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魔法の才能  作者: 35
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異変

『インタビューをお願いします!』

『勝てた要因を一言!』

『今度独占インタビューを』

「はいはい、ちょっと休憩しますので、インタビューは後々に」


マスコミに捕まりそうになった沙理を連れて秋大は控え室に入る。

「おめでとう。でも大変そうじゃない」

控え室の鍵を閉じて、明治の横に沙理を座らせる。


「……はぁ、今日は疲れたからもう休みたいのに……」

「優勝しちゃったからね。しかも倒したメンバーも強かったし当然じゃない」

「去年4位でもめいじは結構インタビューもらってたしな」

「とりあえず今日はインタビューに答えないと帰れないんじゃない?」

「……優勝したことを今後悔しているわ……」

こういった大会で優勝した場合本来はもっと喜ぶものであるが、彼女がほしいのは名誉よりも400万である。井上を倒したこともあり、優勝したこと自体はそこまで愛着はないのである。


「まぁこのインタビューに答えたり、テレビに出たりすればまた収入が増えるし、1ヶ月くらい我慢すれば、楽になる。東魔法学校の名誉の問題もあるし、きちんと答えてくれ」

「……秋大がそこまでいうなら。その間きちんとフォローしてね……」

「了解。ちょっと休憩したら話を聞いてこよう」



『いや~、楽しかったね』

『見ごたえがあった。帰ったらまた見直さなくてはいけないね』


スタジアムにいる観客が帰り支度を始める。

「私も帰ろっと、来年がんばらなくちゃ」

聡美も帰宅しようと席を立つ。

ずっと試合の余韻に浸っていたため、ほかの人よりも席を立つのが明らかに遅れた。


『あれ? 入り口のドアが開かない?』

『どうしたんだろう。この後用事があるのに』

『係の人に頼んでよ!』


そのころ入り口では、ドアがどうしても開かず、騒動になっていた。


「あれ? 混んでるわ。待つの面倒くさいな~。先輩たちの控え室にいって話をしてこよっと」

聡美は後ろのほうにいたため、ただ混雑しているだけだと思い、入り口で待たず、沙理達の方に向かっていった。


「失礼します~。ちょっとどいてください!」

聡美は群がるマスコミを力ずくで押しのけて、鍵も無理やり開けて控え室に入る。


「何やってるの!? 鍵かかってたじゃない」

「開いたからいいのよ」

「出番なかったからイライラしてるんじゃないの?」

「誰が出番なかったのよ。それはどこから見た話よ」

「……久々に脳筋感を見せる挙動をしたわね……」

「会長に言われたのは初めてですけどね」

「鍵が開いちゃった以上は行くしかないね。あきらめてインタビューされてこようか」

「……分かったわ。行きましょう」


そういって沙理は立ち上がりインタビューに答えるため、部屋の外に出ようとした。 






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