封じるものを封じるもの
「よし、解析完了だ」
そういって、パソコンから手を離して、鞄から腕輪を3つ取りだす。腕輪にはコードを通せるところがあり、パソコンからデータを腕輪に送る。
「秋ちゃん、やっぱりあれを使うの? 危険じゃない?」
「仕方がないからな」
「……、これが公になれば、今までみたいに好きにはできないわよ……」
『よし! ドアが開きそうだぞ』
「な、なにか手立てがあるんでしたらすぐにやりましょうよ」
ドアが開けられそうになったため、真澄が焦って言う。
「とりあえず、明治、飯田さん、岡田さん、この腕輪をつけて」
ドカッ!
ドアが壊され数人が入り込んでいく。
『魔法使いが3人いる! 魔封石をつけろ!』
特に大きな抵抗もなく、明治と沙理は魔封石をつけられる。
『よし。このまま全員拘束しろ!』
「そうはいかないよ! 永久凍土じゃない」
前のほうにいた侵入者が2人ほどの足元が凍りつく。
『魔封石を無視しただと! あいつを撃つぞ!』
明治に向かって銃が撃たれるが、沙理が前に出てきて代わりに銃を受ける。
「……、そうはいかないわよ、完全黒体……」
沙理の全身が真っ黒になり、それに弾が吸い込まれる。
「なにをしてるのよ! 火炎球」
沙理が攻められたのを見て、聡美が思わず技を放つ。
『ぐわぁぁぁ!』
火が炸裂して、相手を焼く。
「魔法が使える!? 空圧投擲」
最後に真澄の使った技で、相手が全員吹き飛んでいく。
『た、高ノ宮様に報告だ! 逃げるぞ』
「よし、撃退に成功したな」
「このあとどうするかが問題じゃない」
「……私の技で、スタジアムの状況が把握できるわ……」
「ちょ、ちょっと待って」
「私も待ってほしいわ」
襲撃を避けて3人が普通に話していると、沙理と真澄が相談を切って話しかける。
「いったいこの腕輪は何なんですか?」
「私も急に魔法が使えるようになりました。どうしてですか? しかもいつもよりも技が強かったんですよ」
「この腕輪について説明してもいいけど、絶対に他言無用でお願いできるか?」
「分かったわ」
「私もいいです、それよりも気になって仕方ないんです」
「これは『魔封石封腕輪』です。まだ開発途中で安全性の確証はまだない」
秋大のいった腕輪の名前は、一般的に市販されている魔法道具ではなく、名前を聞いたことはないものであった。




