第2試合1ラウンド 防戦
『豪雪地帯と発電所のフィールドで始まりました』
『山本選手は1回戦と異なり距離をあけていますね』
『1回戦は完全な奇襲でしたし、予選でも山本選手は豊本選手との対戦がありますからね』
『逆に豊本選手も距離をあけています。菊池さん、豊本選手としては1回戦が長期戦になったことを考えると、短期決戦がしやすい接近戦を挑むと思われましたが?』
『速攻勝負は山本選手に読まれる可能性もありますし、スピードで上回る山本選手を近くにおいてしまうと、死角に入られてしまう可能性もあります。遠くから動きを見れる遠距離戦のほうがよいとの判断でしょう』
『山本選手動きがすばやい! 姿が何人にも見えるほどの速さです』
『あれは動作権限です。電気信号による脳の制御機能を押さえ込んで、自らの動きの制限を自分の思い通りにできる技です。行動そのものは単純化されますが、攻撃力、すばやさは飛躍的ないあがります』
『確かに動きは早いですが、斜めに動いたりフェイントをかける動きはできていないのようですね。あの速さは並みの選手には厳しいですが、豊本選手はデフェンスも上手ですから大丈夫でしょう』
『おっと、豊本選手の動きが明らかに鈍いです! 足元もおぼつかないです! 攻撃を受けたような形跡もありませんが』
『信号操作です! これは先ほどの動作権限の効果を相手に与える技です』
『電気信号で脳を揺らされて軽い脳震盪になる上に、行動を麻痺させられるんですね。これを不意打ちで受けてしまったことで、若森選手は対応できずに倒れてしまったのでしょう。あまりにも鮮やかで早すぎたためにオーロラビジョンに技名すら映りませんでした!』
『これが彼が謎だらけと言われている所以です。相手が実力者でない限り彼とあたった選手は何をされたかわからず、見ている人も何をしているのかが理解できないのです』
『しかし、豊本選手がさすがなのは脳震盪を受けても立ち続けられる体感の強さですね』
『一見女の子に間違われるほどの見た目に反してものすごく丈夫なんですよね。さきほどの試合でもかなり攻撃を受けながらノックアウトはされませんでしたし』
『彼の得意技である氷中迷子で使っている氷の壁をうまく使っていますね。信号操作で倒れない以上は何かしら電気の技を当てなければならないのですが、氷に純粋水を使っていますね』
『純粋な水は電気を通しませんからね。氷属性ながら水属性の技もある程度網羅できているのが彼の強みです』
『ここで第1ラウンド終了。豊本選手ほぼ何もできませんでした! 第2ラウンドはどうなるのか?』




