が使う道具で、一般には出回らないが、半魔封石のような模造品は多く出回っている。
そういった道具に魔法をかけたり、拘束してから半魔封石を使えば、ほとんど魔封石と同じような効果を示すことができる。
そのため、魔法使いの護身用に魔封石の効果を無効にできる道具がいくつか作られている。
しかし、魔封石に完全に対抗できる道具はこちらも警察にのみ出回り、半魔封石などの模造品にのみ、対抗できるいる道具が市販されていた。
「もちろん、魔封石に対抗できる道具が市販されちゃうとまずいから、本物の魔封石に対抗できる道具も警察にしか出回ってない。でも俺は作り方を偶然見つけてしまったんだ」
「魔法を封じる石を使って道具が作れないかと実験してたんだけど、どれも魔法の効果を打ち消してだめにしてしまったんだ。それで、違う種類の半魔封石を適当に組み合わせて魔法の道具を作ったら、本来より威力の高くなる道具が作れたんだ。魔法効果を打ち消してたんだけど、魔封石同士で効果を打ち消したら、そのお互いに魔法を打ち消しあったら、魔法の効果を消さずに、効力を上げる道具ができたんだ。魔法石の効果を受けて初めて効果が出る道具ではあるけど」
「それはすごいのを作りましたね」
「警察に提供すれば、相当評判を受けるんじゃないんですか?」
「秋ちゃんはね。目立つの嫌いなんだよ」
「……、自分の好きな道具を作るのが好きなのよ。目立つといろいろ制約ができて不自由なことが多くなるのよ……」
「それもあるけど、こんなの公開したら、ものすごく危険だと思うんだよ。ただ封じるだけじゃなくて、効果を増大させるんだ。その上がり幅も今3人ともばらばらだっただろう。いまいち統一できてないから、ものすごく増大させて術者に悪影響を与えてはいけないし」
「……、なにより、私がまずいものね……」
「何で会長がまずいんですか?」
「沙理の首に巻いているチョーカーはこの道具の応用なんだ。沙理の強大すぎる魔法を押さえ込んで蓄積できる道具で、特定の手順を踏まずに適当にはずすと、蓄積した魔力が一気に開放されるようになっているんだ」
ついでに沙理の秘密も分かった。そして、1個人がつくる道具としては異常なクォリティであった。




